2008年4月6日日曜日

雑草魂 4
   スミレ Viola
   
   
スミレもこの時期よく見かける。
日本には50種類以上のスミレがあるといわれていて、その姿は多様だ。
   
学名では Viola となり、お花屋さんに並ぶ ビオラと一緒だ。ときに学名がそのまま日本の植物名になって流通するというのもオモシロイところ。
    
ビオラの横で売られている パンジー ももちろん同じ仲間。
パンジーとビオラを掛け合わせた パノラ なんていうのもあって惑わされやすいけど Viola とひとつ覚えておけば大丈夫。
    
さて、そんな可憐に咲くスミレは雑草か?
この写真を見ていただきたい。どこに生えているか?
    
そう、アスファルトの僅かなすき間に咲いている。
こんな劣悪な条件でわざわざ根を張らなくても・・・と同情というか一種の感動すら覚えてしまう。
    
最近 「写真がキレイですね」 というコメントときどきいただいて、大変勇気づけられる のだけど、まだ始めたばかりだし、技術的には大したことはない。まだ絞りとは、露出とは・・・などアレコレと試行錯誤で沢山撮った中から偶然上手くとれたのを選んでここに載せているだけなのだけど。
     
でもひとつこだわりがあるとすれば、 なるべく同じ目線で ということでしょうか。
人間の目線で上から見下ろしていたのでは、あまりオモシロイ写真は撮れないし、目線を植物と同じにすると植物から色んなメッセージが発信されていることに気付く・・・気がするのだけど。
   

 
    
これは英国の植物仲間のクリス君。
彼からはいろんな刺激を受け、多くを学んだけど、この彼のなりふり構わぬポーズの数々を見ていただきたい。
    
ときに屈み、ときにしゃがみこみ、ときにうつ伏せる・・・などさながら スナイパー のやうだ。
   
僕も植物を撮るときはこの姿勢(精神)を見習っている。
で、このスミレの写真。
撮影場所は 港区の赤坂御所の裏手、明治記念館との間を走る安鎮坂の道端。
   
ここには御所を警備する警官の方々がウロウロしていらっしゃるのだが、スミレに近づくためにやおらここにうつぶせになって激写した。
もうそれは本能であって、これをやったら怪しまれるなんてことはあまりアタマになかった。
   
そんなところに匍匐前進のような格好でカメラを構えていたら、そりゃ怪しい。
スグに警官の方が自転車で飛んできて、「何をしているのですか?」とお尋ねになった。
    
「イヤ、このスミレを・・・」という答と、この僕の風体がどうもミスマッチだったのは明らかだが、どうやら僕の植物を愛してやまない澄んだ目を見て放免してくれたやうである。
   
そんな訳で写真一枚にもいろんなストーリーが隠されているものである。
   

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