都内にて。
大きな通り沿いにスッパリとやられた切り株があった。
1本ではない。
その通り沿いに何本もこんな感じで切られていて、何やら説明がされていた。
この樹木は植え替えします。
この樹木は、強風時に倒れる恐れがあるため、歩道整備工事で撤去いたしました。
根を腐らせるため幹が残っていますが、数年後には撤去し新しい樹木(カツラ+ビンカマジョール)を植える予定です。
皆様のご理解・ご協力をお願いいたします。
[カツラ]
葉が明るく樹形も美しい樹種で洗練したイメージにつながる。
落葉樹で秋に黄色く紅葉する。
[ビンカマジョール]
成長が早く地面を覆うことで雑草の侵入を防ぐグラウンドカバー樹種。
青紫の美しい花を咲かす。
そんな説明だった。
これはある意味、丁寧だ。
近隣の住民などにもいったい何が起きているのか、どうしてこういうことをしているのか、ということを周知することはとても意味がある。
しかし、強風時に倒れる恐れというが、いったい何がいけなかったのだろう?
そんな疑問もわいてくる。
残された幹を見るに、おそらくこれはスズカケノキだと思われるが、切り口を見てもとくに腐朽のあとも見られない。
スズカケノキは車の排気ガスに対しても強く、ヨーロッパなどでも街路樹として多用される木だけど問題も多い。
*とてつもなく巨大になる。
*落葉樹なので秋にいっせいに落葉。しかもその葉のサイズがでかい。
*幹、葉などから細かい粉状の物質が出てくるので、目に入れば痛いし、喘息などの原因にもなる。
とにかく放っておけばあれよあれよと大きくなるので、定期的な剪定管理が不可欠だ。
そうなるとコスト面が問題にもなってくるだろう。
カツラも状態がよければ大きくなるけど、スズカケノキに比べればおとなしくて扱いやすいと思う。
そこで、なのかそれは定かではないけど、この一帯はスズカケノキからカツラへと入れ替えが行われているのではないかと想像するのだ。
切られたスズカケノキはまだまだ若い木だったと切り口から知れる。
大きくなって厄介になる前に・・・
そんな思惑も感じられないでもない。
数十メートル先にはすでにカツラとビンカマジョール(要はツルニチニチソウのことね)が植えられていた。
植えられたばかりの街路樹は頼りないくらいにヒョロリとしている。
このヒョロリとした若木が数年後、数十年後にどうなるのか明確なイメージをもって植栽プランにあたっていただきたいものであります。
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