ベニカナメモチといって生垣に良く使われる植物がある。
常緑なので、葉も落葉することなく一年を過ごすのだが、春先に新芽をだす。
その新芽が緑ではなくて赤いのだ。
いわゆる紅葉とは色合いが違うし、なんといっても新芽なのでツヤツヤしている。
紅葉はこれから散ってしまう訳でツヤはない。
上の新芽がふいている写真は5月4日に撮ったもの。
そして下の写真が今日もの。
2か月ほどですっかり赤色は失せて、立派な常緑の生垣になっている。
思えば不思議ではないか?
何で最初は赤くて、成長すると緑になるのか。
普通はその逆じゃぁないのか?
その疑問に今日はお答えしようと思う。
えーっとですね、赤いのはアントシアニンという色素なのですね。
これは紅葉のときに葉っぱが赤くなるもとになるものでもあるのだけど、ベニカナメモチにおいてはちょっと面白い役割を果たしている。
ベニカナメモチの若い新芽はとても柔らかくて繊細なのだ。
ここに強い直射日光があたると葉っぱの中の葉緑体にダメージをあたえてしまう。
そこでこの赤い色素がガードの役割をして、太陽の強い光が直接あたらないように守っているというわけである。
太陽の光は植物には必要なものであるけど、強すぎても問題なのだ。
で、葉っぱが育って十分な抵抗力ができてイッチョマエになったころに赤い色素が自然となくなるようになっている。
そういった理由で、春先に赤い葉っぱが今頃になると緑に変わるという 逆・紅葉現象 が起きるのだ。
ベニカナメモチは花咲ブログでも2008年4月20日にとりあげていた。
そこでは 花はまだ咲いていないのでまた紹介するね などと書いてあるが、その後ご紹介した形跡はない。
申し訳ない。
で今日は遅まきながらベニカナメモチの花をご覧いただいて今日の花咲ブログをしめよう。
写真は4月末に撮ったもの。
バラ科の花らしく、5枚の花びらが分かると思う。
ユキヤナギやコデマリなんかとも良く似ているね。
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