2014年4月30日水曜日

七人のこびと


自転車で都内を移動中にみつけた一軒のお宅。

コンクリの階段を上がって玄関にいたるシンプルな構造ながら、その階段脇にプランターがギッシリと。



都内ではわりと良く見かける光景だ。

園芸好き、庭好き、植物好きではあっても、都内の住宅事情ではそれを表現する場所を持てなかったりする。

それで道路にはみ出んばかりにプランターや植木鉢がところ狭しと並ぶことになる。

これをみて眉をひそめる人もいるかもしれないが、僕は基本的に肯定的にみている。

そりゃ、あまり見栄えの良いものではないかもしれないが、植物愛に基づいてのことなので悪意は皆無だし、人に迷惑をかけなければ良いじゃないの、と思う。

これらのプランターは毎日水をやらなきゃならないだろうし、かなりの情熱をもっていなければできないことである。

残念なことに庭がないだけ。

よく「イギリス人のガーデニングのほうが日本人のそれよりも優れているのでしょうか」なんてことを尋ねられたりするけど、いつも「そんなことはありませんよ。イギリス人と同じ、あるいはそれ以上だと思います。ただ、表現する場が異なるだけで、彼ら(イギリス人)は恵まれているだけ。同じ絵でも素晴らしい額縁に飾るのと、安っぽい額縁に飾るのでは見栄えが違うでしょ。彼らはちょっと良い額縁をもっているだけのことで、植物愛はむしろ日本人のほうが上回っていると思いますよ。彼らが同じ状況であったなら、多分植物を育てることは諦めてしまっていると思います。それを日本人は諦めずにこうやって頑張って植物を愛しそれをこうやって表現しているんですから。」と答えている。

ちょっと気になったのはプランターとプランターの間に「こびと」やら「妖精」がちょいちょい顔を覗かせていたこと。

これはまったく趣味の問題。

こびと系(?)が好きな人もいるし、それが許せない人もいる。

あなたはどっち派?




2014年4月29日火曜日

植物観察たけなわ


連休はいかがお過ごしですか?

今日は代々木公園に来るこどもの日に開催する子供向け植物観察の下見に出かけてきた。

昭和の日の今日は国民の休日というだけあって、表参道~原宿界隈は大変な賑わいだった。

それを知っていたのであえて代々木公園には代々木八幡側から入ることにした。

原宿門側はやたら混んでいるけど、奥まった代々木八幡側は案外すいているのだ。

自転車をとめて園内にはいると何やら集団が。

これは代々木公園の樹木観察会だった。

しまった、もし事前に知っていたなら聞きに行きたかった。

普段は自分は誰かに植物のことなどを「伝える」立場にあるのだけど、他の人がどういうスタイル、どういう内容、どういう雰囲気で「伝えている」のかはとても興味がある。

自分とは間違いなく異なるはずで、それは言い換えれば自分に欠けていることに気付かせてくれる大きなチャンスだと思う。

あまり迷惑にならないように5分くらい横に立って話を聞いていたけど、本当に勉強になったし、刺激を受けた。

それ以上留まることは、暗黙のルール違反ゆえ、早々に集団を離れて自分の仕事に専念した。

それにしても見てください。

結構な人数が集まっているでしょ。

皆の植物に対する関心が高いってことの表れだと思う。

自分のイベントはいつも人集めに苦戦するのだけど、こういう様子をみると、自分のイベントにも来てくれんものかなぁと思ってしまう。

横でチラシを配ったら・・・・

やはりそれはマナー違反だな。

2014年4月28日月曜日

そなえよつねに


やってきました黄金週間。

皆様のご予定はいかがでしょうか?

天気も良いような悪いような。

どうぞ怪我のないよう楽しい連休をお過ごし下さい。

さて倒木事故がいくつか起きたこともあって、最近はテレビや新聞などでも取り上げられることが多くなってきた。

実際に街中を歩いていても、ケヤキをはじめ、高木街路樹の剪定を色んなところで見かけるようになった。



これはもちろん倒木事故を受けてのものであろうが、ひとたびこういう事故が起きると慌てたかのように各所で点検が行われ、怪しい枝を伐採する光景を見ることになるが、基本的には「普段からやっておこうよ」と思わずにいられない。

そなえよつねに、なんであります。

今改めて街路樹の役割、置かれた立場、しかるべき点検方法とその頻度、など世間の意識が樹木に向くようになったことは、怪我の功名であるような気がする。

一部少数の人がそう思っていても、資金、資源は多数派の意見・要望に流れるのは世の常。

少数派と思われた街路樹を含めた樹木管理に世間の目が向くようになったことは遅まきながら悪いことではない。

是非これを機に継続的に長期的な樹木管理がなされることを願うばかり。

街路樹として植えられる樹種についても、今一度考える必要があるだろうなぁ。

ケヤキも優れた樹だけど、問題も結構ある。

一番はなんといってもそのサイズ。

生長しきったときにどのくらいのサイズになるかを考えると、街路樹にはやや大きすぎる気がする。

それを強剪定で無理やり小さく仕立てるわけなので可哀想。

そんなケヤキが主役の表参道で、ついこの前大掛かりな剪定をしていた。


恐らくこれは神奈川のケヤキによる事故をうけてのものであると思う。

とにかくヤバそうな枝を剪定していくので、樹形は大きく乱れてきていたのがとても気になった。

この先、この表参道のケヤキ並木はどうなるのか、しばし見守りたいと思う。

2014年4月27日日曜日

GWはじまる


今日はオトナ向けの植物観察を開催。

午前中は約2時間にわたり、植物の基本についてレクチャー。

午後は新宿御苑に繰り出して、午前の知識を活かして実際に植物を観察した。

アッという間に時間が過ぎてしまった感じ。

連休ほぼ初日、晴天にも恵まれ絶好の植物観察日和でありました。

午前の座学では単子葉植物と双子葉植物の違いについて触れて
「単子葉植物、とくに球根から咲くような花は3枚の外花被(ガクに相当)、3枚の内花被(花弁に相当)があるのが特徴です」
と説明した。

ちょうど今の新宿御苑には一面にオオアマナ Ornithogalum umbellatum というユリ科の花が咲いている。

ユリ科、すなわち単子葉の花なので3枚の外花被、3枚の内花被、計6枚の花被がお決まりのはず。

下の写真をご覧いただければわかるように、白い花被が6枚見えるでしょ。


しかしこの写真をよーく見ると右上のオオアマナだけ、内花被4枚、外花被4枚、計8枚の花被になっている。

これはちょっと珍しい。

生き物の世界なので、常に例外はありうる。

同様のケースはチューリップなどでもまま見られる。

でも、8枚の花被をもったオオアマナはこの一輪以外は見つけることができなかった。


ちょっとした発見といえよう。

4つ葉のクローバーを見つけるよりもレアだと思う。

こういう発見、感動があるので植物観察は楽しいんだな、きっと。

次回は来週5月5日こどもの日にこども向けの植物観察があります。

行くっきゃないでしょ!

 「自分だけの植物図鑑を作ろう!!」(春の植物たち)



2014年4月26日土曜日

小さな花


漫然と散歩することなかれ。

注意深くキョロキョロとしているとひっそりと息づく命に気付くこともある。

例えばこのキュウリソウもしくはキュウリグサ Trigonotis peduncularis なぞはその典型かもしれない。

とにかくそのサイズの小ささがスゴイ。

僕の指とその大きさの違いを比べればその小ささが分かると思う。

花の直径が数ミリといったところ。






それでもちゃんと花びら5枚がちゃんと付いているあたりがスゴイ。

これはその気になってしゃがまないと見つからないと思う。

花を見るとワスレナグサに似ていると思われた方はスルドイ。

ワスレナグサとキュウリグサは同じムラサキ科の仲間であります。

さぁ明日は新宿御苑で植物観察会。

どんな発見があるか、楽しみ、楽しみ。

2014年4月25日金曜日

こどもの日は植物と触れあおう!


ゴールデンウィーク目前。

予定は決まりましたか?

ついこの前まで大雪だなんだと言っていたのに、本当に季節が巡るのは早いですね。

花は次々と咲き、新緑が芽生え、良い季節になりました。

植物観察にも最高のシーズン到来です。

連休中はどこへ出かけても混んでるし、遠出するのもちょっとなぁ・・・

なーんて方、子供と一緒に植物観察はいかがですか?

場所も都心ほぼド真ん中、代々木公園です。

代々木公園の混んでいるところは極力避けて、比較的すいていて静かな場所を選んで春の植物たちについて観察をしようと思っています。

子供向けなんですが、子供が一人で代々木公園に来れないと思うので、付き添いの方も一緒に参加していただけるようにしてあります。

言葉はナンですが、「子供をダシに・・・」なんてのもアリといえばアリです。

もちろん純粋に子供さんが春の植物に目を向けるための企画です。

もしご興味があって、時間があえば是非お友達お誘いあわせの上お申込下さい。

『自分だけの植物図鑑を作ろう!!』(第1回春の植物たち)
 http://hanasaka-engei.com/event/140505ws.html
*日時:5月5日こどもの日 10:00~12:00
*場所:代々木公園
*お問合・お申込: event@hanasaka-engei.com

締切が近いのでご興味のある方は早めにお申込下さい。

2014年4月24日木曜日

雌雄異株


花の季節。

チューリップやサクラなど誰にでもスグに思い浮かぶ花があるけど、身近にありながら地味でよく知らないという花もたくさんある。

例えばケヤキやイチョウ。

誰だってケヤキもイチョウも知っていると思うけど、どんな花が咲くのか知らない人が多い。

何で知らない人が多いのか?

それは目立たないからだ。

小さくて、地味な色をしている花も多い。

今日の写真も、それぞれ花の写真だけど、何の花なのかスグに言い当てることが出来る人はそんなにいないと思う。

一番上がヒイラギ。

赤い実がついてクリスマスの頃にもてはやされるアレね。

こんなに地味な花なんだよねぇ。

二番目がアオキ。



アオキも、散歩すればいたるところに植えられている。
これも地味。

そして最後はマユミ。



赤くてカワイイ実が秋になるのだけど、その花がどんなものなのかといえばこんなもの。

花びらからして、黄緑色をしていて、目立たないようにあえてヒッソリとしているといった感じ。

さてさて、ここに出てきた3つの花を見てある共通点に気付きましたでしょうか?

そう、これらは全て雌雄異株のオス株に咲いたオスの花なのだ。

まず雌雄異株というのは、オスの株とメスの株が別であり、オスの株にはオスの花しか咲かず、メスの株にはメスの花しか咲かないということ。

ということは、実がなるのはメスの株に限られるというもの。

こういうものを雌雄異株(しゆういしゅ)という。

代表的なのがイチョウ。

ギンナンのなる木がメスの木ということ。

来る27日の大人向け植物観察会、そして5月5日の子供向け植物観察会ではこういう話題もどんどん盛り込んでいこうと思っております。

いやー、ぜったい楽しいと思うよ。

一年のうち今しか見られないんだから。

2014年4月23日水曜日

ちょっと意外な仲間


最近庭木として人気の高いブルーベリー Vaccinium corymbosum

落葉潅木としてモチロンのこと、なんといっても実が食べられることも人気の一因だと思われる。

世は健康ブームに沸き、『ブルーベリー=目に良い』という認識が広く浸透したこともあるだろう。

そのブルーベリーは今ちょうど花盛り。

花盛りといっても大きくて目立つ花というよりは、むしろその逆。

白くて小さな釣鐘型の花がちょこんと頭を垂れている。

この様子を見て、「!!!」と思った。

時同じ頃、似たような花が咲いている。

それはドウダンツツジ Enkianthus perulatus




紅葉がとても美しく、潅木として一本で使われるよりは生垣として使われることが多いのではないだろうか。

その花を良く見るとブルーベリーの花と酷似している。

ブルーベリーのガクが緑色がかっている辺りが違う程度で花の大きさなどはほぼ同じ。

実はブルーベリーもドウダンツツジも同じツツジ科の植物なのだ。
同じファミリーゆえ、似ているのも頷けるというわけ。

ジャムなどとして店頭に並んでいるブルーベリーと、散歩をすればここそこに生垣として見かけるドウダンツツジがこんなに近い関係だなんてちょっと意外な感じがしませんか?

2014年4月22日火曜日

若葉のころ


新緑の季節。

4月~5月の若葉のころ、なんでわざわざそんなことを言うのか考えたことがあるだろうか?

確かにこの頃の木々の葉の色は、夏の頃のそれとは明らかに異なる。

例えば、キンモクセイ。

そこらじゅうに植えてあるので珍しくともなんともないけど、改めて葉を見てみると面白い。

普通のキンモクセイの葉を触ったことがあるだろうか?

葉は濃い緑色をしていて硬い。

葉の縁はギザギザになっていて、ちょっとしたノコギリの刃のようになっている。

上の写真を見れば分かるだろう。

奥の色が濃い葉が去年以前のベテランさんたち。

そして手前の黄緑色をした葉が今年の新人さんたち。

その違いは一目瞭然。

そしてその違いは見た目だけではない。

触ってみると、今年の新人さんは柔らかいのだ。



「えーっ、キンモクセイの葉っぱってこんなに柔らかいの?」とビックリするくらい柔らかかったりする。

羊の肉も、マトンは硬くてクセ強いが、ラムは柔らかくて美味しいのと似ている。

若いのが美味しいと思うのは虫たちも同じこと。

彼らは好んで柔らかい新芽を狙って食害する。

理屈は我々がマトンよりもラムを好むのと同じ。

キンモクセイの葉の意外な柔らかさ、なんてのも春の自然観察では感じて欲しいことのひとつであります。

2014年4月21日月曜日

いったいどうした、新宿御苑

根から倒れている。立ち入り禁止。

昨日は新宿御苑に下見に出かけたのだけど、ひとつとても気になったことがあった。

それはダメージを受けた樹木の数が半端でなかったこと。

今日、アップしているのはそのほんの一部。

傷付いた樹木の数たるや、こんなものではなかった。

折れた枝がぶら下がっているもの、倒れてしまったものなど、ちょっと尋常ではなかった。
こんなのがぶら下がっている。とても危険。

これはどうしたことか。

今年2回降った大雪のせいなのか?

それ以外は理由がつかない。

これまで入れていた、木々の生い茂った場所にはロープが張られて入れないようになっているし、新宿御苑の危機といった風情だった。

大きな枝が数箇所切られた痕が痛々しい。


しかも剪定後の処置も十分とは言い難い。なぜこの状態で残すのだろうか?

どういう管理をしているのだろうか?

いや、ケチを付けているのではなくて心配なのだ。

樹木管理の知識と技術を持った人がいないのだろうか?

そんなことはあるまい。

10,000本を越える樹木を有する都内屈指の公園だ。

それなりの人員を配し、適切な道具も揃っているはずだ。

人手不足も考えられる。

雪でダメージを負った木の数が多すぎて、作業が追いつかないのかもしれない。

先日、ブログで書いたようにケヤキの大きな枝が折れて怪我人が出たばかりなので、この問題については今誰しも敏感なはず。

僕が御苑内をそぞろ歩いてみた印象では、支障樹木の問題がすべて解決するまで閉苑にしてもおかしくないレベルだと感じた。

とにかく痛ましいことこのうえない。

一日も早く、樹木たちが健全さを取り戻すことを願ってやまない。


上の部分が丸ごとなくなっているサルスベリ

折れた枝に付いた葉の状態を見ると割りと新しい。ということは雪のせいではないのかも。

2014年4月20日日曜日

都会の森


今日もやや肌寒い一日だった。

自転車にのって、新宿御苑に出かけてみた。

今度の日曜日(27日)に予定している植物観察の下見に出かけたのだ。

新宿御苑、久しぶりだなぁ。

芝地の面積も広く、まさに都会のオアシスといった感じ。

58.3ヘクタール、周囲3.5キロという広さに、10,000本を越える樹木が植えられている。

「森」だね、こうなると。

色んなネタが転がっていて、とてもコーフンした。

若葉が繁って、新緑の季節なんだけど、見上げれば新宿の高層ビルが見え隠れするので都会にいることが良くわかる。

樹高的にとんでもない巨木が何本もあって、もちろん思うことは「これに登れたらどれだけ楽しいだろうか・・・」ということ。

もちろんそんなことは叶うはずもなく。

苑内を歩いていたらばこんな看板を見つけた。


木に登らないでください、と明記してある。

これまでにいろんな公園を見て回ったけど、木登りNGを明示してあるのは初めて見た。

看板によれば、とくにイチョウ、カキ、クスノキはもろいので危ないとある。

そうなんだよねぇ。

これは普段から植木屋仕事をしているときから経験的に知っていることではあるけど、改めてそうなんだよねぇと思った次第。

さて、その観察会。

午前中は座学として植物の基本的な仕組みなどを分かりやすく解説し、お弁当を持って新宿御苑に行ってお昼を挟んだ後に実際に植物観察をするという、これまでにない画期的な企画であります。

講座タイトルからするとアロマにご関心のある方向けのような感じですが、どなたでも受講していただけます。

きっと楽しい時間になるはず。

ご興味のある方は、まだ席はあるようですので是非お申込下さい。

『舘林先生のアロマ植物学』
*4月27日(日)10:30~15:30


2014年4月19日土曜日

タンポポ


春だ、春がきた。

そう思っていたらば昨日の寒さはいったい何だ??

冬物をあらかたしまいこんでしまっていたので、着るものに困ったゾ。

さて、色んな花が咲いていて楽しい限りだけど、道端に咲く花も沢山あって面白い。

例えば誰でも知っているタンポポ。

都内であれば在来種のカントウタンポポとセイヨウタンポポがある。

その見分け方は・・・

コレみんな知ってるでしょ。

結構有名な話だけど。

有名すぎるので割愛してしまおう。

はたまた、タンポポの開花は日光によって調整されるので、雨の日には花が咲かない、とか。

晴れていても、朝開花して夕方には花が閉じてしまうというわけだ。

なので仕事の帰りに夜道を歩いていても咲いているタンポポには出会えないというわけ。

「ええ、あの時はちょうど雨が降っていて、あたりは薄暗くて18:00を過ぎていた頃でしょうか・・・。雨に打たれて咲いているタンポポの横を通って・・・」

「バカを言ってはいけない、アナタは嘘をついているでしょ。いったいあの日どこにいたんだっ!!」

・・・なーんて推理小説のアリバイ崩しに出てきたりして。

出てこないか。

まぁ想像力を逞しく、周囲をキョロキョロしながら散歩する楽しい季節であります。

2014年4月18日金曜日

大型連休は?


訳あって、10年前の日誌を見直しています。

キューガーデンにいたときのもので、もちろん全編英語。

頑張ってたなぁ、この頃。

別に今頑張ってないわけではないけどね。

充実してたなぁ、この頃。

別に今充実してないわけではないけどね。


さて、ゴールデンウィークの予定はいかがですか?

花咲園芸総研主催、子供向け植物観察イベント
「自分だけの植物図鑑を作ろう!!」
今年も元気に楽しく開催します。

5年目を迎えた今年は趣向を変えて、春夏秋冬、植物たちの四季の様子にフォーカスします。

お友達お誘いあわせのうえ、お気軽にご参加下さい。

*日時: 5月5日こどもの日 10:00~12:00 
         (雨天時は5月6日に順延)
*場所: 代々木公園
*対象: 小学生
*定員: 20名(先着順・定員に達し次第締切り)
*お申込・お問合: event@hanasaka-engei.com

イベント詳細は花咲園芸総研HPをご覧ください。
    http://hanasaka-engei.com/#

2014年4月17日木曜日

パンジーのニュース


青梅の花
パンジー180株盗難
老人会憤慨「何でこんなことを」

これは4月16日(水)の産経新聞からの記事。

圏央道青梅インターチェンジ近くの花壇でパンジーの苗の盗難が相次いでいる、というもの。

昨年11月に被害を確認して以降、これまでに3回にわたり約180株の被害が発生しているらしい。

感想を述べるなら、まさに「何でこんなことを」といったところだろうか。

まず、当たり前だが花壇にある花苗を抜いて持っていこうというその神経が理解できない。

さらには180株という数。

3回にわたったとはいえ、素手では運べないので車に乗せたのだろうが、それはそれで目立ったことだろう。

目撃者がいないものか?

人に見られないように深夜にわざわざパンジーを盗るためにやってきたのだろうか?

こういっちゃなんだけど、パンジーの苗ってそんなに高いものではないよ。

これまでも何回か紹介してきたように、むしろかなり安い部類に入ると思う。

仮に一鉢100円として、180鉢で18,000円でしょ。

手間と、犯罪に手を染めるリスクを考えれば全く釣り合わないと思うのに、「何でこんなことを」するのだろうか。

抜いていったものをどこかに植えているというより、単なる破壊、嫌がらせ、の類ではないかという気もするが、それなら抜かれたパンジーがそこらに散乱しているはず、か。

なんとも不可解、そしてなんともやるせないニュースであります。

警察が窃盗容疑で捜査を始めたというが、果たして警察がどのくらい花苗泥棒犯人検挙のために積極的に捜査をするのか、果たして犯人は捕まるのだろうか、しばし成り行きを見守りたい。

2014年4月16日水曜日

ケヤキのニュース


昨日、神奈川県のショッピングセンターのケヤキの枝が折れて、下を歩いていた小学生の女の子を直撃して大怪我をした、というニュースがあった。

朝、たまたまワイドショーを見ていたらば、結構な時間を割いて大きく取り扱っていた。

そういえばついこの前も広島で大きなポプラが倒れて通行人にあたったという事件があったばかり。

枯れ枝はどこにでもある。

そしてそれらは、いつなんどき落下してきても不思議はない。

要は日々のメンテナンスの問題だと思う。

木を見て、何が危険なのかを判断するにはそれなりの経験と知識が必要だろう。

番組でも「目視して点検する」と言っていたけど、それを誰がやるのかといえばショッピングセンターの警備員だという。

ショッピングセンターの警備員に木の潜在的な危険を見分ける力が果たしてあるのだろうか?

仮にあったとしても、木の下から見ているだけでは判断できる危険も限定的になる。

木に登って、目線を木と同じにしなければ見えるものも見えないはず。

手前味噌ではないけど、木登りの技術はこういう場合にとても有効だと思われる。

木と同じ目線になるために、クレーンなどの機械(重機)を使えば、それだけコストが高くつくし手間も時間もかかる。

木に登って、枯れ枝を的確に判断し、それらを落としていく・・・

言ってもらえれば喜んでやるんだけどなぁ。


それはそれとして、「枯れ枝を落とす」を英語では dead wooding と言う。
さらに、木の潜在的な危険を見つけ出す観察を tree inspection と言う。

園芸英語というか、これは森林英語というべきだろうか。

樹木管理に関しても米・英をはじめ欧州はとても進んでいる。

こういう最新情報を得るには語学は必須。

園芸英語講座につづいて、森林英語、もしくは樹木管理英語講座なんてやったら果たして人は集まるだろうか?


*木に登っての枯れ枝処理、樹木判断など真剣にお考えの方はお気軽にご相談下さい。
        info@hanasaka-engei.com

2014年4月15日火曜日

ブリザード・フラワー


ちょいと洒落たレストランにて。

卓上にあったのは赤いバラのプリザーブド・フラワー。

最近は技術もかなり進んで、本物というか生の花と見紛うようなものも出てきた。

プリザーブド = preserved 保存加工された・・・的な意味だろうか。

よく出る笑い話だけど、プリザーブド・フラワーを「ブリザード・フラワー」と真顔で言う人がいる。

ブリザード = blizzard 吹雪を伴った冷たい強風、ってことでしょ。

恐らく「私をスキーに連れていって」の世代である。

2014年4月14日月曜日

ジャポニカ


サクラが散った。

そのサクラの木の下に群生していたりするのがこのシャガ Iris japonica

例えば四ツ谷駅から市ヶ谷駅に向かって、名門・雙葉の前を通る辺りにシャガが群生している。

日陰にも強く、「和」の雰囲気も漂う。

だって学名を見れば japonica って種小名なんだから、日本っぽいのは当たり前でしょ。

・・・・ところがどうやら違うようなのだ。

種小名は確かに japonica なんだけど、原生地は中国だったらしいのだ。

それが日本に渡ってきて、いつの間にか野生化していったのだという。

japonica にして japonica に非ず。

学名にはその植物の産地、特性などを示すと一般的に考えられているわけで、こういうのは困るなぁ。

2014年4月13日日曜日

サクラにまつわる困った単位の話


日曜放談的な今日の話。

今年のサクラはおかげさま(?)で無事に終了。

思えばアッという間であり、時早くも4月半ばであります。

サクラに沸いた東京。

開花宣言はご存知のように東京の場合、靖国神社の標本木が基準となってなされる。

テレビやラジオなどで、
「今日靖国神社の標本木が5リン咲き、開花宣言となりました」
などど言っているのを聞いたことがあるだろう。

お恥ずかしながら僕はこの「5リン」を「5厘」だと思っていた。

5厘すなわち標本木全体のツボミのうち0.5%。

そんな微妙なサジ加減をどうやって判定しているのだ??

本気でずーっとそう思っていた。

それが最近になって「5輪」と知り、なーんだよーとなった訳。

5輪なら簡単。
1、2、3、4、5って数えれば良いんだから。

なんでこんなバカなことをズッと思っていたかといえばそれには理由がある。

「サクラも今は5分咲きです」

そう言うでしょ。

5分って50%ってことでしょ。

野球の打率で3割2分5厘ってことは32.5%なわけで、2分とは2%でしょ。

そうやって考えたら50%咲いている状態を5分咲きというのはオカシイではないか。
5割咲きと言うべきではないのか?

そんな単位に関するカオスが横行する世の中なので、5リンとは「5厘」ではないのか?と思っていたというわけなのだ。

ついでにいつも困惑するのは元号の問題。
和暦と西暦がチャンポンになって、いつも混乱する。

会社を辞めたのが1999年で・・・とここはなぜか西暦で刷り込まれているが、入社は平成元年で西暦では何年なのかさっぱり分からないという矛盾。

都合のいいときに都合のいい単位や表現を使うこの曖昧さ、困ったものであります。