2009年8月5日水曜日

コマツナギ Indigofera pseudotinctoria



近所を散歩していて見つけた。

あっ、ハギ!!

と一瞬思ったのだけど、ハギはすでに終わっているハズであったので、顔を近づけてよくよく見てみた。

それはハギと同様、マメ科の植物に違いなかったが微妙に違っていた。

まず似ているのは葉っぱ。
奇数羽状複葉といって小さな葉っぱ、小葉が奇数枚ついている。
そして花のカタチが蝶形花といって、左右対称の形をした花がついている。



小さな花のひとつひとつのカタチは似ていても、それが集合体として咲いている様子がハギとは違っていた。
ハギはひとつひとつの花が独立しているが、こいつは総状花序といって、主軸から脇に柄が出て花が咲いている。

そしてこれが何かといえば コマツナギ Indigofera pseudotinctoria という。
ナギという植物があるので 小松+ナギ なのかと思ったら、 駒+繋ぎ というのが正しいらしい。
何故かというと、このコマツナギの茎が信じられないくらい強くて、馬の手綱を茎に縛って繋いでおくことができることから付いた名前なんだそうだ。

実際どのくらい強いのか引っ張ってみたいところだったが、生憎これは他人様の玄関横に咲いていたもので、それは出来なかった。

学名を見てみるとインディゴ~ となっている。
インディゴは藍色で、この藍色の色素を 同じコマツナギ属のナンバンアイ Indigofera tinctoria からとっている。
このぶたつの学名を比べて見てほしい。

ナンバンアイ Indigofera tinctoria
コマツナギ   Indigofera pseudotinctoria

pseudo があるか、ないか、の違いだ。
となると pseudo って何?となるだろう。

pseudo は「仮の」「偽りの」「疑似の」といった意味がある。
つまりこれがつくことでコマツナギはナンバンアイに似ているが、ちょっと違うと分かるわけだ。

実際、コマツナギからインディゴはとれないのだという。

ついでにオマケで書いておくと
pseudo と書いて 「プセウド」とは読まない。
p は無視して「スード」のように発音するべし。

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