植え込み花壇に茎をバッサリと切られている何かを見かけた。
茎しかないが、僕はこれが何なのか知っている。
だって、ついこの前までハデな花を咲かせていたものなぁ。
茎がそこそこ太いことからも、そこそこ背丈の高い植物である。
しかも木本ではなく草本の。
正解はタチアオイであります。
花が終わって見苦しくなったからなのか、かなり大胆にバッサリとやられている。
近づいて切り口を上から見てみた。
気づくこととしては、茎の中心部が空洞になっていることだ。
植物には茎の中心部までギッシリ詰まっているものと、このタチアオイのように空洞になっているものがある。
当たり前といえば当たり前なんだけど、普段茎の中がどうなっているかなんてあまり気にしないので意外に思われた方もいらっしゃるかもしれない。
切花を買う人、生け花をたしなむ人はこのあたりに詳しいかもしれない。
茎が空洞かそうでないかは、時に植物を同定する際に大変重要なヒントとなる場合もある。
たとえば、ハルジョンとヒメジョン。
ともにキク科の仲間で一見するととても似ているのだが、区別の仕方として「茎が空洞なのがハルジョン」「茎が詰まっているのがヒメジョン」というものがある。
茎が空洞か詰まっているか、確認する方法はただひとつ。
茎を切ることしかない。
草花を見かけて、それを確認すべく切りたくてウズウズしてしまうような人はなかなかのマニアックである。
鉄道オタクも「撮り鉄」「乗り鉄」「音鉄」などなどあるが、植物好きにも、「見て愛でる」「撮って愛でる」「育てて愛でる」「押して(標本)愛でる」などありそうだ。
植物と向かい合うにはいろんな方法があるものである。
0 件のコメント:
コメントを投稿