札幌からの帰路、千歳空港でジンギスカンをいただいた。
僕はラム肉が大好きなので、寿司などには目もくれず、ここは迷わずジンギスカンをチョイス。
普段ラム肉を買ってきて、自分の編み出した調理方法で食べているが、実はジンギスカンは20年振りくらい。
どうやって食べるのか、隣の人の様子を見よう見まねで食べた。
一応料理を運んできてくれたウェイトレスが紋切り型の説明をして、鍋に具の3分の1くらいを投入してくれたけど、やはりお隣さんがどうやって食べるのか気になる。
僕は一人で店に入ったが、同様にお一人様でやってきた一人用の席が並んでいる一席に座った。
もちろんお隣さんも一人。
しかし、僕の右隣に座っていた若い男性のジンギスカンの食べ方は全く参考にならなかった。
どにかく独特なのだ。
まず先に野菜を鉄鍋で焼いて食べてしまう。
ご存知の方は分かるだろうけど、独特のタレをドバーっとかけて蒸し焼きのようにして皆食べているのに、このお兄さんはまったく汁気無しで、ひたすら野菜を焼いて食べていた。
そして野菜を食べながら、皿に残った肉に紙ナプキンをあてがって、肉から染み出た汁をこまめに吸い取っている。
そのナプキンを頻繁に替えて、ひたすら生肉から染み出る汁を吸い取る。
野菜がなくなったころに、ようやく熱々の鉄鍋に肉を置く。
ジューっという音とともに肉が焦げていく。
その焦げた肉から染み出た汁をまたしても紙ナプキンで何度も何度も押さえながら吸い取っていた。
なんだかパサパサの焼肉みたいだけど、彼独特の流儀なんだろう。
あれよあれよと卓上が肉汁を吸い取った紙ナプキンで埋まっていく。
あまりに独特なんで、気になって気になって、自分の食事に集中できないくらい。
思い出せば、この前博多に行ったときに訪れた博多ラーメン店でも、コショウを積もるほど振りかけるなど独特の作法でラーメンを食べている男性を目撃して釘付けになったっけ。
各地で猛者がいるものだ。
自分なんか平凡で面白味のない男なんだなぁ、とちょっと寂しくもなる。
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