実は街は植物で溢れている。彼らは色、カタチ、ニオイなどで「ここにいるよぉ」と静かなるメッセージを出している。そこには時として胸を打つドラマがあったりもする。そんなやもすると見過ごしてしまいそうな愛すべき彼らにあまり肩肘張らずにゆる~いカンジでスポットライトを当てる。日々の「あれ何だろう?」という好奇心に素直に向き合うブログ。
2013年9月7日土曜日
最後の手段
相変わらず木に登れない毎日・・・。
毎日必ずロープに触れて、基本的な結び方などの練習は続けているけど、やっぱり登りたいよね。
でも登る木がなくて登れないということは、この夏に関しては良かったのかもしれない。
というのは「危険」だから。
あれだけ温度・湿度が高いときに木に登るというのは思わぬ危険をともなう。
脱水症状かもしれないし、熱中症かもしれない。
イギリスではあまりお目にかからないが、日本には関わりたくない毛虫もたくさんいるし、スズメバチだって潜んでいるかもしれない。
もし木の上でスズメバチに遭遇したらば逃げられるだろうか?
そうやって考えると、涼しくなる秋から冬にかけてが木登りシーズンであると思える。
この夏にキューガーデンにいたときもイギリスにしては珍しく30度くらいの日が続いた。
こんなときに高木担当のチームリーダーは
「今日は木上での作業は暑すぎるのでやめよう」
と決断することがままあった。
登山と同じで、無理をせず引き返す勇気も必要なのだ。
木登りを習っていたときも、インストラクターからは
「必要がない限り登るな」
と言われた。
これはどういう意味かというと、支障枝があったとして、高枝バサミで届かないか、ハシゴを使って届かないか、もしあればゴンドラなどの高所作業車は使えないか・・・。
そうやって色んな方法を考えてみて、いよいよ木に登らないと他に方法がない、という場合に十分なリスクアセスメントを行ったうえで登る、というわけ。
聞いた話だけど、ドイツでは木に登っての作業は一切禁止されているらしい。
必ずゴンドラなどの高所作業車を使ってやらなければならないらしい。
面白いのは、最近法改正があってドイツ人は木に登っての作業はしてはならないが、外国人はその限りではないらしいこと。
なので近隣のヨーロッパ各国からドイツで木に登って作業する出稼ぎのような人が増えているらしいのだ。
とにかく色んな方法を考えてみて、木に登るのは最終手段なんだよ、ということを教わった。
それだけ危険も伴うという意味だろう。
因みに木から落下しての事故というのはほとんどないのだそうだ。
道具をきちんと正しく使っていれば。
それでも木から落ちる原因は、二つある命綱のうち必ず一つは自分に繋がれてなければならないのに、それをちょっとの間だけといって外してしまうことによる落下。
そりゃそうだ。
命綱(もしくは安全帯・ランヤード)が繋がっていなければ、何かあったら落ちてしまうのは誰でも分かりそうなものだけど、ついつい大丈夫と思っちゃうんだろうね。
とある公園で高所作業車を使って高木剪定をしているのに出くわした。
これは無理がなくてとても安全。
「登らせてくれないかなぁ~」と思いながらしばらく作業を見守った。
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