2014年6月8日日曜日

現代香り考


今日はコミカレの「園芸英語」でした。

少しずつ参加者が増えてきて、園芸英語の輪が広がってきていることは本当に喜ばしいことであります。

今日は学名の基礎的なことについてもちょっと触れました。

属名はそれほど気にしなくても良いけど、種名(種小名)には、何かしらその由来となる意味があるので気にすると良いですよ、と。

例えばジンチョウゲ。

学名では Daphne odora という。

この場合属名が Daphne だけど、ここは気にしなくてよろしい。

問題は種小名 odora

ここにジンチョウゲに関連する意味合いが込められているというわけだ。

odor で英和辞書をひいてみれば
1.「(物からでる)におい、香り」(香気にも用いるが主に臭気)」
2.「香料、香水」
などとある。

香気とは良い香りのことであり、臭気とは不快なニオイのこと。

ジンチョウゲのあの甘い香り。
それはまさに意味2にある「香水」のようなものだからだろうか、種小名にodoraと付いている。

納得。

そのodorの前に否定の意味をもつdeを付けるとデオドラントとなる。

巷に溢れるデオドラント製品は、「消臭」的な意味合いで使われているので意味1の臭気を消すのだろうなぁと想像できる。

ね、学名(ラテン名)はちょっとハードルが高いと思っても、案外身近にあるものでしょ。

今朝の産経新聞でかなり衝撃的な記事が載っていた。

『体臭が気になって仕事に支障・・・6割。スメルハラスメント30~40代男性も注意』
という記事。

体臭が原因で仕事に支障をきたしたことがある人が6割に上った。
周囲に不快感を与えてしまう「スメルハラスメント」(スメハラ)という言葉も登場・・・・

中には、体臭から身を守るため、書類を積み上げて壁を作り”自衛”する人も。

自分もギリギリ40代。
オッサン臭がプンプンしかねないオッサン年齢ド真ん中なので、「くだらねぇ」なんて呟きながらも笑うに笑えない記事だったなぁ。

最近の日本人の行動志向を見ていると、除菌、防臭・消臭といったあたりに過剰に反応しているんではないかなぁという気もしなくもない。

子供のころ嗅いだ祖父のオッサン臭も嫌ではなかったし、祖母のおしろいっぽい化粧の香りのするオバハン臭も別に嫌ではなかったよ。
そんなもんかなー位に思っていた。

それが一億総香り過敏症になってしまったような感じで怖いくらい。

あるガムを数日間噛むと体臭がバラの香りになるってガムがあると聞いたことがあるけど、体臭がバラってほうがイヤじゃない?

庭の場合もそうかも。

虫が嫌い、ダメといって殺虫剤を使いまくる。

植物工場や無菌室ではあるまいに、虫がくることは必然なのにそれが受け入れられない人が存在するのは確か。

人間も生活して代謝していればニオイがでる。
庭があれば虫や鳥たちが寄ってくる。

ほどほどであれば、それは良いことなんじゃない?

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