2008年6月29日日曜日

男のオシャレは足元から?!
         
 ~いでたちのお話 その1~
               


                            
この前、足に植木バサミが刺さったというホラーな話を書いたけど、不幸中の幸い、怪我は大したことがなくアッという間に傷はふさがった。と言うか、ちょっと大騒ぎし過ぎて反省しております。
         
そのときに地下足袋について触れたのだけど、この地下足袋は本当にユニークな履物なので、もうちょっと掘り下げてみようと思う。
                 
実は花咲ジジイはスーツを着てサラリーマンをしばらく経験した後、この道に入った。
そのとき、生まれて初めて地下足袋なるものを履いた。
靴底のビミョーな薄さ、つま先がチョキに割れているカンジ、ビルのガラスに写った自分を見て照れともいえない不思議な気持ちで胸がキューっとなったのを今でもハッキリ覚えている。
                      
地下足袋の長所、短所などはこの前ザッと書いたけど、調べてみると色々とあることが判明した。
                    
地下足袋のトップブランドはなんといっても「力王」だ。
どうだ、このネーミング。腹にグッと力をこめてタフなパワーがみなぎってくるではないか。
地下足袋の短所として「防水性に乏しい」「つま先が柔らかいので危険」と書いたけど、それらを見事にカバーする製品があることも判明。
          
縫付け というのがもっともスタンダードなもの。
貼り付け はゴムテープを施して防水性を少々向上させたもの。
先丸たび はつま先が割れていないタイプ
安全たび は安全靴の地下足袋版といえよう。
                 
いろいろあるんだー、と感心する一方で、そのネーミングにも目がいく。
例えば、安全たびは「現場大王」とか「セーフティー」、先丸たびは「先丸マジック」、縫付けたびは「ファイター」といった具合。別にウケ狙いで僕が勝手につくってるわけではない。
               
調べてみると、もっとオモシロイことが分かった。
この地下足袋ってやつははやりスゴイ発明であったようで、石橋徳次郎という人が1923年に実用新案登録をしている。更にオモシロイのはこの徳次郎氏の弟の石橋正二郎が地下足袋のゴム製造のノウハウをタイヤ作りに応用してかのブリジストンを始めたという・・・・。ウソのような本当の地下足袋の裏話である。
                        
            
地下足袋を履くときに靴下を当然履く。
初めのころは、普通の靴下の先をちょっと引っぱって親指のところに余裕を持たせて履いていたが、専用の靴下があることが分かった。
ご覧のように最初から先がチョキに割れている。これは快適。
                    
しかしここでも、その奇抜なネーミングで笑わせてくれる。
体力勝負のあなたの靴下 兄貴の純綿 ニッカソックス 2足組」(原文ママ)だ!!
スゴイ、スゴ過ぎる・・・。
                
会社の製品会議で担当役員などが集結し、ああでもないこうでもないと喧々諤々やってこの「兄貴の純綿」に行き着いたのだろうか?
気になって仕方がないぞ。
              
           
写真一番上の左: ゴク一般的なフツーの地下足袋。コハゼという金具で留める。これは12枚のコハゼがついているタイプ。
写真一番上の右: 知り合いの植木屋さんが履いていた、雨の日用完全防水地下足袋。完全防水と通気性は相入れず足はムレムレだ。
   
     

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