奈良とは驚くべき場所である。
・・・そんなことをフト思った。
京都は京都として独特の雰囲気をもっているが、「奈良・京都」もしくは「京都・奈良」というように並列で称されることは、実はちょっと違うのではないかと思いを新たにした。
庭好きなら京都、樹木好きなら奈良という気がしたのは間違っているだろうか。
昨日書いた春日原生林はもちろん、春日大社境内、奈良公園あたりにも巨樹、古木がたくさんある。
♪この~木なんの木、気になる木ぃ~♪
という歌が聞こえてきそうな、美しくも雄大な樹形を見せているのが、クスノキであります。
周辺に写っている人と比べれば、そのスケール感も分かってもらえるかと思う。
でも、近くに寄ってみるとその秘密が分かるんであります。
一本のとてつもない巨木と思われたそのクスノキは実は3本のクスノキからなっているというのが分かる。
樹高は約23メートル、それぞれの幹周は4メートル前後ということで、それほど巨木ってわけでもないが、こうやって3つ寄せ集まってみせる樹形はなかなかのものである。
明治41年(1908年)に明治天皇によって植樹されたとのことで、その時から数えれば樹齢僅か100年少々ということになり、これまでご紹介してきた巨樹・古木たちに比べればまだまだ若造ということになる。
それにしても周辺のオープンな空間と、この遠慮のない枝の張り具合に奈良らしさを感じてしまった。
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