昨日はイイギリのオレンジ色の実をご紹介した。
今日はその圧倒的なタネの数を誇る植物をご紹介しよう。
キリ Paulownia tomentosa の実については今年9月16日の花咲ブログでちょっとだけ触れた。
9月時点ではまだ熟していなかったので、中を割って見ることが出来なかった。
そして今まさに期は熟した。
落ちていたキリの実をひとつ拾ってみる。
まず色が茶色くなっているのが9月のときと異なるのが分かるだろう。
そしてエイヤっと実を半分に割ってみる。
薄い茶色の膜で仕切られているが、その中には・・・
薄くて細かいタネが出るわ、出るわ。
もう、ウゲゲッっとのけぞりそうなくらいに詰まっているのだ。
実の半分だけ、どのくらい入っているのかタネをかき出してみる。
その一粒がとても小さいのが、僕の指と比べれば分かってもらえるかと思う。
タネの一粒一粒に薄い膜状の翼(よく)が付いていて、これが風をとらえてヒラヒラヒラとタネを遠くへ運ぶのだ。
昨日のイイギリは鳥に運ばれるタイプだが、このキリは風に運ばれるタイプ。
「キリ」とお互い似たような名前が付いているが、イイギリはイイギリ科、キリはゴマノハグサ科ということで全く関係がない。
これだけ大量に風にのって飛んでいくわけだから、道理で各地でド根性ギリとして、「なんでこんな隙間にキリの木が??」というのもはなはだ頷ける訳なんである。
この実に1000粒以上のタネが入ってそうでしょ。
そして一番上の写真を見てもらえば、このキリの木にいったい何粒のキリの実がなっているんでしょうか。
となると、一本のキリの木から数百万粒のタネが飛散していくことになる。
スゴイことだと思いませんか??
まさにモンスターであります。
恐るべしキリの生命力。
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