2009年6月5日金曜日

花屋さん裏話
    
   
昨日近所の花屋さんでラベンダーの鉢を買った。
    
支払いのときに、店のおじさんとちょっと話をしたのだけど、これがかなり興味深かった。
    
この前ボタンの話を書いたときに、花屋の花は低温で置かれているので長持ちなのではないか というように思ったので、丁度切り花が低温ガラスショーケースにあるのを見て質問してみた。
   
あの中は何度くらいなんですか?
   
11℃くらいかな。皆ただ冷やしていると思っているけどね、違うの。むしろ湿度が大切でね、あの中は湿度90%くらいなの。
   
話好きなおじさんは次々と色んな話をしてくれた。
     
あの中だと花の「もち」はどのくらい違うのかといえば、それは一慨には言えないが、水のもちが3倍くらいは違うのだという。つまり常温ではすぐに水が腐っていたんでしまうが、あの中はそれが3倍もつということだ。
    
なぜ湿度が高いと良いのかといえば、葉っぱからの蒸散が少なくて済むからで、切り花がダメになる理由の筆頭が蒸散による乾燥だと言い切った。
    
話が弾んで、市場にはどのくらいの頻度で出掛けるのか聞いてみた。
   
おじさんは週3回、板橋の花市場にいくのだそうだ。
セリに参加するためには、業者登録をしたのちに市場に通って花を卸売業者から3年間買い続けるという実績があって初めてセリ参加者としての認可番号がもらえるんだそうだ。
    
連休のころ、僕が大田市場に出掛けたときの疑問も解決された。
    
花屋という職業であっても、店を1店舗しか持っていなかったらセリに参加するメリットはあまりない。

それはセリでは最小落札数量というものがあって、花であれば50本単位で、それをすべて1店舗でさばけるかといえばそれはちょっと疑問だ。   
    
1店舗だけのオーナーであれば、セリよりも場内の卸売業者からセリよりも1~2割高くつくが好きな分だけ買ったほうが得策なのだ。
    
裏ワザとしてはセリが始まる朝7時から2時間くらいはかなり活気があって忙しいが、セリの後半、すなわち午前11時ごろになると買う気マンマンの花屋は仕入れるものを仕入れて帰ってしまう。そこで売れないとマズいと焦る業者はセリ値を下げていくのだそうで、午前の遅い時間帯にはとんでもない掘り出し物にであうことがママあるのだという。
   
それを狙って辛抱強く市場に残っている業者もいるのだそうだ。
    
そんな具合に話が弾んで、おじさんは 「これ良ければオマケするよ」 と言ってラベンダーの鉢をひとつくれた。 オマケだけあって、傷んでしまった鉢で売り物にならないとのことだが、傷んだところを取ってやればすぐに再生する。 ありがたく頂戴した。
   
さて有意義な話を聞いたけど、ブログ的にはどういった写真を載せようか・・・・
      
昨日は話の合間にその花屋の写真を撮った訳ではなかったので、この前写真の整理をしていて見つけたニューヨークで撮った花屋の写真をイメージとして使ってみることにした。
     
というわけで、今日の写真はニューヨークの花屋です。
  
   

2 件のコメント:

彬 さんのコメント...

ラベンダーの鉢が再生した時の写真アップしてくださいね。

花屋さんの水には枯れないように洗剤のような液を入れていると思うのですが。
花をあげたり、もらったりするのはいつでも幸せな気持ちになります。人間のエゴかもしれませんが、できるだけ長くきれいに咲き続けてほしいです。

花咲ジジイ さんのコメント...

水のことも花屋さんに聞きましたらば、そこの花屋さんでは普通の水道水だということでした。

元気のないラベンダーは鉢の中で込み入りすぎて蒸れてしまったとのことでした。

茶色くしおれた葉を取り除いて風通しをよくしました。

多分、大丈夫だと思います。

ある方へのプレゼントでしたので、経過が分かる範囲で御報告したいと思います。

えっ?傷んだラベンダーもプレゼントにしたのかですって?

・・・そうなんですが、ちゃんと傷んだ葉を取って、事情を説明して差し上げましたよ。
他の鉢と同様元気になるはずです。