2019年5月13日月曜日

花がら摘み不要!




花がら摘みについて熱く語ってきたけど、そんな熱さを根本からスルーしてしまうものがある。

これはミリオンベルというサントリーが品種開発したカリブラコア。

このラベルになんて書いてあるか。

「カンタン!初心者向き!暑さや雨に強く、花がら摘みも不要」

なんと花がら摘みは要らないときた。

これまで僕が書いてきたものはなんだったのか。

まぁそんな大袈裟なものでもない。

花がら摘みの目的は「タネにエネルギーが向かわないようにする」「見た目」のふたつだと思うが、花によっては実(タネ)ができないものがある。

不稔といったりもするけど、品種開発をしたものには複製を避けるために不稔性の植物を開発したことも考えられる。

そもそもタネができないのだったら、放っておいていいじゃない。

見た目は?

このミリオンベルの花は小ぶりで、枯れて萎れるとさらに小さくなる。

つまりあまり目立たないので放っておいても大丈夫ということだろう。

なんだか夢のような植物ではないか?

手間の掛からない手軽さが園芸の入り口となって、多くの人が園芸に興味を持てるようになれば良いという思いもあるのだろう。

色んなものが世の中にはある。

2019年5月10日金曜日

国は違っても基本は同じ


これはイギリス。

女性ガーデナーがかがんで一生懸命手を動かしている。

やっているのは、そう、花がら摘み。

ここはある有名庭園で、なかなか広いので全ての花がらを毎日摘むわけにもいかないのだろう。

今日はあそこの花がら摘みをするわよ、というプランに基づいて集中的に作業しているのだろう。

向かって左から右方向へ作業を進めている。

だから左側はきれいだし、右側には茶色に枯れた花がたくさん見える。

剪定バサミでせっせと花がらを摘んで黒いバケツに入れている。

黒いバケツはすでに一杯だ。

これを空けてはまた作業を続ける。

地味な作業だけど、美しい庭園を支えるには不可欠なこと。

何事にも王道はないのだ。

2019年5月9日木曜日

花がら摘みのお手本



ときどき通りかかる表参道のお店。

開店前なのだろうか、そんな時間に複数名の女性がハサミとビニール袋を手に花がら摘みをしているのを見かけたのは一度や二度ではない。

しょっちゅう、こまめに花がら摘みをしているのだ。

これは素晴らしい。

このお店のシステムは良く分からない。

お花係りのようなものがあるのか、はたまた社内の花好きの有志なのだろうか。

あるいは社長の命令で渋々やっているのだろうか?
そうには見えなかったけど。

ともあれこれだけ丹精込めれば結果は自ずと付いてくるというもの。

2枚目の写真をご覧頂きたいが、どうです、ビオラがモリモリでしょ。

なかなかできることではないよ、これは。

これこそが花がら摘みの効果なのだと思う。

花がらを丁寧に摘めば、植物とも向き合えるし、日々のちょっとした変化(異常)にも敏感になれるので、病害虫も被害が小さいうちに手を打つことができる。

単純だけど効果が高い。

やるべし。

2019年5月7日火曜日

まず花がら摘みよりはじめよ

花がら摘み前

花がら摘み後

花がら 達成感
GWだからってわけでもないけど、少々お休みしてしまいました。

今日は「花がら摘み」について。

花壇の花は放置していてもそれはそれで構わないけど、できればより長く、より美しく楽しみたいもの。

そのためには幾つかできることがあるけど、もっとも簡単で基本的なのが花がら摘み。

そもそも植物たちは我々を楽しませるために花を咲かせているのではない。

彼らは雄しべの花粉を雌しべに運んで受粉、受精し、結実させ、次の子孫を残すために花を咲かせている。

なので終わった花を放置すれば実(=タネ)ができる。

植物はタネを作るために、そこにエネルギーを注ぐようになる。

ところが我々は花を楽しみたいのであって、タネを採ることを目的としていない。

であるなら限られたエネルギーはタネではなく、花に向けて欲しい。

ということで見ごろを過ぎて枯れ始めた花は早々に摘んでしまう。

するとエネルギーは次の花を咲かせるほうへと向かうのだ。

よって、花をよりたくさん楽しめるようになる。

そして「美観」の問題もある。

枯れた花は決して美しいものではない。

一番上の写真のように茶色く枯れた花がなんとも汚らしく見えてしまうもの。

2枚目の写真は花がら摘みをした後。

スッキリしたでしょ。

一見寂しく見えるかもしれないけど、ここからしばらくすると新たな花が咲くのだ。

ある程度まとめて花がら摘みするのも悪くないけど、できれば日々の管理のなかで、例えば水遣りをしたりするついでにこまめにやりたいものだ。

作業は単純でつまらないかもしれないけど、雑草取りと一緒で心を無にして没頭できるし、やったことの成果が一目瞭然という達成感もある。

まず花がら摘みよりはじめよ。