2011年7月26日火曜日

トウモロコシ


今が旬の野菜といえば・・・・
いろいろあるなぁ。

でもトウモロコシはその代表と言っても間違いはなかろう。

採りたてのトウモロコシをサッと茹でて塩を振っていただく。
シンプルなウマさ、甘さが口の中に広がってシアワセな気分になる。

あるいはバターをちょっとたらしてもヨロシイ。

ともあれ、トウモロコシは間違いなく今が旬と言えよう。
東京だって郊外に足を伸ばせばここそこにトウモロコシが植えられている。
案外身近な植物なのである。

さて、最近の花咲ブログは植物的視点からちょっとズレているような気もしていて反省している。

そこで今回はトウモロコシを植物的視点からアレコレと考察してみよう。

トウモロコシは学名を Zea mays といい、イネ科の植物である。
イネ科ってことはコムギ、イネなんかと同じ仲間である。

一般的に言って植物たちは優れた遺伝子を残すべく、うちうちで交わるのではなく、他のものと交わろうとしている。
うちうちで交わることを自家受粉と言い、他のものと交わることを他家受粉という。

植物たちは他家受粉するためにいろんな工夫をしているのだけど、トウモロコシもなかなか健気でユニークな工夫をしている。

その工夫とは、自家受粉を避けるためにオシベとメシベのつく場所を離しているのだ。


つまり、トウモロコシとして食べられる部分はもちろんメシベの部分。
タネになるんだからメシベだというのは分かるでしょ。
写真の赤い部分がメスの花でメシベのかたまりだ。


ではオシベはどこにあるのかといえば、トウモロコシのてっぺんに咲いている地味な花がすべてオスの花でオシベだらけなのだ。
写真の青い部分がオスの花でオシベのかたまりなのだ。


こうやって離れた場所にそれぞれ咲くことによって自家受粉を避けているのである。
だって近くに咲いていたのでは偶然にオシベとメシベが触ってしまうことがあるでしょ。
これを離れることで避けているというわけだ。

トウモロコシって背が高いでしょ。
大きいものだと2メートル以上ある。

そんな大きいものをあの程度の茎で支えているってスゴクないか?

そう思った方はトウモロコシの足元を見て欲しい。


地際から幾つかの根っこのようなものが地中に向かって伸びているのが分かるでしょ。
これは根っこなんだけど、ただの根っこではない。
トウモロコシそのものを支えるための根っこで、これを支柱根といっている。

こうやって乾いた大地にシッカリと根を張ってトウモロコシは頑張っているのだ。
そんなことを考えながらトウモロコシを頬張ると味もちょっと違うかも。



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