2009年1月24日土曜日

リンゴ
   

   
奇跡のリンゴ(石川拓治著 幻冬舎)という本を読んだ。
   
面白いという評判を聞いていたので、読んでみたいと思っていた本だ。
   
読んでみて・・・、確かに面白かった。
リンゴという植物についての興味深さ、土の重要性、そして木村秋則氏のドラマティックな人生に惹きつけられて興奮しながらページをめくった。
   
文章から伝わってくるその特別なリンゴの味が果たしてどんなものなのか、是非一口で良いので味わってみたいが、今や時の人となった木村氏の奇跡のリンゴはネットで10分もしないうちに売り切れてしまうのだとか。
   
実話に基づいた話ながら、やや誇張しているなぁと思われる部分もあるが全般に楽しめる。
  
この本を通じてやはり土の大切さ を改めて認識させられた。
まだ読んでいない方にそのあたりを簡潔にお話しすると、木村氏は無農薬で肥料も与えずにリンゴを作るという不可能に挑戦し、試行錯誤の末、健全な土に健全な植物が育つということに気付いて、ついにその不可能を可能にした。
  
健全な土とは、雑草が根を張り、根粒菌が大気中の窒素を固定し、フカフカで、温度がやや高く、微生物が活発に活動する土のことだ。
従来のリンゴ農家では病害虫に対抗するため薬をまいて、必要な栄養分を与えるため化学肥料を施した。結果、これがリンゴを薬に頼る軟弱者にしてしまった。
  
土が健康だと、上に植わっている植物も健康で元気になり、植物が元気だと病害虫も寄せつけにくくなるという好循環が生まれる。
また、リンゴの周りの生態系が自然に近いものが保たれると、そこで益虫が害虫を捕食したりしてそれぞれの数が一定に保たれる・・・・。
  
そういったことを木村氏のドラマチックなエピソードとともに我々に教えてくれている。
  
でもそうだよね。
我々人間も気力、体力ともに充実して休養十分であれば風邪や病気になりにくい。
食べるものもバランス良く、栄養価の高いものを適量を適時に摂取していると健康によろしい。人間本来持っている免疫力が機能している状態だ。
疲れているからといってユンケルを三食のゴハンの代わりに飲んでいたのでは到底健康ではいられない。
  
そんな当たり前のことでありながら、「昔からそうやっていたから」という理由だけでズッとそれを続けて本質を忘れていることをこの本は教えてくれているような気がする。
   
オーガニックって言う言葉が流行っている。
   
なんか身体に良さそうだけど、何がどういうふうに良いのかキチンと説明できる人は案外少ないんじゃぁないだろうか。
この本に書かれているリンゴの育つ環境こそがオーガニックそのもののような気がする。
  
何事にも賛否両論あるのが世の常だ。
何もこの本に書かれている全てを肯定するものではないけど、色んな意味で現代の農業を考えさせられる一冊だった。
  
  

4 件のコメント:

ひるがお さんのコメント...

りんごは大好きです。特にジョナゴールドやシナノゴールドなどの酸味シャリシャリ系。ゴールデンデリシャスベースのものが好きなのだと思います。リンゴについて語ると長くなるので終了。

以前、NHKのプロジェクトXで「ふじ」の開発をめぐる男のロマンを取り上げたドキュメンタリーを見ました。とても感動しました。が、やっぱりジョナがすき。。。
http://archives.nhk.or.jp/chronicle/B10002200090508310030113/

花咲ジジイ さんのコメント...

この木村さんの話はNHKのプロフェッショナルという番組で取り上げられたことから、世間の注目を浴びるようになり、反響の大きさから本まで出るようになったそうです。

木村さんの回は見逃してしまいましたが、いつも楽しみにしている番組です。

プロジェクトXは2000年から2005年までの放送だったそうで、期間中丸々日本にいなかったので一度も見たことがないのですが、色んな場面で評判を聞きます。

テレビもなかなか捨てたものではありませんね。

Alex さんのコメント...

こんにちわ。
新年会でお会いいたしましたAlexです。
貴ブログは以前から時々のぞいていました。
タダ者では無いとは思っておりましたが、戴いた名刺のURLをたたいたら、こちらに来て、納得です!
今後ともよろしくお願い致します。
土壌分析研究の話は新年会でも一部で盛り上がっていたんです。でも、ボクみたいなシロウトには手が出ないです。

花咲ジジイ さんのコメント...

ALEXさま

コメント有難うございます。
先だってはお目にかかれて光栄でした。

「カリスマ・園芸ブロガー」に直接御挨拶できて興奮いたしました。

私のブログはまだまだ拙いものですが、是非より多くの方に情報発信できるように精進したいと思っております。

今後ともよろしくお願いいたします。