2008年3月30日日曜日

  
 雑草魂 2
  
     タンポポ(西洋タンポポ) Taraxacum officinale

   
雑草の王者タンポポの堂々の登場である。
      
タンポポについて語ることが多い。多すぎるのでちょっと小出しにてみよう。
    
まず単にタンポポとせずにわざわざ西洋タンポポと書いたのはなぜか?
     
日本にもともとあったエドタンポポカントウタンポポなどの在来のタンポポがあったのだが、あとになって主ににヨーロッパに分布するセイヨウタンポポが外来種として日本に入ってきた。
     
このセイヨウタンポポのスゴイところは 在来のタンポポは雌しべに雄しべの花粉がつかないと種ができないのだけどセイヨウタンポポは受粉なしでも種がバンバンできてしまうということ。よって繁殖力がとても旺盛で勢力を広げていまや在来のタンポポを駆逐する勢いなのである。
      
さらに在来種は春のみ花が咲くのだけど、やつらは春にも秋にも咲いちゃうのだ。
      

    
このセイヨウタンポポと在来タンポポの見分け方はとても簡単で左下の写真にあるように ガクが外側にそりかえっているのが特徴だ。
あまり見かけることはなくなってしまったが、在来のものはガクが本体にピッタリくっついている。
        
花は黄色い花がひとつ・・・、ではなくて実は小さな 舌状花 (左上写真)という小さな花が集まってひとつの花のように見える。花びらのように見えるひとつひとつが花ということ。それぞれの花に雌しべと雄しべがちゃんとついているのが見えるでしょ。
     
これはキク科の植物に共通している構造なので、ガーベラ、マーガレット、アスター、ユリオプスデージーなど花屋さんで見かけたらグッと近寄って見てみよう。
      
花をタテ切りにしてみるとすでに種がスタンバイしているのが見える。フワフワの綿毛のような 冠毛 もキレイに納まっている。 これでザッと200位の種がなるといわれていて、熟すといっせいに飛び散っていく。
        
彼らは子孫を残すことを究極の目的としているので、近場でいたずらな競争を避けるべくなるべくその種をより遠くに飛ばそうとする。なので綿帽子のような種の集まりは、一定の風速以上の強い風が吹かないとテイクオフできないことになっている。
     
どうです?
スゴイ メカニズムがこのタンポポという、たかが雑草に隠されているものでしょ。
   
まさに雑草魂。
   
タンポポについてはまだまだ語り足りないのだけど、今日のところはこの辺で。
一番上の写真は縮小率を下げてあるのでクリックして拡大してタンポポの美しさを鑑賞してみてね。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

うちでも種は違いますが桃色タンポポ増産しています。かわいい花ですよね