ちょっと前、「アジサイの葉を食べた人が食中毒症状を訴えた」という新聞記事を読んだ。
記事によると、アジサイの葉には青酸配糖体といういう有毒成分が含まれていて、胃の中の消化酵素と反応して青酸(シアン)が生成されて食中毒症状を引き起こすのだ という。
青酸ですよ。
怖い話である。
ついでに思い出したのが、プラスチックの葉っぱで包んだ柏もちをそのまま食べた という小学生の話。
何が食べられて、何を食べてはマズイのか、という判断は難しいのだろう。
プラスチックは食べてはマズイとは分かりそうなものだけど、それがホンモノの葉っぱなのか、プラスチックなのかが分からないという、ちょっと悲しい話である。
その辺の知識は知っていて損はあるまい。
で、今日はアジサイを恐らくシソと間違えて食べた人もいたのではないか、という仮説に基づいてその違いを書いておこうと思う。
まず学名から。
アジサイはアジサイ科アジサイ HYDRANGEACEAE Hydrangea
シソは シソ科シソ LABIATAE Perilla frutescens
と、科も属も全く違う。
(アジサイ 表と裏)
(シソ 表と裏)
似ている点。
①葉っぱはほぼタマゴ型
②葉っぱの縁はギザギザになっている
③葉っぱの色が緑色
④葉っぱのつき方が対生
②のことを 鋸歯 といっている。ノコギリみたいだからね。
④の対生とは一番上の写真をみれば分かるように、葉っぱがそれぞれ一対づつ茎から出ていることをいう。これに対して、茎から交互に出ているのを 互生という。
異なる点。
①シソのほうが葉っぱがややうねっている
②アジサイのほうが葉っぱが硬くてシッカリしている
②アジサイのほうが葉っぱが硬くてシッカリしている
③シソには産毛のような細かい毛が生えている
④シソにはほのかな香りがある
⑤シソにはやや紫がかった色素がある
⑥シソの方が鋸歯の切れ込みが深い
こうやって比べると一目瞭然なのだけど、普段あまり関心がないと分からないかもしれない。
身を守るためにも、植物のことを知っておこう。
3 件のコメント:
青酸配糖体はウメ、アンズ、スイカズラなど色々な植物に微量に含まれていますよね。。
よく水羊羹などで、涼しさを強調するための装飾葉で紫陽花の葉のような作り物の葉が巻いてあったりしますが、以前からこれを見て「アジサイは食える!」と勘違いする人がいるんじゃないかと示唆しておりました。。
Hydrangeaは「水の容器」という意味をもっています。そりゃー、水羊羹入れたくなるわー。
シソと間違えるのはシソをちゃんと知らない人でしょう。あんなに存在感のある香りなのに。シソがかわいそう。。
えごまの葉っぱと間違えそうですよね。
韓国料理についてくるやつ。
ひるがおさんは本当にお詳しいですねぇ。こういう方にも花咲ブログを読んでいただいているのかと思うと手抜きできませんね。
ぴーさんは、スルドイというか、えごまはシソの変種で、科も属も一緒の仲間のようです。
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