最近、歩いていて甘い香り に気付かないだろうか?
もし「気付かないなぁ」
と言う方がいたら、かなり鼻がつまっているか、無頓着な方ではないだろうか。
いや、失礼。
大意はない。
ただ、このキンモクセイ Osmanthus fragrans var.aurantiacus の香りが現在街を包み込んでいるのだ。
学名の fragrans は伊達ではない。
キンモクセイは大きくなると4~5メートルくらいになる常緑の樹木というか潅木で、今の時期にオレンジ色もしくは黄色の小さな花をつける。
小さいくせにこれがかなりの匂いを放つ。
上の縦長の写真のように大きな株に一斉に花を咲かせると、その匂いも強烈だ。
この花がユニークだなぁと思うのは、枝の途中から突然に花芽が出て、そこから花が咲くことだ。
咲いている枝をグイっと引き寄せて今度ジックリ見てみると良い。
なんか不自然な花の付き方だから。
このキンモクセイも秋を代表する花だ。
キンモクセイの甘い香りをかぐと秋を感じるという人も多いことと思う。
枝の途中に小さな緑の花芽をつけていたのが9月28日に撮ったもの。
それから約10日経ってピークを迎えたことになる。
全くの個人的な好みだけど、僕はキンモクセイの香りはあまり良いものだとは思えない。
なんかトイレの芳香剤のような気がしてしまうのだ。
でも考えようによっては良かった。
何故なら、これがもし生ゴミのようなニオイを放つ花だったら・・・。
1週間ほど街中が生ゴミの香りで包まれてしまうのだ。
それは、困る。
そんな訳で秋大爆発の勢いでキンモクセイがニオイで自己主張している。
皆様、御注目を。
2 件のコメント:
最近の子供は金木犀の香り=トイレの香りになってしまっており、合成の香りの芳香剤が私達の感性をいかに貧困にしているかがうかがえ、とても寂しい。
秋をはっきりと知らせる金木犀は、季節感が鈍っている現代人には大切な花だと思う。
身近なところからたくさん秋を満喫したい。
コメントありがとうございます。
キンモクセイもそうですが、バラなんかもトイレの芳香剤を髣髴させます。
バラは目で鑑賞するはもちろんですが、花に鼻をうずめるようにしてニオイを楽しむのも良いものです。
僕は初めて意識的にこれをやったときに、「確かに良い香りだ」と感動しましたが、どこか人工的な香りを感じてしまいました。
芳香剤が自然を模していることは明らかなのですが、どちらが身近なのか?となると、年間を通じて大量生産、大量流通する分、芳香剤のほうに軍配が上がるのかもしれません。
ともあれ、五感を磨いて自然に対して敏感でありたいものですね。
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