剪定ハサミ 番外編
剪定ハサミについていくつか書いたついでにひとつ。
ハサミはそのものとして機能美があって、剪定する作業でその能力を発揮すればよい。
それはその通り。
でも折角持つのであれば、なんかこうカッコ良いホルスターというか、サヤに入れておきたいではないか。
写真のものは Felco 純正のホルスター。
革(実はこれは合皮)をクルッと巻いただけで、裏にクリップがついていてポケットやベルトに引っ掛けられるようになっている。
ホルスターも使い込むうちに独特の味わいが醸し出され、カタチもハサミのカタチにそって変形していく。
最近は色々と物騒で、銃刀法の改正を受けて刃渡り5.5センチ以上のもの所持してはいけないことになっているらしい。
ちょっと気になって剪定ハサミの刃渡りを測ってみた。
・・・キッチリ5.5センチ。
これを持って往来を歩いてはマズイのではないか?
実は花咲ジジイは外見的にかなり怪しいらしく、さらに大きなリュックサックを担いで歩いていたりするので、時折職務質問を受けることがある。
以下実際に都内某所であったお話。
「スミマセン。随分大きなリュックサックですが、山登りか何かですか」
「イイエ・・・」
「あ、そうですか。その中に刃物とか入ってないですよね。アーミーナイフとか」
「イイエ、入ってませんよ」
「ちょっと中を見せていただいて良いですか?」
「ええ、いいですけど」
「最近は刃物を使った事件が多くてね。銃刀法で持っていてはいけないと知らない人も多いんです」
「ちょっと聞きたいんですけど、今日はたまたま持っていないですけど、僕は植木屋みたいなことをしていましてハサミやノコギリなどの刃物を持ち歩くことはママあるんですけど、それもダメなんですか?」
「イヤ、お仕事で使うということであればそれは大丈夫です」
「へえ。でも仕事で使うのかどうかなんてどうやったら分かるんですか?」
「ええ、まぁその、それはその、身分証明書や名刺を見せていただいたりしてですね・・・」
「名刺なんて幾らでも好きなのを刷れちゃうじゃぁないですか。身分証明書なんていってもサラリーマンじゃぁないですから免許証くらいしかないですよ」
「まあ、その、それはですね、交番まで来ていただいて詳しくお話を聞いたりしてですね・・・」
「へぇ、そうなんですか」
まったく花咲ジジイは厄介なジジイである。困ったものである。
でも別にイチャモンをつけようとした訳ではなく、純粋なる素朴な疑問をぶつけただけだったのだが、このあたりまで話したところでその警官は僕のリュックサックを開けもせず「結構です」と言った。
「えっ?もういいんですか?中をあらためなくても良いんですか?」
「ええ、もう結構です。ご協力有難うございました。」
と放免になった。
いたましい事件が起きるたびに、刃物・銃器は取り締まっていくべきだと思うが、職業上いたしかたのない場合もある。
剪定バサミのことを書きながらフト平和な社会の実現を願った。
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