この前、お昼のお弁当を公園で食べていた。
すると頭に何か落ちてきた。
見ると何やら丸くて赤い。
それはヤマモモの実だった。
ヤマモモはヤマモモ科に属し、メスの木とオスの木が別といういわゆる雌雄異株の植物だ。
実が落ちてくるということは、どうやら僕はメスの木の下に座ってお弁当を広げていたようだ。
ヤマモモは街路樹などでよく見かけるけど、その実は食べられる。
甘くて結構美味だ。
ただこの実は日持ちしないし傷みやすいので果物屋さんの店頭に置かれるということはない。
木に登って手当たり次第に頬張るのがベストの味わい方だ。
イギリスにいた頃はキイチゴの実を仕事の最中に夢中で頬張り、桑の実を木に登って手を真っ赤に染めながら食べ、サクランボウの実を鳥と奪い合って口にした。
幼かったころは、日本でも柿を近所のオヤジに怒られながら失敬したり、「すみませーん、ボールとらせてください」なんて言って他人の家の庭に入ってビワの実をついばんだりした。
採れたての美味しさ をホンのちょっと味わう余裕が世間にはあった。
最近はどうだろう?
どうやらそういった自由もあまり行使できなくなってきた気がする
行使しようものなら通報されたりしかねない。
そんなことを思って、お弁当の最中にヤマモモの実を口に放り込んだ。
・・・とある都内の高校の横を通ったとき、何やら楽しげな歓声が聞こえたので何かと思って見てみた。数人の男子高校生がフェンスの上に乗ってしきりに何かを口にしていた。
それは、サクランボウだった。
なんともシアワセそうな光景で見ているこちらがほのぼのしたし、こういう無邪気な高校生を見てちょっとホッとした。
彼らもオジサンになったころ、「ウチの高校のサクランボウ美味かったよな」なんて思い出話に花が咲くのであればそれはステキなことだと思った。
2 件のコメント:
新潟のじいさまは毎年ヤマモモ酒を作ってました。他にもコケモモ酒とか、なんとかブドウ酒とか、果実と見れば漬け込んで酒にしていた。自然が好きで、酒が好きな人たちの、生活に密着した娯楽だったんだなと思い出します。
身近なもので「ジャム」を作る、のもアリですね。
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