旅をする種たち
昨日ヌスビトハギについて書いた。
昨日のブログで服にペタッとくっついていたのは、ヌスビトハギの実だ。
実の中には種が入っている。
連休が終わって10月半ばとなり、まごうかたなき秋ド真ん中である。
秋といえば、味覚の秋、スポーツの秋、食欲の秋、読書の秋・・・などなど、なにをするにもベストの季節だ。
そして、収穫の秋でもある。
春~夏に花が咲いて実を結んだものたちが、熟して丁度収穫の時期となる。
このとき熟しているのは、クリ、カキ、コメ・・・など我々の食卓に上がるものだけではない。
雑草や、その辺にはえている草花たちの実も着々と熟しつつある。
そもそも何故実を結ぶのかといえば、それは子孫を残し、かつ生存競争に勝ち残るため である。なんと壮大で哲学的なテーマだろう。
ところが実を結ぶだけでは、それはまだ十分ではない。
出来た種(次の世代)をできるだけ、自分よりも遠くに運ばねば意味がない。
なぜなら親と同じところに、次の世代が固まっていたのでは同族同士で光、太陽、水、栄養、空間などを奪いあうことになってしまうからだ。
そこで、種をできるだけ遠くへ運ぼうとする訳だが、彼らに足がはえている訳ではないので自分で好きなところへ運ぶというわけにもいかない。
そこで彼らは、風、水、動物などに運び屋をやってもらっている。
この連休に出かけたときに、草むらをちょっと歩いただけでティーシャツの袖にはご覧のように種がビッシリ付いてきた。
これはキク科の何かだと思うのだけど、一体どれから付いた実なのかはちょっと判別できなかった。
他にもカタバミのように熟すとはじけて自ら種を飛ばすやつらもいる。
このように熟した種たちはあの手この手で旅をしようと試みている。
実りの秋なので、種の旅についても何か見かけたらご紹介しようと思う。
2 件のコメント:
私も連休中は青梅~奥多摩を経て、さらに西、山梨県の丹波山村に潜伏していました。すでに栗も終わっていて木々の葉は紅葉前夜という感じでした。朝晩の冷え込みは体感で都心より10℃くらい違うような。青梅に帰ってきたら「青梅は暑い!」と思ったくらいです。東京も40%は山・森林とか。深いところもあり侮れませんよね。
身近な緑、身近な植物を今後も取り上げたいと思っています。
紅葉も楽しみですね。
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