2011年5月9日月曜日

地味な花 ヤマモモ
  

あっちこっちに話が飛んでしまって申し訳ない。

本来であれば、それぞれの話がなんとなく繋がるように書こうとは思うのだけど、とにかく今の時期は色んなことが起きていていて、なかなか追いつかないのだ。

で、今日は地味な花の話

これまでも、イチョウを筆頭に、ケヤキなど目立たない花について書いてきた。

そして、植物たちに何が起きているかを知るには上、下、前、後などキョロキョロすべし とも書いてきた。

そうやって地面を見ていたら、花壇の植え込み一面が何やらこげ茶色のモジャモジャで埋め尽くされていた。

何ジャ?このモジャモジャは?

毛虫であればそれはホラーだが、動く気配もない。
手にすくえば手から溢れそうなそのモジャモジャの上を見るとヤマモモ Myrica rubra がたくさん茂っていた。


ヤマモモは秋になると真っ赤なイチゴのような実をつける。
そしてその実は食べることができる。

ヤマモモは雌雄異株といって、オスの木とメスの木が分かれている。
これはイチョウと同じ理屈だ。

で、このモジャモジャした物体はオスの花がら。
風媒花として大量の花粉を飛び散らした挙句がこれなのだ。



木の枝にもすでに枯れたオスの花が未練がましく引っかかっていた。

オスの木にはオスの花しか咲かない。
オスの花しか咲かないので実はならない。

ではメスの木はどうなっているのだろう?



メスの木には小さくて丸いメスの花がなっていた。
花びらもないなんとも地味な花であるが、これが風媒花の特徴なのだからしょうがない。



もうすでにヤマモモの実の片鱗が見えなくもないが、これはこうやって暑い夏を越えて、赤くて甘い実をつけるのだ。

またそのころ会おうぞ、ヤマモモよ。

アディオス・ヤマモモ。





2 件のコメント:

じゅんぺい さんのコメント...

こんなところにも花粉をバンバン飛ばしていた憎っくき一味がいたんですねっ(>_<)/

それにしてもオスの花がらは、かつて花だったとは思えない・・・。
これが飛び散って偶然にもメスの花に出会えば実がなる、そういうことなんでしょうか?メスが他の植物の花粉に出会ってしまったらどうなるんでしょうか?(だって、この時期たくさん飛んでいたじゃないですか・・・)
素人の疑問です、すいません。

花咲ジジイ さんのコメント...

じゅんぺいさん

ごもっともな疑問ですね。

他の植物の花粉に出会った場合・・・
簡単に言えば「反応しない」と思います。

色んなケース、パターンがあって一概には言えないですが、大雑把にいえばそんなところかと。

でもトマト+ポテト=ポマトなんてものありますし。
こういう場合、たいてい近いもの同士であったりします。

トマトもイモもナス科です。