庭木のお手入れ承ります 1本3,000円から
惹句がおどる。
植木屋さんに頼むと高いのではないだろうか?
そうやってちょっと腰が引けてしまう若い世代も多いのではないだろうか。
昔は庭のある家であれば植木屋さんをよんで庭木の手入れをしてもらったのはないだろうか。
思い起こせば自分も小さな頃に植木屋さんが数人、数日間家にやってきていた。
10時と3時には車座になってお茶を飲みながらの休憩。
昼には新聞紙に包んだ真鍮製の弁当箱に定番の日の丸弁当。
お弁当のなんと美味しそうだったことか。
なんか憧れたなぁ。
しかし、相続問題などもあって家を持ちきれなくなってしまい一戸の敷地の広さもだいぶ狭くなってしまった。
当然、大きな庭木などはなく「わざわざ植木屋さんを呼ぶほどでも・・・」ということになったのではないだろうか。
そして世間の流れ的には、「時価」のお寿司屋さんよりは、明朗会計の回転寿司が流行ったり、職人肌の床屋さんよりは5分程度で安価にサッサと髪を切る床屋がウケたりしているのではないだろうか。
その流れをくんでいると思われるのが、この手の明朗会計のポスター。
これを植木屋と呼ぶにはちょっと違和感があるなぁ。
「作業」だと思う、たぶん。
どれを選ぶかはお客様の価値観だから、色んな選択肢があって良いと思う。
ポスターにはいろんなことが書いてあったよ。
*お見積もりには「一式」という言葉を使いません
*納得いただけるまで何度でも切り直します
*お茶・食事などをいただきません
*トイレをお借りしません
*作業中にお客様の敷地内でタバコを吸いません
さらに
剪定価格:3000円/本(低木高さ0~3m)、6000円/本(中木高さ3~5m)、15,000円/本(高木高さ5~7m)
さらにさらに
芝刈り300円/㎡、生垣2,000円/m
裏を返せばこれは従来の植木屋さんに対しての疑問、あるいは苦言ともとれる。
改めるべきは改める必要があるが、植木屋さんだってそんなに非常識な商売はしていないよ、普通。
この明瞭会計システムの意味する別の側面を申し述べると、
作業する側も「素人」になった、ということだろう。
お客様のところにいって見積もりを出すのは、それなりに経験を積んで知識がないとできないはず。
しかしこのシステムであれば素人が行っても、
「えー、この木は3メートルですので剪定が6000円・・・・」
と簡単にすることができる。
なんでもマニュアルがないと行動できない人が増えたと嘆く風潮が色んなところで聞かれるが、庭木手入れの世界にもマニュアル的な発想がもちこまれる時代になったのである。
「高さが7メートル以上ある木は別途お見積もり致します」
というのも、この会社の中に7メートルを超える木の剪定ができる人材が限られているからなのかな、などと想像してしまうのだけど、どうだろう。
ここの料金体系によれば7メートルまでは1本15,000円だから、もちろんそれ以上なんだろうな。
言ってくれれば、僕も喜んで登っちゃうんだけど。
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