2008年3月9日日曜日

フクジュソウ Adonis ramosa


これも春を代表する花である。

雪の下からヒョッコリと黄色い花がのぞくとシャッターチャンスなんでしょうが、都会ではそれもかないません。

カワイイ花のわりにがあって、人によってはふきのとうと間違えて食べてしまって大変なことになるらしい。

風媒花とか虫媒花とかいう言葉を聞いたことがあるでしょうか?
花は花粉を雄しべから雌しべに運んでもらって(受粉)子孫を残そうとアレコレと工夫をしているのわけです。その代表例は蜜をだしてハチを呼び寄せ、蜜を吸いにきたハチがカラダに花粉をつけて次の花へと行くというやつで、この手段をとるものを虫媒花というのです。なんか小学校もしくは中学校のときの理科でやったでしょ。

かたや風媒花はムシによらずに風に花粉を運んでもらうもの。ムシを呼び寄せる必要がないので地味な色をしていて、蜜もださないのが多い。

で、このフクジュソウはチト変わっている。

雪の下から顔をだすように、この花が咲くのはまだあたりが寒い季節。
このフクジュソウは、「暖かさ」でムシを呼ぶのだ。

どうやって?

この花は太陽の方向を向いて、パラボラアンテナのようなそのカタチで太陽光を花の中心に集めて温度をあげるのです。実際に測ってみると温度が数度ちがうらしいってんですから、自然のなせる業の不思議なことよ。

温泉につかるニホンザル、フクジュソウにとまるムシ。どこか似てると感じるのは僕だけだろうか?

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

寒さに耐えて可憐に咲く健気な花だと思ってましたが、毒があるとはびっくり。
でも、鮮やかな黄色は、これから来る春を予感させてくれる、やっぱり好きな花です。
都内で撮影した写真?ではないですよね?

匿名 さんのコメント...

このフクジュソウは、小石川植物園で撮りました。前に、新宿御苑でも見かけたかな。毒のある植物はかなりオモシロく(interestingという意味で)今後いろいろとりあげるつもりです。身近にあるものだけにその危険を知っておくと命拾いすることもあるしね。