<年末スペシャル>
おお、イスラエルよ・・・
花咲ブログで11月28日にムンバイで起きたテロを取り上げた。
そして3日前、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区を空爆し、大量の死傷者を出してニュースになっている。
実は、花咲ジジイはイスラエルのエルサレム植物園に5週間ほど滞在していたことがある。
上の写真は有名な嘆きの壁を外から撮ったものだ。
そのとき初めてイスラエルという国に行ったのだが、もうこれがスゴイ国だった。
スゴイ=ヒドイ という意味では決してない。奥の深い国なのだ。
イスラエル勢力対パレスチナ勢力の対立はもちろんのこと、その他イスラム教など宗教がフクザツに絡み合い、人種も雑多である。
国のある部分では科学技術、医療技術など世界最先端をいっているかと思えば、ある部分ではスラム街のような場所もある。
花咲ジジイがノンビリと花を探しながら歩いている、一見平和そうなこの場所から数キロ離れたところが今回空爆騒ぎがあったガザ地区である。
滞在したアパートには防空壕があり、部屋の備蓄箱には毒ガスマスクやマシンガンの銃弾カートリッジなんかもあってタマげたものである。
エルサレム市内は比較的安全ではあるが、少年兵がマシンガンをもって女の子とデートしていたり、スーパーマーケットやレストランに入るときにも金属探知機のチェックを受ける。
国は南北に伸び、かつ土地に起伏があって高低差があるため様々な気候が混在する。
このために多様な植物やイスラエル固有の植物も多く見られ、植物好きな人にとってはひとつの聖地でもある。
僕は英国人、カナダ人との3人混成チームで行ったのだが、一人ではちょっと・・・という場面も幾つかあった。
花好きの我々は週末となるとレンタカーを借りて、南へ北へと植物を見て回った。
もうちょと詳しくイスラエルのことを植物目線で説明すると、
イスラエルは地中海にそって肥沃な海岸平野がひらけて、北部のレバノン国境付近のゴラン高原、ガリラヤ湖近辺のガリラヤ丘陵が広がる。
南に目を向けるとベゲブ地方といって、乾燥地帯が広がり砂漠やグラウンドキャニオンのような乾いた渓谷がある。
イスラエル東部を縦断するヨルダン渓谷は文字通りヨルダンと国境を分け、有名な死海がある。
まとめると海、湖アリ、草原、砂漠アリ、暑さ、寒さアリ、と何でもアリアリなのである。
日本の屋久島もフクザツな気候帯からなり、結果として多様な植物が見られるというのに似ている。
とにかく植物は珍しいものが多く、本当に素晴らしいのだが、現地の新聞やテレビ、ラジオのニュースは常にパレスチナ問題である。当たり前と言えば当たり前だが、戦争と平和がこれほど身近に背中合わせにある皮肉な状況に身を置いたことがなかったので、僕はかなり混乱した。
左の写真は アヤメ(Iris lortetii と思われる) であり、こんな希少なアヤメが平気で自生している。
右の写真は死海のすぐ脇にあった遺跡を見にいったときのもので、後ろの水が死海である。さらにその向こうの陸はヨルダンである。
植物を通じて、イスラエルという国がどんなものか見て回り、戦争と平和について考えた旅だった。
暮れも暮れ。 皆お正月の準備で忙しいけど、世界のどこかで大きな紛争が起きているということをちょっとでも思い出していただければと思い、花咲ブログ・年末スペシャルということで日常を離れて書いてみました。
4 件のコメント:
世界史に全く疎い私ですが、パレスチナ問題について自分なりに調べてみたことがあり、宗教の恐ろしさをあらためて実感しました。
宗教は神を崇拝しながら人を殺す。「全人類」という考え方ができない。一体教会で何を学んでいるのか、不思議に思う。
爺さんのブログで色々な植物に出会え、とても勉強になりました。来年も期待していますので、宜しくお願いしまーす!!
よいお年を!!
ひるがおさん。
今年はスルドイコメントを度々頂戴し、有難うございました。
コメントを頂く度に 「これはいい加減なことは書けないゾ」 と引き締まる思いでした。
来年もスルドイ御意見お待ちしております。
どうぞ良いお年をお迎えください。
i agree your idea ! very nice blog
Although from different places, but this perception is consistent, which is relatively rare point!
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