正直に申し上げれば、タイムリーとはやや言い難い今日の話。
これはこの前の子供向け植物観察の下見に行ったときの話なので10日ほど前の話ということになる。
今の時期、10日も違えば様変わりというくらいに季節の動きが早いからね。
代々木公園にひときわ大きなイチョウの木がある。
ご覧のとおり堂々たるものであります。
さて、イチョウの木にはオスの木とメスの木があるという話はこれまでに何度もしてきたので、今回は詳しくは割愛する。
問題はこの大きなイチョウはオスか、メスか、ということである。
上の写真をジーっと見て欲しい。
地面がなにやら黄色い、というか明るいでしょ。
これは何も光の具合であるとか、土壌の問題ではないのです。
この明るく見えるのはすべてイチョウの雄花の花がら。
花粉を飛ばして、役目を終えて地面に落ちてきたのである。
イチョウは風媒花ゆえ、花といったって派手な花びらがあるわけでも、良い香りがするわけでもない。
いたって地味なものである。
花らしからぬ花といえば良いだろうか。
なので地面に落ちている花がらを見てもそれが何なのか分かる人は案外少ない。
しかし見よ、このおびただしい花がらの数を。
これらすべてこの大きなイチョウの木から落ちてきたんだからね。
いったいどんだけ花を咲かせていたんだよ、って話だ。
イチョウに限らず、ケヤキなどの大きな木の花がそろそろ出揃った頃ではないだろうか。
散歩していて、上から何かが降ってきていたり、地面に何かが積もっていたり、あまり注意を払う人はいないかもしれないが、それらが花がらであるなんてことは大いにありうる。
これだけの数が咲いていながら、人々がその存在に気づくことが稀であるという、なんとも不思議な現象であります。
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