2011年3月13日日曜日

震災によせて
    

お元気ですか。
震災にあわれた方、被災地の皆様には心からお見舞い申し上げます。
   
平静を保とうにも、テレビ、ラジオは震災のこと、そして買い物に出掛ければスーパーやコンビニの棚はスッカラカンでとてもとても平常でいろと言われてもなかなか難しい。
  
11日、グラッときたとき花咲ジジイは地下鉄高田馬場駅の構内にいた。
確定申告を税務署に提出しようと東西線を待っていた。
   
なんか変だなぁと思っていたらば、お向かいのプラットフォームに停まっていた東西線が上下にバウンドしてした。
  
何も出来ずにボーっとそれを見ていた。
   
一回揺れがおさまって我にかえって 「地下にいるのはヤバい!!」 と本能的に感じて出口に向かって走った。
改札では駅員が地下鉄は安全です!と大きな声で言っていたが、とにかく生き埋めだけはゴメンだとばかり改札を出て階段を登って地上に出た。
   
早稲田通りの真ん中に人々は立ちすくみ、全ての車は止まっていた。
  
揺れがおさまって人々は歩道に戻り、車も少しづつ動き始めた。
   
どうしようか。
確定申告は来週の火曜日まで。
仕事もあるし、なんとか今日提出したい。
一旦家に帰って自転車に乗ればなんとか行けると思う。
でも、途中でまた大きな揺れがあって、怪我をしたり命を落としても困る。
たかが確定申告に命を懸けることもあるまい。
   
で、どうしたかといえば、やってきたタクシーを止めて家の近所まで乗ったのである。
これは後になって思えばナイスな好判断で、タクシーに乗るために行列したり、長距離を歩くということもなくサッとタクシーをつかまえサッと乗って家に帰ることが出来た。
   
家では花瓶が床に落ちていたり、たんすの引き出しが開いていたりしたが、幸い大きな被害はなかった。
   
しばしテレビを見て情報収集につとめ、改めて確定申告提出は断念した。
そこで気になったのが義理の姉家族のことで、近所に住んでいるので様子を見に行った。
   
義理の姉夫婦そして姪は無事だったが、電車で通学している甥っ子がまだ帰らないという。
   
そこで自転車で飯田橋、神楽坂、早稲田と捜索に出かけた。
   
歩いて家路につく人々で歩道はごった返し、道路は車で動かない。
改めて思ったのは自転車というのは災害時の最強移動ツールであるということである。
   
移動距離も長いし、早い。
交通渋滞にも巻き込まれない。機動性に富む。
スバラシイ。
  
結局甥っ子は自力で無事に帰宅したとの連絡があって、花咲救助隊も帰還することにした。
  
帰り道、信号で止まっていると歩いて家路に着く人に道を尋ねられた。
池袋はどの方向ですか?
  
説明しているうちにその人の後ろに別の人が待っていて、練馬にはどうやって行けばいいですか と聞かれた。
そうこうしている内に花咲ジジイの前に3人くらいが並んでいた。
   
花咲ジジイは普段から自転車で都内を移動しているため、都内の地理はだいたい頭に入っているし、距離感も、土地勘もある。体力もまぁまぁある。
しかし、今日突然歩いて職場から家まで帰ることになった人たちの多くは方向感覚もあまりないようで困惑しているのが良く分かった。
  
できるだけ親切に分かりやすく道案内をして家に戻った。
こんな花咲ジジイでも人の役に立つことはあるんだな。
  
改めて自転車ってスゴイと思った。
   
実は花咲ジジイの愛車はもともと阪神淡路大震災のときに手に入れたものである。
当時神戸に住んでいた祖父母の家がどうなっているか見てこられたし、という祖父の指令を全うするために買ったものだった。
   
東京から新大阪まで新幹線にのって、あとは西宮北口までしか電車が動いていなかったので、そこから自転車を組み立てて、震災直後の神戸を自転車で走った。
今でも鮮明に覚えているけど、信じ難い光景だった。
   
川で洗濯している人がいたし、家屋はぺしゃんこだった。
車はあまり走っていなかったけど、スクーターや自転車が瓦礫をかき分けるように走っていた・・・・。
  
そしてこの大きな地震でこの同じ自転車がまた活躍しているというのはなんとも感慨深いものがある。
なんというか不思議な因縁を感じずにはいられない。
   
いろいろと手を加えてカスタマイズしてきたのだけど、かなりタイヤブレーキも減っていたので、久し振りに懇意にさせていただいている自転車屋さん あしびなさん に伺ってタイヤとブレーキを新調してもらった。
命を預ける自転車だけにこの地震がおさまるまで何が起きるか分からないので万全を期しておこうというわけである。
   
遅い時間に親身に対応していただき有難うございました、あしびなさん。
   
地震のショックは確かにあって、平静をたもつのもなかなか難しいけれども、是非皆で助け合って力を合わせてこの難局を乗り切りたいと切に願うばかりである。
  
  



1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ご無事で何よりです。
私も同じ時間に同じ場所に居りました。

しばらく揺れがおさまるのを待っていたんですが、ホームに鳴り続ける警報ブザーのあとに(機械音声だったのかな?)「だだちに避難してください!」とアナウンスがあったので、地上に逃げました。

ビルのそばは危険なので離れて様子を伺いましたが、壁やブロックが落ちている場所もありましたね。

余震も未だおさまらないし、電気や食料、水のこと、まだまだこれからも大変ですが、頑張って生きていきましょう!