2009年4月21日火曜日

マムシソウ Arisaema serratum


そんな訳でブログに書いたら面白いだろうなぁと思われる植物たちをみすみすやり過ごした。

心は躍るが、身体がそれを許さない。 悶々である。

でもそんな状況にありながら休憩の時間などに、さりげなく何枚かの写真を撮った。
まさに盗撮気分である。

その貴重な数枚のうちの一枚がこの マムシソウ だ。

知ってはいたが、野生ではえているマムシソウを日本で見るのは初めてだったので興奮した。
特に朝、一番最初に見たときには。
       
ところがハイキングをしているとそこらじゅうにマムシソウが繁茂していて、これっぽっちも珍しくないことが分かった。
    
スミレもそこらじゅうに生えまくっていたし。
    
ガックシである。
     
しかしこのマムシソウはユニークだ。
    
まずそのカタチ
    
名前のとおりマムシがかま首をもたげているようにも見えるし、茎の縦縞模様がマムシに見えなくもない。
    
この黒っぽいヒラヒラっとした部分は 仏炎苞(ぶつえんほう) といって花ではない。
    
花はこの中に入っている。
    
オスとメスの株が異なる、いわゆる雌雄異株である。
   
ムシたちはオスの花から花粉を自分のカラダにつけてメスの花に向うのだが、ここで面白いことが。
   
花はこの仏炎苞の中にあるのだけど、かなり狭い間をムシたちは分け入って花に到達する。
しかし、ムシたちが逆行できない仕組みがあって閉じ込められてしまう。
    
ムシ君たち絶体絶命! かと思いきや、オスの花には脇に小さな穴が開いていてそこから脱出できるようになっている。
    
ところがメスの花にはこの脱出口がない。
     
花粉をカラダ中にまとったムシ君たちは雌しべに花粉をなすりつけて、悶えながらその最期を迎えるという、すごいストーリーがあるのだ。
      
マムシソウは サトイモ科(ARACEAE) に属するのだけど、このサトイモ科はえてしてこんな姿をしていて、やれグロだ、やれキモイ などどヤリ玉にあがってしまう気の毒なやつらである。
    
とてつもなく大きな花が咲く ゾウコンニャク(Amorphophallus titanum もこの仲間だ。
    
コンニャクを栽培している農家を見るとこんなカンジの葉っぱが見つかるハズ。
  
  

3 件のコメント:

ひるがお さんのコメント...

先日、山でこれとよく似たウラシマソウを見つけました。先っちょに釣竿みたいなのがあるかないかで見分けるみたいですが。。奇妙な花ですよね。気候や養分によって性転換するのがもっと驚きました!!

サトイモ科といえば、カラーもミズバショウもこんな形。。

花咲ジジイ さんのコメント...

ひるがおさん

コメントありがとうございます。

今日はアイディアを頂戴して、カラーを書きました。

ミズバショウも確かにサトイモ科。

♪夏がく~れば思い出す~
♪みずばしょうの花が咲いている~

という歌からするとどんなにカワイイ花なのかと思ってしまいますよね。

歌のイメージが先行して実際の花はイマイチというのには エーデルワイスがあります。
これはあくまでも私個人の好みに基づく意見ですが・・・

ひるがお さんのコメント...

エーデルワイス、確かにあんまりかわいくはないですね。。
学校の教科書に載ってたんで、みんなで「♪へーデルワーイス!(屁出るわい)」と替え歌していたのを思い出します。
→ごめん、サウンドオブミュージック!!