2011年5月20日金曜日

国立自然博物館

平日の昼下がり、甥っ子を連れて上野の杜にある国立自然博物館へ出かけてきた。

以前から気になっていた場所で、図らずとも念願がかなってエラく興奮した。

しかし平日だってのに上野はエラい人出だった。
パンダ目当ての親子、学生、カップルなどでごった返していた。

ちょっと地味ですいているかなと思った自然博物館も多くの修学旅行生で賑わっていた。

なんか落ち着いてじっくり見る気が萎えてしまった。
加えて落ち着きのない甥っ子が一緒だったので 「また改めて来よう」 と誓ってきた。

さてザッと内部を見てきた感想は 「いいぞ、自然博物館!」 というものだった。

植物の進化、日本という固有土壌で植物たちがどう変化してきたかなどなど植物の話題はもちろんのこと、動物、さらには鉱物なども分かりやすく展示してあった。





植物 1800* / 5300*
というのは日本の固有種数が1800種で総種数が5300という意味。 (*は概数という意味)

ひるがえってイギリスはどういう数字かというと
植物 160* / 1623* 

ということで、日本の植物多様性がいかにスゴイかということがわかる。


稲の展示はなにかというと、米は我々日本人が主食とする重要な穀物であり、それがいかに品種改良されてきたのかということを示している。

とにかく勉強になっちゃうことだらけなのである。

向学心に燃えようかという横で修学旅行の中学生が 「キャーっ」 とか 「わぁーっ」 とかやっていて水を注されてしまうのだ。


メタセコイヤは生きた化石として注目されて、こういう博物館としては格好の展示ネタだと思うが、案内板を見た女子中学生が

「イヤだー、メタセコイヤだってぇ。 めっちゃせこいやー かと思っちゃったぁー」

などと能天気に大声で叫んでいた。

でも文句は言うまい。
何故なら花咲ジジイもあの時期は 浮かれポンチ だったのだから。
ある意味、もっとタチが悪かったと思うし。


そんなことはさておいて、さっさと内部を回ってみると、出ました!定番中の定番 屋久杉の輪切り。

樹齢1600年はあるというもので、年輪と年表をシンクロさせているという展示も定番中の定番である。

思ったのは樹齢1600年を超えるわりには幹の直径が小さいな、と。
2メートルちょっとじゃぁないだろうか。
直径2メートル程度であれば街中でもときどき見かけるぞ。

でもそれは早計というもので、屋久杉の生長はとてもゆっくりなのだ。
ゆっくりということは一年の生長が僅かであるということ。
年輪ひとつひとつの幅が狭い=直径が小さい ということではないかなと思う。

ロンドンにその名も Natural History Museum という博物館があって、そこにカリフォルニアのジャイアントセコイアの輪切りがあったのを思い出した。
それはこの屋久杉の輪切の倍くらいあったように思う。

大きければ良いってものでもないのだ。


ロンドンと書いたが、この上野の建物も歴史的に古いものであるように見受けられ、天井を見上げると 「ここはヨーロッパか?!」 というような美しくも立派な造形美を見ることができる。

手軽に海外旅行気分にひたることができるという点でもおススメである。

さらには屋上に出るとハーブ庭園があったりして、天気が良くて時間に余裕があればここでお弁当を広げるのも悪くない。


お隣の上野動物園はパンダ狂想曲といったところでスゴイ混雑だと思うが、ここは穴場である。
どうしてもパンダが見たければ、パンダの剥製もあったよ。

















2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

パンダの剝製・・は・・・
見たくありませんです。

樹齢3000年の杉を神社に行けば見ることができますが、宿木がいっぱいです。

標高が1000m程ですので、幹の太さもゆっくりと成長するよと少し教わりました。

花咲ジジイ さんのコメント...

パンダの剥製はちっとも可愛くなかったです。

スギにヤドリギというのは結構珍しい気がします。
それにしても樹齢3000年ってすごいですね。是非一度見てみたいものです。