2012年11月23日金曜日

第7日 四国 高知にて


今日は全国的に天気が良くなかったようだった。

雨の大阪をレンタカーで出発した。

今回は僕だけではなくて、交替ドライバーとしてボスも登録しようとした。

が。

イギリスの運転免許証ではダメだと断られた。
ほら、言わんこっちゃない。

というのは、彼には「国際運転免許を持ってきてね」
と予め伝えてあったのに、
「英語で書いてある免許証なんだからこれが国際免許と言えるのだ。
しかもオレはこれで数年前に北海道でレンタカーを借りたんだから間違いない。」
と強気の発言を僕にしていた。

結局、運転手は僕だけなので、またしても長距離を一人で運転する羽目になった。

ボスは
「イギリスの携帯電話は使えない、クレジットカードも使えないところが多い、免許もダメってこりゃいったいどうなってんだっ!!」
とかなりイライラしていたが、そんなことを僕に言われても困る。

逆のことは僕がイギリスに行くと経験することなわけで、そこは柔軟にそして入念に準備すべきでしょう。

というわけでハンドルを握って大阪を出発。

神戸を過ぎ、明石大橋を渡り、淡路島を抜けて、四国に入る。

人生初の四国であります。

そしてまず向かったのは、祖谷渓という渓谷。

紅葉が見事で、壮大な地形に圧倒される。
雨に煙っている様子もまた素晴らしい。

日本三大秘境とも呼ばれているらしく、すごかったなぁ。


さらに進むと、かずら橋というつり橋があって、ここは観光客でごった返していた。

我々もこの橋を渡ってみた。
ちなみに有料ね。

なんてことないといえばなんてことないのだけど、中国人をはじめ多くの観光客が大挙して押し寄せる様子をみると観光資源ってのは大切だと思う。

さぁ、時間がない。

日が暮れるまでに今日の一番の目的である、杉の大杉に到達しなければならない。


杉の大杉は日本で一番大きな杉であると言われている。

八坂神社の境内にそれはある。

樹齢は3000年といわれ、国の天然記念物になっている。

実際はふたつの杉が一緒に育っていて、小さなほうが幹の胴回り16.5メートル、樹高57メートルあり、大きな方だと幹の胴回り20メートル、樹高60メートルもあるのだという。

こんな大きな木にお目に掛かったことはない。

圧倒されたし、感動した。

一応写真は撮ったが、もちろん全て収まりきれない。


近くにいたオジサンと大きさを比較してみていただきたい。

なんだか写真を撮るよりは、その場にいて、じっと杉を見ていることのほうが良い気がした。

英国人2名も鼻血が出そうな勢いでコーフンしていたなぁ。

さて、日も暮れて今日の宿を探さねばならない。

一番近い都市として南国という市があるとのことで宿を求めて車を走らせた。

昨日の道頓堀脇のホテルが強烈だったせいか、もうゴーストタウン並みに静かに思える。

宿なんかあるんだろうか?

後免駅というところで駅員の人に尋ねたらば、6つほどの宿がのったリストをくれた。

早速電話をかけてみる。

・・・・なんとどれも満室なんである。

そうかぁ、今日から連休だったっけ。

しかしこんな鄙びた場所で全て宿が満室になるなんてねぇ・・・。

高知のホテルも3件ほどあたったがダメだった。

結局、後免駅でもらったリストの最後にあった古そうな旅館に電話を掛けてみた。

すると
「空いてますよ。いいですよ。」
とのこと。

もうえり好みしている場合ではない。
すぐに申し込んだ。

なんと素泊まり3000円。

ちょっとイヤな予感がした。
「今日は他のお客さんはいないんですか?」
「今日は休みなのよ。工事の人たちは連休だから帰っちゃってね・・・」
そうか、観光客の人を相手にしているのではなく、道路工事などの人たちを専門にしているのだな、と想像できた。

早速ボスに確認をとる。

宿はほぼどこも満杯だけど、一軒だけあった。しかも3000円。でもどうやらかなり「きわどい」カンジがするけど良いか?と。

車中泊とはいかないので、それで良いということになり宿に向かった。

どんどん人里を離れていく。
周囲はどんどん暗くなっていく。

そしてありました。
「旅館」の看板が。

優しそうなおばあさんが出迎えてくれた。

もう古い昭和の旅館そのもので、六畳二間に薄っぺらい布団が3つ敷いてあった。

トイレは昭和風ゆえ、和式、さらに汲み取り式であります。

二人の英国人の苦虫をかみつぶしたような顔が忘れられない。

そんなわけで細い電波を拾いながらの今日のブログ。

さぁ、明日はいったいどこへ行くのでしょうか。

明日もすでに判明しているかぎりでは、ちょっとエグいことが待っている・・・。

2 件のコメント:

じゅんぺい さんのコメント...

毎日、いろいろな意味で大変そうですね。
申し訳ないけど、楽しく拝読してますよ。

大阪から四国、しかも高知までの長距離運転はさぞお疲れでしょう。
飛行機か、神戸から高速バスという手を使っても良かったかもしれませんね。
この先もお気をつけて。

花咲ジジイ さんのコメント...

じゅんぺいさん

おはようございます。

今はその「旅館」の煎餅蒲団の中です。

昨日の走行距離が320キロくらいでした。
今日もそのくらいかな。

しかも、今日は宿がないんです・・・。

「確定」です。

どうやら「床」に寝ることになりそうです。

連休をナメてはいけませんね。

それでは。