2008年7月30日水曜日

キキョウ Platycodon grandiflorus
   
  
昨晩は、更新しようと焦りながら何度も何度もやってみたのだけど、エラー表示が出るだけで結局諦めてしまった。
本当にままならないですね。
  
さて気を取り直して、今日は予告通りキキョウです。
  
この青と紫の中間というか、なんとも涼しげな色が目をひく。
  
もとは山で自生していたものだが、園芸品種も改良されて鉢植えなどでもよく見かけるようになった。
  
このキキョウでオモシロイの雄性先熟というもの。
   
植物は子孫を残すためにアレコレと知恵を絞っている。
そして出来ることなら強い子孫を残したい というのは人間、動物、植物に共通した考えというか本能である。
  
そこで考えるのが自家受粉他家受粉ということ。
自家受粉はひとつの花の中の雄しべから雌しべに花粉が受粉されることで、ひとつの中で受粉が完結している。
他家受粉は、他の花の雄しべの花粉を受粉するしくみのこと。
  
なんでもそうだが、他と交わったほうが強い子孫ができる
  
花は幾つかの仕組みで自家受粉を避けて、他家受粉をしようとしている。
その内のひとつがキキョウのもつ雄性先熟という仕組みだ。
  
  
キキョウの雄しべと雌しべは、熟す時期がそれぞれ違っている
雄しべが先に熟し、花粉を生産して(写真左)、それが終ると雌しべが熟してくる(写真右)。
これによってひとつの花の中で雄しべの花粉が雌しべにつくことがない、というクレバーな仕組みだ。
  
右の写真の雌しべの先を見ると5つに分かれて花粉が付きやすくなっているのが分かる。
どうです。スゲーでしょ。
  
これ以外にも雌しべが雄しべより先に熟す逆パターン、
雌しべと雄しべの位置に高低差があって物理的に花粉がつかないようになっているパターン、
自家不和合性といって他の花粉でないと受精しないなんてパターンなどがある。
  
皆色々考えてるんだね。
  

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

勉強になりますね。自家受粉では実がならないものがいっぱいありますよね。家でもフェイジョアは2種類植えてみたりしています。
最近思っていますが、毎年色々な種を取って園芸していますが、植え替えのタイミングや強健性など考えると、毎年新しい種を買って更新するほうがいいんではないかと..がんばっている植物には申し訳ないですが。

匿名 さんのコメント...

種で増やすということは、弱くなる可能性がありますよね。でも発想を変えて、挿し木で増やしたりすれば、元気でイキの良い若い世代に変えていくことができますよ。

自家不和合性で有名なのは「リンゴ」です。
自分の家にリンゴの木がポツンと一本で、しかもご近所にもなかったら・・・、リンゴはならないですね。

リンゴ農家などは花粉を集めて、機械でまいたりしていると聞いたことがあります。