新宿区のはずれ。
閑静な住宅街。
通りの真ん中に突如大きなケヤキが出現。
そのケヤキを避けるかのように道路が左右に分かれていた。
まずケヤキありき、で道路が後にできたことは明白。
調べてみると、これは旧近衛邸のケヤキといってちょっと有名なケヤキのようだった。
かつての華族であった近衛家が在りし日、明治時代の政治家であった近衛篤磨は自分の玄関先にあったこのケヤキを馬車でぐるっと一周してから出勤するのがきまりであったらしい。
なんと優雅な。
しかし明治時代にわざわざ馬車で一周するくらいであれば、当時すでに立派なケヤキであったに違いない。
1900年ごろにすでに立派なケヤキであったということは、このケヤキは樹齢150年くらい、あるいはそれ以上ということになろうか。
150年のわりにはやや貧弱な感じもする。
そりゃこんなに小さな植え枡に押し込められて、周辺をアスファルトでガチガチに固められたのでは生長のしようもない。
加えてこの大胆な剪定。
ブツブツに伐られて樹形もクソもあったものではない。
近衛さんが今のケヤキの姿を見てどう思うだろうか。
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