イチゴのお話 2
1月18日に書いたイチゴシリーズの第2弾。
果実 というものがある。 英語でいうと Fruit。
果物というのは何か、ハッキリと定義するのは案外難しい。
子房が受精後に発達したもの が果実である。
そして果実の中に種子を含む、というのが一般的。
子房とは何か?
子房とは 雌しべの一部で花柱の下に接して肥大した部分 である。
子房の中に胚珠があって、種子をそだてるわけだ。
果実、種子、子房、胚珠・・・・ もうキーーっとなりそうなので、やや乱暴であるが、分かりやすく表現するなら
植物は子孫を残すために、実を結ぶ。これが果実。
果実の中には種子が入っていて、その周りを皮や果肉が覆っている
となる。
なんとなくイメージが伝わっただろうか?
例えば桃を頭に描いていただきたい。
桃は果実、そしてその中に種があって、その周りを皮と果肉が覆っている。
ここで更に次なるステップへ。
子房が大きくなって果実になったものを 真果 という。
桃は典型的な真果である。
でも世の中には子房以外のものが大きくなって実を結ぶものがある。
子房以外のものとは、花びら(花冠)やガクなどである。
この類のものを 偽果 という。
偽果の代表例が イチゴ なのである。
イチゴの食べられる部分は花床(花托ともいう)という部分が発達したもので、イチゴの表面にあるあのツブツブは果実なのである。
どう見ても種っぽいよねぇ。
でもあれは果実で、あの中に種子があるということになっている。
花床とは何か?
花の先っちょにあって、花の色んな部分をくっつけて支える部分をいう。
今日の写真はピンボケしていて申し訳ないのだが、よく見ていただきたい。
花の中心部に黄色いポツポツをくっつけた丸い部分があるでしょ。
あれが花床という部分で、無数の雌しべ を支えている。
あの黄色いポツポツは小さな雌しべであって、周りにある大きめの黄色いやつらが雄しべ である。
一つ一つの雌しべは受粉すると、後に受精して子房が成長する。
受精にともなって、花床もどういうわけか発達して大きくなる。
そしてどういうわけか、甘味と酸味を適度にもった美味しいイチゴになる。
文章にするとなかなか伝えづらいのだけど、イチゴとはそんなユニークなやつなのです。
でも写真の花の中心部の花床部分を想像力を逞しくしてよーく見ると、小さなイチゴのような形にすでになっているように見えませんか?
うまく伝えることができたのか、そうでなかったのか、ちょっと煮え切らず、歯がゆくもあるのだが、今日はこのへんで。
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