奈良県春日山原始林。
ここはなんと世界遺産にも指定されているという、雄大な原始林であります。
春日大社に行ったことのある人は分かると思うけど、巨木がいたるところに溢れている。
中学生のころ修学旅行で行ったはずなのだが、鹿に餌付けしたことくらいしか記憶になく、杉の木が大きかったなんてことの記憶はこれっぽちもない。
お恥ずかしい。
その春日大社の裏に標高498メートル、面積約250ヘクタールという原生林が広がっている。
春日大社の神山として信仰の場であったため、ほとんどの木が伐採されることなく残っているそうで、特に9世紀には禁伐令が出されるなど積極的な保護がされてきたのだそうだ。
原始林にはカシ、シイなどの常緑広葉樹、フジ、カギカズラなどの蔓性植物、ウラジロ、イワヒメワラビなどのシダ植物など、800種以上の植物があるのだという。
しかしながら厳密な意味での原始林ではなく、16世紀に豊臣秀吉による1万本のスギ植栽、台風などの自然災害による被害からの早期回復のため、在来種による補植がなされるなど、人の手が入ってきた。 (以上、奈良県公式HPより)
100年前にウィルソンの撮った巨大な杉の白黒写真をもとに、その原生林の歩道を歩いた。
確かに目に入ってくる杉の木はどれも大きい。
しかし、その白黒写真の杉ほどではなかった。
1時間以上歩いたところに休憩所があり、そこで地元ハイカーの方に尋ねてみた。
写真を見て、こんなに大きな杉はこのあたりでは見たことがない。
かなり昔に切り倒されたか、雷に打たれて焼失したか・・・。
あるいは原生林のなかのどこかにあるか。
そう、この原生林は保護区域であり、歩道以外の場所へ分け入ることはできない。
100年前のウィルソンの頃は、世界遺産にも指定されていないし、特別天然記念物指定もされていなかったので、今とかなり状況が異なるわけだ。
仕方なく来た道をUターンして戻ったのだが、その休憩所脇にあったのが、大きな杉の木たち。
今回、巨木探訪としているが、困るのはすべて写真に収まらないこと。
どうしたって一部分しか写真に入らないのだ。
そして何か大きさを比較するものがないと、その大きさが伝わらないこと。
一番上の写真をみただけでは、単に杉の幹肌というだけでそのスケールは分かりづらいと思う。
一方、下の写真であれば人がこの杉の木に寄りかかっているので対比ができる。
どうです?
樹齢、樹高などがどうだという説明板は見当たらなかったが、これはこれでかなりのものだ。
こういうのがゴロゴロあるわけだから、奈良の春日原始林ってのはスゴイ。
もし許されるのであれば、一度原始林内を数日かけて歩けば色んな発見があるに違いない。
人里からそれほど離れているわけでもない、そんな場所にこんな神秘的な原始林があるだなんて、ワクワクしないか??
2 件のコメント:
初めまして。いつもブログを楽しく拝見させてもらっています。
『ウィルソンの夢を追いかけて』の道中ブログは読んでるこちらもドキドキ・ハラハラでした。関空周辺で宿をお探しの編では、家の空き部屋を使って頂けたらと思ったほどです。。。
春日山原始林好きな場所です。現地で花咲ジジイさまの植物の知識を聞きながら春日山原始林を歩いてみたいものです。『ウィルソンの夢を追いかけて』の講演会も関西でもしていただけたらなぁと思います。
chikoさん
コメント有難うございます。
ウィルソン旅、楽しんでいただけて何よりです。
・・・といっても、100%ノンフィクションで、当事者としては必死でしたけど。
今となれば良い思い出です。
関西へも今後は活動範囲を広げていきたいと思っていますので、またそのときには是非よろしくお願いします。
寒くなりましたので、どうぞ暖かくしてお過ごしください。
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