2018年1月17日日本経済新聞(夕刊)に
ユーカリ栽培広がる という見出しの記事があった。
見出しにあるように色・形 観賞用で人気と概ねユーカリ栽培に対して肯定的、好意的な記事だった。
僕は「そうかなぁ??」と懐疑的にこれを受け取った。
コアラの好物とは言うけど、コアラは全てのユーカリが好物なのではなくエサになるのは500種類以上あるユーカリのうちのほんの一部に過ぎない。
ここからしてユーカリへの理解の浅さが見てとれる。
確かに最近花屋さんに行くと切花と一緒にユーカリの枝も売っているのを良く見かける。
独特の色、形、質感があるので花材として人気があるのも分かる。
千葉県にはユーカリが丘という町もあり、実際にユーカリの木も植えられている。
その街のユーカリの木も見たことがある。
で、僕が申し上げたいのは果たしてユーカリの木を安易に植えて育てて大丈夫なのかということ。
実はイギリスでもユーカリの木は人気で、結構いろんなところに植えられているのだけど、そこで色んな問題が起きていることを目の当たりにしたきたからだ。
まずなんといっても成長がやたら早い。
さらに巨木になるポテンシャルを秘めている。
30メートルくらいはザラだと思う。
なので気付いたらアッという間に大きくなって手がつけられないという事例をイギリスでいくつも見た。
さらに厄介なのは樹皮。
基本的に常緑樹なので、秋に一斉に葉が落ちるということはないながらも、木の幹の皮、すなわち樹皮がメリメリと剥けては落ちてくるのだ。
これが結構な量で、決して侮れない。
片付けるのも大変だし、放っておけば美観を著しく損ねる。
このあたりのことを理解して、それでもユーカリを植えよう、育てようという覚悟があるのなら良い。
でも知らないでいて、単に流行っているからといって植えるとあとでとんでもないしっぺ返しを受けることになる。
イギリスでユーカリに悩む人をたくさん見てきただけに、このユーカリ栽培礼賛の記事を読んでとても違和感を覚えたのでありました。
マジメに警鐘を鳴らしたい。
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