ドクダミ Houttuynia cordata
小学生だったころ、「草むしりしたらお小遣いをあげる」と母に言われたのが、ドクダミの最初の思い出だろうか。
印象はとにかく 臭い につきる。
当時素手でむしったものだから、手にニオイがこびりついて暫くとれなかった。
以来、ちょっと距離を置いて付き合うようになった。
そして、園芸に向き合うようになって、自然にはいろんなニオイがあるものだとカラダで感じて、一般にクサイと言われているものも、「良いニオイ」と思えるようになってきた。
牛糞や馬糞を鋤き込んだ腐葉土のニオイ、土のニオイ、この前書いたシイの花のニオイ、新緑のニオイなど、どれも魅了的なニオイだと思う。
逆に以前使っていた、香水の類は臭いと思うようになった。
自分勝手なものである。
じゃぁこのドクダミは良いニオイなのか?と言われてしまうと、身にまといたい良いニオイ ではないが、草むしりするときとしては許せるニオイだと思えるようになった。
このニオイのもとはデカノイルアセトアルデヒドという舌をかみそうになるものだが、太陽のもとにさらして乾燥させるとそのニオイがなくなる、らしい。
なので、ドクダミ茶があったり、地方によってはドクダミ料理があるのだろう。
その花はちょっとユニークなカタチをしているし、カワイイものだ。
4枚ある白い花びらのようなものは総苞片といって花びらではない。
中心部にタテに並んだ小さいやつらが花ということになる。
これは以前書いたハナミズキと同じ理屈。
ちょっとビックリなのはこのドクダミは単為生殖といって、花粉が雄しべから雌しべに移らなくとも種を作るということ。ということは安定的にバンバン増えるということ。
おまけに彼らは地下茎を張り、そこからも枝分かれして増える。
増える仕組みがシッカリできている。
道理でそこら中にはびこる訳である。
品種によっては黄色や赤の斑入りのものがあって、ヨーロッパではガーデンセンターなどにいくと鉢に入って売っている。
それを買っていく人がいる。
それを庭に植える人がいる。
普段仕事として、四つん這いになってドクダミを抜いている自分からすると、大丈夫か?と心配になる。
ところ変われば・・・ってやつである。
4 件のコメント:
この花がドクダミと呼ばれていると知らなかった小学校低学年のころ、「あ、この花かわいい~」といって摘もうとしたら、同級生に「何言ってんの?! それ、ドクダミじゃん。きたない!!」と蔑まれたことがありました。
名前知らなければ、結構かわいい花だと思うけど、そんなこと言ったら「何言ってんの?!」と言われそうで言えないと、ずっと思っていました。
「雑草」の美しさを地道に伝えていきたいと思います。
ドクダミは根絶するのが大変です。
取るとくさいし。でも、乾燥するとくさくない。健康茶として飲む人も多いですね。
実家の庭もドクダミに悩まされていました。
母は今でも柿の葉と同様、乾燥させてお茶にして飲んでいます。
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