2013年4月19日金曜日

無花粉スギ登場


日比谷公園に立ち寄った本当の理由がコレだった。

富山県産 無花粉スギ「立山 森の輝き」

ご存知の方も多いと思うので、あまり深くは語らないが、富山県で開発された無花粉スギが東京で唯一日比谷公園に植樹された、というニュースをやっていたのは2月ころだったか。

以来、ずっと気になっていた。

無花粉スギということで、無花粉になる「性質」をもっているという話で、別に外見的に何か特徴があるわけではないので、見たからといって別になんてことはない。

なんてことはないが、でも実際にこの目で見て確かめたいではないか。

この目で見る、この手で触れる、この鼻で嗅ぐ、この舌で味わう、この耳で聞く・・・それはとても大切なことだと思っている。

案の定、大袈裟な看板があるが、スギそのものはなんとも控えめだ。

そもそもなんでスギ花粉が問題になったかといえば、戦後の植林計画において、スギを強力プッシュして、全国的にほぼ同じような時期に大量に植えられてきたからだ。

スギは植えられてからおよそ20年経ったあたりから花粉を飛ばし始めるといわれている。

加えて、海外から安価な木材が入ってくるので、伐採、間伐なども進まないという林業全体の問題も出てきた。

伐採、間伐が進まなければ若い苗を植えるなどの世代交代も起こらず、花粉生産世代のスギばかりになってしまう。

それ以外にも色んな原因、要因があるだろうが、概ねそんなところだろう。

で、この花粉スギが偶然発見され、それを分析し、改良し、生産にこぎつけるまでに気の遠くなるような年月が費やされている。

なんてったって樹木なので出荷できるまでにも時間がかかる。

当面は、生産県である富山県に重点的に供給され、しかる後に全国に少しづつ広がっていくらしい。

あと50年くらいしたらばスギ花粉で悩む人は、少しは減るだろうか。

しかし!!

水を差すつもりは毛頭ないのだけど、この無花粉スギが花粉症で悩む人への救世主というような論調もときどき耳にするが、それについては僕は懐疑的だ。

なぜといって、花粉症を引き起こす抗原はスギ花粉だけではないから。

ヒノキもそうだし、ブタクサ、ハンノキ、等々なんでも抗原になりうる。

花粉症はアレルギーなわけだから、排気ガス、タバコの煙、ホコリなどでも反応する人はしてしまうだろう。

花粉症、あるいはアレルギー性鼻炎などの抗原におけるスギ花粉の占める割合ってどのくらいだろう?

少なくはないと思うけど、それで花粉症から解放されるってほどでもないと思うんだよね。

別にひねくれて言っているわけではないので悪しからず。

ともあれ、見た目なんの変哲もない話題のスギを見るべく日比谷公園に行ったよ。



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