2012年10月6日土曜日

ドングリとクマの抜き差しならないカンケイ


クマが人里におりてきて大騒ぎとなる。

ヒトに危害を加える恐れがあり、やむなく射殺される・・・。

そんなニュースをここ数年聞くようになった。

クマが人里におりてくるには理由がある。

クマのエサとなる、ドングリなどの木の実が最近の温暖化や天候不順で不作となっているのだ。

腹をすかせたクマたちはやむなくエサを求めて人里までやってくる。

なんともやりきれない話である。

しかし、あんなに大きなカラダをしたクマがドングリ程度で腹が膨れるのだろうか、という疑問もないわけではない。

恐らく大量のドングリを平らげるのだろう。

そもそもドングリはなんで出来るかといえば、シラカシ、ミズナラ、クヌギ、など主にブナ科の木々が子孫を残すためにできるわけだ。

タンポポのタネと同様、親株よりも遠くへ運ばれることで近親同志での競争を避けようとしている。

タンポポは風にのってタネが遠くへ運ばれるが、ドングリはクマ、キツネ、リス、タヌキなどの小動物に食べらることを前提にしている。

どういうことかというと、彼らのエサとして自らを提供するかわりに、その一部が彼らの糞に消化されずに残ったり、あるいは彼らが冬の間のエサとして備蓄するためにどこかに埋められてることを期待しているのだ。

大量のドングリを土の中に埋めた動物たちは、その全てをどこに埋めたか、なんて覚えていやしないのだ。

となると、埋められて忘れられたドングリの幾つかが翌春に芽を出すということになる。

これによって、ドングリたちは当初木から落ちてきた場所からはるか離れた新天地にテリトリーを広げることができるのだ。

そのためにもドングリは沢山できることになっている。

ドングリの木の下がドングリで埋め尽くされそうになっているのを見たことがないだろうか。

それにはそんな理由があったのだ。

都内の公園でもたくさんのドングリを見かける。

これらを山にいるクマのもとに届けられないものか、と真剣に考えてしまうよ。



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