牡丹亭
花咲ジジイは今日は東銀座の東劇にいた。
何をしに行っていたかといえば、牡丹の手入れに行っていた。
シネマ歌舞伎というのを御存知だろうか?
歌舞伎という日本の伝統芸能を現代のテクノロジーの英知を結集して映像としてとらえ劇場で臨場感たっぷりに上演するというものだ。
そしてこの度 「牡丹亭」 なる演目でかの坂東玉三郎さんが演じた。
そして今日がその初日だった。
初日には坂東玉三郎さんの舞台挨拶があって、両脇を牡丹が文字通り華をそえた。
花咲ジジイはさる筋からこの牡丹の手入れを依頼されて、今日の晴れの日に牡丹がベストの状態でいられるように手入れに行ったというわけである。
牡丹は正直言ってすでに花の時期を過ぎているのだが、今日のために冷蔵処理をしたりして花期をここまで遅らて今日の日を迎えた。
とてもデリケートな花なのだが、今日は散るか散らないかの絶頂状態にあった。
それまであまり知らなかったのだが、日本国内の牡丹生産のほぼ90%は島根県で行われているのだそうだ。
知ってた??
そして今日の牡丹は島根県からはるばるクール宅急便で運ばれてきた。
観客の方々は熱心に見事に咲き誇る牡丹の写真を撮っていた。
御興味のある方は是非このシネマ歌舞伎 牡丹亭 を東銀座の東劇まで見にいかれては如何でしょうか。
その見事な牡丹は花が散るまでは東劇の入り口に飾ってあるのでその辺も本編同様に見ていただければとても嬉しいです。
5 件のコメント:
花の開花や満開時期をイベントに合わせるために「冷蔵処理をする」ということに、驚きました。
考えてみれば広告系商売が行くところまで行っている感のあるこの国では、もはや常識的に当たり前のことなのかもしれませんが。冷蔵庫に入れておくようなことでしょうか?まったく、人間とは貪欲なものですねえ(自戒をこめて・・・)。
私もじゅんぺいさんのご意見に激しく同意です。植物が気温や日照に合わせて花を咲かせる性質をコントロールするということでしょうけど、そうやって冷蔵保存された植物には不安な気持ちが発生すると思うのです。そういうストレスは花に現れることはないのでしょうか??
あると思います!!
・・・たしかにおっしゃる通りですね。
自然のあるがままの姿とは違うかもしれません。
でも、身近なところではお花屋さんがそうです。
お花屋さんに行くとガラスケースの中にバラなどが入っているのを見たことがありませんか? えてしてガラスが結露しています。
あれも大きな冷蔵庫のようなもので商品である花がすぐに開花しないようにしてあります。
果物、野菜の輸送もしかり。
スーパーの生鮮食料品売り場はとてもひんやりしています。
日本だけではなく、英国でもそういった例はあります。
例えば有名な「チェルシーフラワーショー」。 あれは大体5月20日ころに毎年あるのですが、その期間に合わせて 「この花は今咲いてないはず・・・」 という花が咲き乱れていたりします。
思えば品種改良によって人間に都合が良い植物を交配するというあたりも人間のエゴといえばエゴなわけで、今回の冷蔵処理はそんなに悪いことではないように思うのですが・・・・
前に、旅行の直前についお花を買ってしまって、結構きれいに咲いているのに今後約1週間留守、という状況になりました。
で、ためしに花びんごと冷蔵庫に入れてでかけることにしました。
帰ってきて冷蔵庫を開けると、なんとそのままの状態でした!
かなりびっくり。
でも、浦島太郎みたいに、外に出したら次の日にはもうだめでしたけど。。。
お花には申し訳ないことをしました。
花・植物と人間の共生について、考えさせられますね。
ひるがおさんの「植物に不安な気持ちが生じるのでは?」という言葉にはドキッとしました。そういうセンスは大切だなと思う反面、ジジイさんの言うとおり、花屋の花に癒されたり、花を贈ってコミュニケーションをとったりしているのだから、そこに目をつぶるのもエゴの極地のような気もします。
冷蔵しない野菜、旬の野菜だけを食べたいなら、自給自足するしかないしね。
便利・快適だけど人工と、不便だけど自然、今はバランスをとることが妥当なところかな。
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