人が住んでいない住居、いわゆる空き家の問題が取り沙汰されて久しい。
土地の有効活用の観点からはもちろんのこと、地震の問題、治安の問題、美観の問題などなど様々な問題をはらんでいる。
都会でもときどき見かけるようになったハクビシンの住処になっているのは、もっぱら空き家であるという話も聞いたことがある。
制度面でもこの空き家の対策が進められているようだけど、それでも結構いろんなところで見かけるものだ。
この前見かけたのは、外壁は剥がれ落ち、家屋は微妙に傾き、まさに「廃墟」といったカンジの、その名も「すみれ荘」。
とっても昭和なカンジにグッとひかれた。
だいたい最近は「ナントカ荘」という名前も見かけなくなったからね。
僕が小学生のころは「マカロニほうれん荘」が大流行だった。
それはそれとして、こういった空き家につきものなのは植物たち。
古い家屋だけあって、樹木も年齢を重ねた立派なものが多い。
このすみれ荘にも道路にはみ出んばかりのスダジイがこんもりと繁っていた。
このスダジイは家屋の壁が剥がれ落ちて倒れそうなのを抑え込んでいるようにも見えた。
更地になる日も近いと思うが、その時にこのスダジイも切り倒されるのだろうか。
そういうときにチェーンソーを持って伐るのは樹木のことなんてちっとも興味のない解体屋さんだったりするので、樹木に敬意を払うことなんてない。
単にモノとみなして機械的にバッサバッサと切り倒すのだ。
なんか切ないよなぁ。
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