2013年10月19日土曜日

オランダ製


ガーデニングに関して言えば、道具にこれほどお国柄が出るというのもなかなか興味深いものだ。

ガーデニング道具、園芸道具は、日本の場合は恐らく農具から派生していったものでないかと思われる。

さらに、「しゃがむ文化」が道具の形に大きな影響を与えたと僕はにらんでいる。

日本を含め、東洋ではしゃがむ姿勢をよくとる。

しゃがむというのを言い換えると「ウ○コ座り」と俗にいわれるもので、昔の田舎のツッパリ学生の代名詞的なものだった。

別にツッパリでなくとも、この体勢をアジアの人は抵抗なくとる。

日本、中国、シンガポール、インド、はたまた中東くらいまでは見かけるしゃがみ方であります。

ところが西欧においてはこの姿勢でしゃがんでいる人を見たことがない、ってくらいに見かけないのだ。

西欧の人たちがしゃがむときは片膝を立てている。

これが農具やガーデニング道具の形状にも大きく影響を及ぼしていると思うのだ。

例えば雑草を刈り取る「鎌」。

日本の鎌は柄が短くなっていて、基本的にしゃがんで作業することを前提としている。

西欧の鎌、あるいは雑草を刈り取る道具は柄が長くなっていて、基本的に立った姿勢で作業することを前提としている。

それ以外にもさまざまな違いがあって面白い。

最近は海外の道具も日本に入ってくるようになってきた。

その理由のひとつは、ファッショナブルだからだろう。

なんというか佇まいにすでに独特の味があって、置いておくだけでもサマになるということがあるのだと思う。

仕入先も、イギリスに限らず、アメリカ、オーストラリア、ドイツ、フランス、オランダなど枚挙に暇がない。

この前見かけたのはオランダのSNEEBOER(スネーブル)というブランド。
もとは鍛冶屋だったいうこのメーカーは手作りで、独特の風合いがある。

しかし中には何に使うのか分からないものもあったりして。

真ん中の楔型をしたものはいったいなんだろうか?



商品名を移植スペイドというので、何かを堀上げて他の場所に植え替えるときに使うのだろう。

恐らく株と株の間が狭いときに、狙った株以外の株の根を傷めないようにこのような細身であって、根をスパスパ切りやすいようにこのように刃に角度が付いているのだと推察する。

なかなか興味深い。

でも日本の道具も捨てたもんではありませんぞ。

海外の人たちが憧れてしまうような道具が結構ある。

そんな道具という切り口でガーデニングを考えてみるのも案外面白いかも。


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