散歩していてスゴイやつを発見した。
その名も リュウゼツラン Agave americana 。
漢字をあてると竜舌蘭となるらしい。
幅2~3メートル、高さも2メートルをゆうに超える。デカい。
葉っぱひとつひとつは肉厚で小さい写真の左のように鋭いトゲがはえている。
葉の先端は黒く硬く尖っていて、これで目など突こうものなら失明は免れない。
植物園で来園者の手の届くところにある場合はこの先端のトゲは爪きりみたいなもので切り落としてある。
そのおどろおどろしさは、まさに竜の舌のようだ。
名前に蘭とついているけど、蘭とはなんら関係ない。
花は一生に一度だけ。
花を咲かすと枯れていってしまう。
この花を咲かすのに要する時間が数十年とも言われていて、100年に一度花を咲かせる と例えられセンチュリー・プラント(Century Plant)と呼ばれる。
イギリスの植物園で、丁度これが花を咲かせるということで、地元のテレビ、ラジオ局と新聞社が押しかけて大騒ぎになったことがある。
花を咲かせる茎は高さ4~5メートルくらいにはなる。
想像つきますでしょうか?
なんだかとても珍しい植物のようだが、スペインに行くとそこら中にこれがあった。
メキシコ原産なので、恐らくメキシコにも沢山あるのだろう。
なので、今日の題名をアミーゴにしてみた。
このリュウゼツランのなかでテキラリュウゼツラン Agave teauilana はかのテキーラの原料になる。
そんな南米っぽい植物が、東京の街中に植わっているというのも不思議なものである。
しかもちゃんと適応していて、それなりにハッピーに育っているようである。
この写真は団地というか集合住宅地の外溝斜面で撮ったもので、植栽した人は 防犯 という主旨で植えたのではないかと想像できる。
でも近所の方々は特に気付く様子もなく淡々と通り過ぎる。
なので、「珍しいのよ、コレ」とちょっとスポットライトを浴びせてみた次第である。
3 件のコメント:
え!?花が咲いたら枯れてしまうのですか?
なんか、うちのマンションの前(道から玄関に向かって左側)の植え込みに同じようなのがあるんですけど、ここのところ花芽がぎゅーーーーんと伸びているんですが…
おなじリュウゼツランなのか自信ないですけど、もしも何十年に一度の花芽だとしたら大興奮です!!
そうなんです、花を咲かすと本体は枯れてしまうのです。その代わりに花のあとに「ベビー・リュウッゼツラン」が沢山できます。あるいは枯れる本体の周りにヒコバエといって地中で分枝した次世代リュウゼツランが出来ます。
花芽は申し上げた通りかなり背が高いものです。花芽が出てから咲くまで2~4週間でしょうか。もしそうなら注目デス。なんてったてセンチュリーですから。
小学校の教頭先生が定年退職するのに、お酒好きだから、生徒が話し合って、みんなでリュウゼツランからテキーラをつくってプレゼントする、という小説を思い出しました。
この小説を読んだときは本当に泣いたなあ。
でも、本物(写真だけど)見たのはこれがはじめてです。
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