ドングリ。
これも実であります。
ただし色的には赤でもなく、紫でもなく、茶色。
なんとなく地味。
植物たちはやっとできた実をできるだけ自分よりも遠くへ運びたいと思っている。
なぜならそこで芽を出して育っていった場合、同族で太陽の光、水、養分、スペースなどを奪い合うことになる。
身内同士でそんなことをするのは無益であることを植物たちは知っている。
なのでより遠くへ実(タネ)をやってテリトリーを広げたいのだ。
でも彼らは自ら動くことができないので、タネを誰かに運んでもらわなくてはならない。
それが「種子散布」の基本的な考え方。
運ぶときの運び手はいろいろ考えられる。
鳥、動物、風、水などなど。
鳥を含めた動物たちはタダでは運んでくれないので、見返りを与える。
それが美味しい実であり、その中に肝心のタネが入っているのだ。
鳥が実を丸呑みし、飛んでいった先で糞をする。
糞の中に消化されなかったタネが混じっていて、鳥が実をついばんだ場所から糞をした場所まで「旅」をしたことになる。
秋に赤い実が多いのはなぜか?
それは鳥たちに見つけてもらいやすくするため。
でも運び屋は鳥だけではない。
ドングリはリスやタヌキなどの小動物たちに運んでもらう。
彼らは冬の食糧を蓄えようとドングリを運んでいってどこかに埋める。
ところが埋めたドングリをすべて覚えていないので、忘れられたドングリが春になってヒョッコリと芽を出す。
作戦成功。
ドングリたちは食べられることを前提に実をつける。
なので、今日の写真のようにおびただしい数のドングリが落ちていることになる。
このうちの数パーセントでもうまく生き延びれば良いのだ。
うまく出来てんなー
0 件のコメント:
コメントを投稿