ご覧のような意匠をこらした刈り込みをトピアリーという。
このトピアリーを作るのに向いている樹種というものがある。
筆頭はツゲ、もしくはイチイだろうか。
それ以外にもヒイラギ、ゲッケイジュ、各種コニファーなど、要は目が詰まっているものが適している。
土曜日に札幌に行った際、夜に懇親会の場を設けていただいて、いろいろとお話をさせていただく機会があった。
そこで出てきた言葉が「オンコ」というもの。
オンコ??
聞いたことがない。
いったい何だろうと思っていたらば、それはイチイのことだった。
北海道ではイチイのことを普通にオンコというらしい。
まるで鳥の唐揚を「ザンギ」というようなものだろうか。
ここで思ったのは、やはり学名の素晴らしさ。
イチイ(ヨーロッパイチイ)は学名では Taxus baccata という。
同じ日本国内でも地域によってイチイあるいはオンコと呼び名が異なるわけで、それが世界中でなんと呼ばれるかなんて知りようがない。
ところが、学名は唯一無二。
世界中どこへ行ったって Taxus baccata は Taxus baccata なのだ。
ということは世界共通言語のごとく、同じ価値を異なる土地で共有できる素晴らしいツールであると言える。
学名はなんとなくハードルが高くてとっつきにくいかもしれないけど、植物における世界共通言語を獲得すると思えばとても意味のあることだと改めて思ったなぁ。
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