2011年5月2日月曜日

ほっぺたが落ちた話


奈良での話。

古都奈良だけあって、町のなかは風情溢れる景色ばかりで、どこのレンズをむけても様になっちゃうような気がした。
お店の看板だって、なんとも趣がある。

 

スギ、ヒノキ、ケヤキなど古木の一枚板に店の看板が彫ってあって堂々としたものである。

そんな立派な看板のあるお店の前に人だかりができていて、人垣の向こうから掛け声が聞こえていた。


なんだろう? と思っていたらば男の人たちが威勢よく臼と杵で餅をついていた。
出来たて突きたての草もちを振舞っていたのだ。
あっ、タダじゃないですよ。
1個130円だったかな。

 

ちょっとだけ並んでひとつ食べてみた。

「・・・・・・・・」
言葉はいらない。
ほっぺたの落ちる美味しさだった。

まずつきたての柔らかさ。
適度に柔らかく、適度に粘りがあって、適度に暖かく、適度に甘い。
きな粉のつきかたも絶妙、少なめのアンコも絶妙。
生きてて良かったと思わせる美味しさだった。

このブログはまず植物ありきで、「×××を食べました」「うちの可愛いペットの○○○です」という方向にはあえて走らないように心掛けている。
ただ、植物に絡んで「×××を食べました」はアリ、という独自ルールを設けている。

草もちには何が入っているか。
モチロン、ヨモギ Artemisia inidica var maximowiczii が入っている。
ヨモギって一番上の写真にあるようにそこらじゅうに雑草のごとく生えているやつらである。

そんなにもありきたりの草がこんなに感動的に美味いとはちょっと驚きである。

 

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