数日前、種苗法のことを書いたときに
「モンサントの不自然な食べもの」
という気になる映画があります、というコメントを頂いた。
モンサント・・・・ 知る人ぞ知るアメリカを拠点とする多国籍企業である。
誰でも知っている除草剤ラウンドアップの開発をした会社である。
最近問題になっているのは、ラウンドアップに耐性のある大豆などの穀物を遺伝子組換えによってつくりだし、このタネとラウンドアップ、さらには専用の肥料をセット販売することによって、市場を独占しようとしていることがある。
さらには遺伝子組換えをされた植物のもたらす影響について。
その場合の影響とは我々の健康に対する影響という意味もあるし、環境に対する影響という意味もある。
とにかくもはや見過すことのできない大きな問題になっていることは間違いない。
その元は 「タネ」 なわけで、種や苗について考える法律「種苗法」を扱う人間としてはスゴク気になった。
で、調べてみると一般的な映画館では上映されていなくて、地方自治体などが自主上映のようなかたちで細々とやっているようだった。
その中で一軒、渋谷のアップリンクという小さな映画館で上映していることを突き止めて、今日出掛けてみた。
なんとも小さな映画館で、上映される部屋も折り畳みの椅子が並べてあるような小さな小屋的な映画館だった。
映画の感想は・・・・
一言でいえば 「怖い」 ということだろうか。
身の回りで起きていることながら、あまり気づかれない。
園芸に携わる者としてランドアップだって使ったことがある。
しかし、その裏にあるコトの大きさに怖くなってしまった。
大きな企業が自分たちの利益を図る目的を最優先にして邁進する。
誰かがこの暴挙を止めることができるのだろうか。
あるいはもはや遅きに失してしまったのだろうか。
一度破壊された環境はなかなか元の通りにはもどらない。
この手の啓蒙をはかるようなドキュメント映画はマイケル・ムーア監督の作品でいくつか観たことがあるけど、観る度に暗澹とした気分になってしまう。
でも観ること、そして考えることは必要でしょ。
映画は作り手の視点、目的、シナリオに沿って作られるので、それを盲信することは危険だと思う。
大切なのは映画を観た後、自分なりの問題意識をもって世の中の動きに目をやること、そして必要に応じて行動することだと思う。
たかがブログでは深く書くことは難しいので表面的なお話しでお茶を濁してしまっているようで申し訳ない。
まずは上映しているところを探して観てみる価値はあると思うよ。
2 件のコメント:
早速、取り上げていただき、ありがとうございます。もう、観に行かれたのですね!
私は、残念ながらまだ観れていませんが、映画のパンフレットだけでも、かなりショックな情報が満載でした。GMの種を農家の方が自家採取され育て、訴訟問題になっているという話もあるようで、あっ、これが、知的財産というところでは!と思いました。映画の訴えていることは、他にもいろいろあるようで、知るのが恐ろしいですが、是非知っておきたいところです。日本モンサント社のホームページの中で、映画「モンサントの不自然な食べ物」についての見解を述べています。難しい問題ですね。
tomacoさん
コメント、そして興味深い映画を教えていただき有難うございました。
農家がタネを採ってまた翌年使うことを「農家の自家増殖」といって、種苗法としては大きな問題になっています。
映画ではアメリカの農家がこの嫌疑でモンサントから訴えられて困窮した様子が取り上げられていました。
多面的な問題を抱えているモンサントという会社について考えさせられる映画でした。
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