ベランダのへりに何やら鳥のフンのようなものを見つけた。
なんだよ、こんなところに・・・と片付けようとして、オヤっ と思って顔を近づけてみた。
鳥のフンには間違いないが、そのフンの内容物がそのまんま消化されずに排泄されていたのだった。
左の写真はふたつの大きなドングリのようなものと白っぽい小さな幾つかの種が混ざっていた。
右の写真はオレンジっぽいフンの中にゴマのような小さい種がちりばめられていた。
お食事中の方には申し訳ない。
あえて写真は小さくアップした。御興味のある方はクリックしてちょっと大きくして見ていただきたい。
この辺でベランダまで来るこの大きさのフンをするであろう鳥はカラスくらいだ。
そうか奴らはこんなものを食っていたのか、と鳥学者のような気分になって推理をする。
さて、植物に目を向けてみよう。
植物達は我々動物と同様に、いかに生存競争に勝ち残るか、いかに子孫を残すか というあたりに命を掛けている。
そのために雄しべの花粉が雌しべに移り、受粉して子孫を残す。
そのために植物同士が光、水、養分などを争って奪い合う。
とにかく競争なのだ。
そして運良く子孫、すなわち種ができたとして、親と同じ場所で発芽したら、親と子で光、水、養分などを奪い合う羽目になる。受粉にしたって他と交わって出来た種のほうがより優れた強い種ができるというのはよく知られている。
そのためには出来た種には なるべく自分よりも遠くに行って頑張って欲しいわけだ。
で、植物達は色んな工夫をしている。
植物そのものに足がはえているわけではないので、自ら種をどこかへ運ぶわけにはいかない。
そこで彼らは他の誰かに種の運び屋を託すのだ。
タンポポは風に託し、オナモミは犬などの身体にくっついて運ばれる。
赤い実をつける植物が多いが、それらは大抵鳥のエサとして実を提供し、飛んでいった先でフンの中に混じった種が発芽してその新たなテリトリーを広げるという作戦を目論んでいるからである。
うまく出来てんなぁー。
理屈では分かっていても、こうやってホカホカの鳥のウンチの中に植物の種がギッシリ詰まっているのを見ると思わず納得でしょ。
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