2011年2月13日日曜日

せたがや梅まつり
    

3連休はいかがお過ごしでしょうか。
   
雪が降ったり、寒くて暗いスタートだったけど、連休最終日の日曜日は気持ちよく晴れ渡り溜飲を下げた人も多かったのではないだろうか。
   
花咲ジジイは仕事の打ち合わせがあって、自転車で多摩川を越えて川崎市某所まで出かけた。
空気はピリッと冷たかったけど、空が高くて気持ちよかった。
フト、梅の花が結構咲いていることに気付いた。
そうかー、なんだかんだいって着実に春めいてきてるんだなぁ。
   
打合せを終えて、都心に向かってペダルを踏んでいたらば偶然 せたがや梅まつり に出くわした。
   
場所は羽根木公園
最寄り駅は、その名も梅が丘である。
   
梅の木が沢山植わっていることで近所では有名な公園である。
  
天気の良さに誘われてか、かなりの人出である。
    

紅梅白梅などさまざまな種類の梅が咲いていて、携帯電話のカメラを向ける者あり、本格一眼カメラを向ける者あり、皆熱心に写真を撮っていた。
  
花咲ジジイは相変わらずあまのじゃく的に、そんな彼らをさりげなく撮っていた。
  
公園の奥では焼き鳥を焼く煙がモクモクと出ていて、お祭り気分でとても活気があった。
    

梅まつり貸しゴザ 1枚100円 なんて看板も立って、おじさんがゴザを貸し出していた。
なんか海の家のような感じである。
そして借りたゴザを雪でぬかるんだ地面に敷いて酒盛りをしている人が沢山いた。
   
サクラの花見も40~50日後くらいなんだな、なんてことを思って見ていた。
  
まず梅が咲いて、その後にサクラ。
モクレンなんかも咲きますよ、って感じで春はやってくるわけだ。
   
この家庭的な梅まつりは今月27日まで。
お近くの方は出掛けてみてはいかがでしょう。
素朴で良いカンジの梅まつりだよ。

 
   




2011年2月12日土曜日

ギフト届く
    

今日は某所にて届いた贈り物を開封する場面に立ち会うことがあった。
   
それは花咲ジジイの身長よりも少し背の高い縦長のダンボールに梱包されて恭しく送り届けられた。
それを倒れないようにわっせわっせと運んで開封作業に入った。
     

まず外側を観察する。
逆積厳禁
植物につき取扱注意
凍結のおそれあり 冷やさないで下さい
などと書いてある。
   
上ふたつの注意書きは分かるけど、凍結のおそれあり ひやさないでください とは。
折りしも昨日から雪が降っているというのに・・・・
    

で、上のほうから少しづつ梱包をほどいてみる。
するとバブルラップ(プチプチ)に包まれた植物の頭が出現した。
   
これは衝撃に対するクッションと、低温に対する対策のふたつの意味があるのだろう。
   
慎重に全て開封するのに10分以上かかったのではないかと思う。
やや過剰な気もするが、それだけデリケートなものなのだろう。
     

出てきたのは
ウコギ科シェフレラ属ツピダンザス 
Tupidanthus calyptratus
といって熱帯アジア原産のものらしい。
   
正直、初めて聞いたのだけど単にこの熱帯植物、観葉植物というジャンルにうといという個人的な問題が原因である。
  
熱帯アジアから真冬の日本にようこそ。
  
    



2011年2月11日金曜日

松ぼっくり 補足編

建国記念日、そして3連休初日の今日、皆さんはどこで何をしていますか?

花咲ジジイは自宅にて机に向かって仕事をしている。

外に目をやれば
朝、新聞を取りに郵便受けまで出たときには雪のようなみぞれのような曖昧なカンジだったが、今はシッカリと雪が降っている。

交通機関が麻痺したり、雪に慣れない都内では影響が大きくなるものと思われる。
一方で雪化粧をした植物というのは絶好の被写体なので、嬉々としてカメラを持って公園などに出掛けている人も多いと思う。
どうぞ暖かくしてお出掛け下さい。

さて、申し上げたように自宅にてデスクワークをしているので、今日はいつもよりも早めの時間に気分転換を兼ねて今日のブログをアップすることにした。

まず一昨日匿名さんから頂戴したコメントにシッカリとお応えしていなかったなと気付いたのでちょっと補足をすることにした。



匿名さんによれば
ヒマラヤスギの松ぼっくりはバラのようだった。拾って帰ろうとしたが落ちているのは松かさがバラバラになった片で松ぼっくりの完全な形をしたものは落ちていなかった。
ということでありました。

良いところを突いたコメントですね。
ヒマラヤスギの松ぼっくりは真ん中にがあって、それを囲むように かさ が付いている。
時期がくるとこのかさが一枚一枚と剥がれ落ちて飛んでいく。



1枚そのかさを拾い上げてよく見ると分かるが、かさの根元の部分にふたつタネが収まるようになっていて、あとの部分はの役割をもって風にのって飛んでいくという仕組みである。
かさ がかなり大きくて重量があるので飛んでいくといってもタンポポのようにフワフワと延々と飛んでいくわけではなく、高い木の上からちょっと横のほうへ飛んで(落ちて)いくというイメージである。

すべてのかさがはがれて飛んでいっても、芯はまだ木の上にロウソク立てのようにして残っている。
・・・・ということは、ヒマラヤスギの松ぼっくりは一塊にボトッと落ちてくることはないので、匿名さんがいくら地面を探しても松ぼっくりの完全形は落ちていないのは道理なのである。

そのへんのことは花咲ブログ 2010年6月9日に書いてあるのでもしよければご覧いただきたい。
当ブログ左上の白いボックスに ヒマラヤスギ といれて虫眼鏡のようなアイコンをクリックして検索すると簡単にでてきます。

昨日、世界で最も重量のある大きな松ぼっくり について触れたのだけど、その写真がなかったけなぁ、と手元を探してみた。
そして一枚だけ辛うじて写真があった。


この写真は花咲ジジイのプライベート写真といいますか、英国に住んでいたときの自分の部屋であります。
ここにその大きな松ぼっくりが写っているのであります。
分かるでしょうか?

そう、棚にあるラグビーボールのような物体がそれであります。
分かりやすいように黄色い丸で囲ってみた。


どうです?
デカイでしょ。

こんなのが頭に落ちてきたらひとたまりもない。 Widow makersたるゆえんである。

これを入手して棚に飾ったとき、興奮して鼻の穴が大きく広がったことを今でもよく覚えている。

残念ながら引越しとともに処分をせざるをえなくなり手放してしまった。
なんとも惜しいことをした。



2011年2月10日木曜日

松ぼっくりフェチ
    

松ぼっくりってのは何だか興奮する。
変な意味じゃないですよ。 
ただ足元に転がっているのを見つけたりすると胸が高まるのだ。
   
何でだろう?
   
恐らくフォルム的に美しいからではないか。
   
恐竜の肌のような感じもするし、几帳面にうろこ状のものが螺旋状に整列しているというのも美しい。
   
拾ってきた松ぼっくりを棚に飾っておくだけで立派なオブジェになると思う。
   
以前、世界で一番重量がある松ぼっくりといわれている シシマツ Pinus coulteri を所有していたことがあるが、それこそ毎日眺めてはニヤニヤしてしまうような素晴らしい松ぼっくりだった。
   
因みにシシマツは一部の英語圏では Widow makers と呼ばれているらしい。
直訳すると未亡人製造機となろうか。
パイナップルほど多くて重たい松ぼっくりが きこり の頭に落ちてきたらば一巻の終わりで、結果として未亡人が増えるということらしい。
   
ところで松ぼっくり(松かさ)とは定義するとどうなるだろうか。
広辞苑では 松の果実 とそっけない。
でもそういうことだろう。 マツ属(Pinus)につく実 を松ぼっくりというのだろう。
   
マツ科にまで範囲を広げてみるというテもある。
今朝コメントをいただいた匿名さんのおっしゃるヒマラヤスギは学名は Cedrus であって Pinus ではない。でも一応マツ科の仲間だ。
   
厳密にはマツ属の実、でもマツ科の実も松ぼっくりとみなしますよということとしたい。
   
で、一番上の写真は立派な正統派の松ぼっくりで、テーダマツ Pinus taeda のもの。
それぞれのかさの先端に白く鋭く尖った爪のようなものがついている。
    

さらにはこんな変わったものある。
ニンジンみたいでしょ。
これは恐らくストローブマツ Pinus strobus
    

最後の丸いのは実は松ぼっくりではない。
これは コウヨウザン Cunninghamia lanceolata といってスギ科コウヨウザン属のものだ。
マツ科でもなく、マツ属でもないのでこれは松ぼっくりではないと花咲ブログではしておく。
   
松ぼっくりの面白いところは、かさが開いたり閉じたりするところである。
湿っているとかさは閉じるし、乾くとかさが開く。
   
傘の逆ね。
   
拾ってきた湿った松ぼっくりを家にしばらく飾っておくと乾燥してかさが開くという経験のある方も多いのではないか。
   
これは花咲ジジイの想像だが、かさの間にタネが入っていて、昨日のシマモミのようにタネの周りにフリルのような翼がついていて風にのって散布される。
タネはフリルごとカサッカサッに乾いていたほうが風にのってひらひらと飛びやすいので、乾燥したときだけかさを開いてタネを解放するのではないか、と思うのだがどうだろう。
けっこう良い線ついている気がするなぁ。
   
なんかダラダラと書いてしまったが、松ぼっくりは鑑賞に値するゾということで今日の花咲ブログはまとめたい。
 
 




2011年2月9日水曜日

シマモミ Keteleeria davidiana


あっ松ぼっくり!!
なんか松ぼっくりを見つけると嬉しくならないか?

でもこの松ぼっくりは、よく見かける赤松や黒松の松ぼっくりとはちょっと様子が違う。
かさが薄くて柔らかいし、かさの開き方も大きい。


木についている松ぼっくりもぶら下がっているのではなくて、上を向いて枝の上にちょこんとのっている。


これは松ぼっくりとはいっても松ではなく、シマモミというもの。
一応マツ科の仲間なので、こういった松ぼっくりのようなものができる。

開いたかさの中を注意深く見ると、タネがまだへばりついていた。

マツもこのシマモミもいわゆる裸子植物といって、タネになる胚珠子房に覆われていないのが最大の特徴である。

タネのまわりにはフリルのような薄いひだ()がついていて、これが風にのってヒラヒラと飛んでいく。


ヒラヒラの中心部にある茶色いポッチのところがタネ。

で、あたりを注意深くみてみると、このシマモミのタネが発芽したのだろうな、と思われる小さなシマモミがあちこちに芽をだしていた。


このうちの幾つが無事に大きくなれるのだろうか。
植物を巡る生存競争はかなり熾烈である。






2011年2月8日火曜日

ツタバウンラン Cymbalaria muralis
     
冬芽の話でちょっと熱くなってしまったので少し話題を変えてみよう。
   
今日はツタバウンラン
   
石垣の間に植物が根をはっているのを見たことがないだろうか。
色んな植物が考えられるが、最近よく見かけるのはこのツタバウンランである。
   
それにしても不思議なのは、この石垣の隙間の奥にツタバウンランが育つだけの土があるのだろうか、ということ。
まぁこれだけ元気に育っているんだから土は豊富にあるんだろうなぁ。
   
でも石の厚みもあることなので、そこまで根を伸ばしていかないとダメなわけで、一体どのくらい根を伸ばしているのか興味のあるところである。
    
さらにここにどうやってやってきたのだろうか、ということ。
石垣の隙間は垂直なので、上から種が降ってきたとしてもその隙間に入り込む確率はとても低いと思われる。
   
となるとかなにかが石垣の隙間へ種を運んだのだと考えるのが妥当だろう。
実際、ホトケノザの場合はの食糧となる物質がタネに付着していて、蟻はタネごと巣の近くに運んで不要となったタネを巣の近くに捨てることによってタネが散布される仕組みを持っている。
   
石垣の間にホトケノザを見かけるとすると蟻の仕業であると考えるのが自然である。
ツタバウンランはどうやってここへやってきたんだろうねぇ。
    
花は寒さに耐えて今も咲いている。
小さくて2つの黄色い点が特徴の薄紫色の花だ。
   
散歩をしながら注意深くキョロキョロしているとすぐに見つかると思う。
  
   



2011年2月7日月曜日

冬のたのしみ 冬芽4


今日の冬芽も特徴があるのでスグに何だが分かってしまうだろう。

そう、これは コブシ Magnolia kobus であります。


フワフワの毛をまとっているので見誤ることはないだろう。
冬芽に慣れ親しむにはこの辺りからはじめるととっつきやすいと思う。
よく見ると細かい毛が立っているのが分かる。

では、コブシと似たモクレン Magnolia quinquepeta の冬芽はどう違うだろうか。

実はモクレンの場合は毛が寝ているのが大きな特徴なのだ。

ちょっとモクレンの冬芽の写真がないので申し訳ないのだけど、今度見かけたら毛が立っているか、寝ているかを比べてみると面白い。

以前も話したけど 「コブシとモクレンの違いは?」 「モクレンとシモクレンの違いは?」 「シモクレンとハクモクレンの違いは?」となってくると、どんどん敷居が高くなって嫌になってしまう人が多いと思う。
いいじゃない、コブシだろうが、モクレンだろうが、みんな結局マグノリア Magnolia でしょ くらいの鷹揚な気持ちで取り組んだほうがはじめの1歩が踏み出しやすいはずだ。

その後でさらに興味が持てたらば、それぞれの違いを抑えて酒の席でウンチクを語るのも悪くない。

まずは気楽にエンジョイしよう、っていう姿勢が大切だよ。





2011年2月6日日曜日

冬のたのしみ 冬芽3
    


冬芽にもっと目を向けてみよう というのは花咲ジジイの率直な気持ちであります。
でもそれは花咲ジジイが突如思いついて言い出したことではない。
   
以前から植物を愛する人、植物を学ぶ人にとっては冬芽というのは大きなテーマなのであります。
   
葉の落ちた樹木を見て、これは何だと言い当てる(同定する)力は色んな場面で役に立つ。
役に立つし、面白い。
   
花咲ブログでも これは と思うものがあればご紹介していこうとは思うけど限界がある。
もし興味があって、深く知りたいという場合は文献を紐解くのが間違いない。
   
冬芽の参考図書なんてあるんだろうか?
あるんですね、それが。
  
よくぞこういう本が世に出たと嬉しくなってしまう。

ひとつは
冬芽でわかる落葉樹 (信濃毎日新聞社 亀山章監修)
   
もうひとつは
冬芽ハンドブック (文一総合出版 広沢毅解説)
   
前者のほうがカバーされている樹木の種類は多いのだけど、解説がちょっと味気なくて好みが分かれるところである。こちらは昭和59年発行なので写真や全体の雰囲気が古い感じは否めない。
   
後者は落葉樹約200種類を網羅している。ハンドブックという名のとおりハンディーな一冊。写真に矢印と吹き出し解説をつけて観察ポイントが分かりやすい。こちらは昨年発行されたもので新しい。
価格も1200円+税と手頃で、ポケットにスッと入る大きさと重さなので良い本だと思う。
   
普段の知識としてこのハンドブックにあることが分かれば必要十分であろう。
   
冬芽を頭に入れて、芽が吹いたあとの緑の状態と比較できたりすると街歩きがグッと楽しくなるはず。
  
   




2011年2月5日土曜日

春の兆し
    

今日は曇り空で日が弱々しくさしていた。
相変わらず寒いとは思うが、でも今日はどこか「ぬるい」感じの春を感じさせる寒さだった気がする。
   
気が付けば早くも2月に突入して、少し日が長くなった。
   
昨日書いたように植物たちは寒い中にも春の準備を着々とすすめていて、それを見て直接感じられるのが冬芽であると思う。
もっとダイレクトに春らしい動きといえば、こうやって土の中からひょっこりと頭をもたげるではないだろうか。
   
これは恐らくスイセンの何かであると思う。
枯葉をかき分けるようにして芽を出しているのがみえる。
   
ウーン、もう春はすぐそこまで来ているんだなぁ。
こういう小さな春の使者を間違って踏みつけないようにくれぐれも足元には注意しなければならない。
 
  



2011年2月4日金曜日

冬のたのしみ 冬芽2
     

花が咲いていなくたって、葉っぱがなくたって、植物ってのは面白いと声を大にして言いたいわけである。
   
冬の間に少しずつ太って、春になると新芽を吹く冬芽を見てみよう、ということなんだけど
「ハテ、枝ばかり見て面白いのかしら? 枝だけで何の木なのか分かるのかしら?」
という疑問の声も十分理解できる。
   
そこで今日は典型的な冬芽の例をご紹介したい。
   
それはトチノキ Aesculus turbinata である。
   
冬芽といえばトチノキ、トチノキといえば冬芽といえるくらい、その冬芽に特徴がある。
   
明るい薄茶色の枝の先端に茶色く飴色ににテカった冬芽がついている。
飴色にテカっているのは何も見た目だけではなくて、実際に触れてみるとベトベトしている。
  
こんな冬芽は他にないと思われ、一目瞭然にしてそれがトチノキであると知れるわけである。
    

トチノキは葉っぱが大きい。
手のひらのような形(掌状)をしていて、全体が1枚の大きな葉のように思われるが、実は5枚程度の小葉が集まって1枚の葉のようになる掌状複葉である。
   
これだけ大きな葉の源がこの冬芽に詰まっているのだから、大きく膨らんで特徴的な冬芽というのも頷けると思う。
  
   



2011年2月3日木曜日

冬のたのしみ 冬芽1


今日の新聞で
桜開花 平年並みか早め
という見出しの記事があった。

これによると東京と名古屋はほぼ平年並みの27日、大阪は26日あたり なんだそうだ。

この予報を出しているのが日本気象協会というあたりも興味深い。

それにしてもどうやって開花予想をだしているのだろうか?


これは想像だけど、桜の冬芽を切って開いて中を見て熟成度を調べているのではないかと思う。
花が咲かないと普通は桜には注意が向かないが、それを専門にやっている人にはツボミのわずかな膨らみにスゴク敏感になっているのだと思う。

ちょっと前に落葉樹の樹形を今の季節見てみると面白いよ、という提案をしたけど、同様に落葉樹の冬芽にもそれぞれ特徴があって面白い。

さらに樹皮も個性が表れていて一見の価値がある。

そこで冬に葉の落ちきった落葉樹の 樹形 枝ぶり 冬芽 樹皮 を見てみよう と声を大にして提案したい。
特にこれから新芽が吹くのも間近で劇的な変化を目の当たりにすることができるはずである。

一番上の写真がサクラ(ソメイヨシノ)枝ぶり
そして次の写真が冬芽である。

鑑賞ポイントというか、見るべき場所、識別する箇所というものがあるので、そのあたりの詳しいことはまた追ってお知らせしよう。

花が咲いていないと嘆くことなかれ。
冬のたのしみはなかなか奥が深いゾ。





2011年2月2日水曜日

ゆゆしき大問題
   
 
まだ京都府立植物園の話ですかぁ・・・
なんて呆れないでいただきたい。
   
残雪もチラホラ見える寒空の下、独りで5時間ほどワッセワッセと歩いていて色んな面白い発見があったものだから黙っていられないのだ。
  
あまり花も咲いていなかったし、冬の植物園って退屈と思われるかもしれないけど、いやいやかなり面白かったのだ。
   
園内を歩いていて多くの木が腹巻のようにビニールで巻かれているのに気付いた。
ハテ、何かのおまじないだろうか?
でもこんなに大掛かりに、おまじないではなさそうだ。
   
伝統的な害虫対策の手法としてコモ巻き というものがあるが、それとも違う感じだ。
  
包帯で巻かれたミイラならぬ、サランラップに巻かれた木のオバケのようにも思える。
景観的にはよろしいものではない。
   
しばらく歩いていたらば、ようやく何が起きているのかが分かった。
木に看板が掛かっていたのだ。
   
被害防除対策実施中
近年、カシノナガキクイムシによる虫害が広がり、京都市の周辺の山にも異常が多々現れだし、多くの人の目にとまり認識されるようになりました。
当園においても、貴重な園内植栽のカシ類ナラ類の樹木に被害がではじめ、試行錯誤で種々の防除対策を実施しております
   
なるほど。
ああ、そういえばこの前京都の山が茶色に変色して調べたらミズナラが害虫被害にあって枯れはじめて大問題になっているなんていうテレビを見たっけ、と思い出した。
  
これがそうかぁ。
    
改めて見てみると木には紐が巻かれて、その紐からなにやら白い小袋がぶら下がっている。
この小袋の中に害虫対策の何かが詰まっているのだろう。
そしてその効力を閉じ込めて最大限に発揮させるためにビニールでグルグル巻きにしているのだと想像される。
   
カシノナガキクイムシは体長1センチ程度の小さな甲虫だが、彼らが直接悪さをするというより、彼らがナラ菌という病原菌を媒介するらしい。
ナラ類、シイ、カシ類などのブナ科の樹木だけを狙い打ちにするのが特徴だ。
   
秋にドングリ拾いを堪能した花咲ジジイであるが、ドングリとはブナ科の実のことであり、これが広がるとドングリ拾いどころではなくなる。
   
・・・・・まてよ。
昨年末にが人里に下りてきて色んなところでニュースになったけど、その原因は熊たちの食糧となるドングリが不作だったからだと言われていた。
となると、あの問題はこのカシノナガキクイムシという小さな虫が遠因となっているといえなくもないわけだ。
   
まぁそれだけが原因ではないとは思うが、まさに点と点が線で繋がる植物と動物を巡る大問題である。
  
  


2011年2月1日火曜日

珍名さん いらっしゃい
     
それにしてもアアソウカイはなかなかインパクトのある名前だった。
   
植物の名前には変わったものが結構ある。
   
そのひとつがこの アブラチャン Parabenzoin praecox だ。
    
最初にこの名前を聞いたとき
「えっ、何ちゃん?」 と耳を疑った。
   
それがクスノキ科落葉樹で、漢字表すと油歴青となるなんてことは後で知った。
(歴は本当はサンズイに歴という字だが変換不能)
アブラは油であり、チャンは天然に産する個体・半個体・液体または気体の炭化水素類に対する一般名(広辞苑より)。
よく分からないが、例としては液体の石油、気体の天然ガスなどがチャンにあたるらしい。
   
そんなものが何で植物の名前になっているのか?
どうも木に多くのを含むかららしい。
そんなこともあって、昔は燃料として使われていたのだという。
   
アブラチャンと言われたって 「永ちゃん」「アクビちゃん」「サリーちゃん」「岡ちゃん」というように「~ちゃん」の延長線上にあるように思われるではないか。
     
それ以外にもカゴノキ Actinodaphne lancifolia なんてのもある。
籠の木かなと思ったらあにはからんや鹿子の木だった。
樹皮がまだらになっていて、鹿の子模様になっているからだそうだ。
    
昨年花咲ブログで書いたバクチノキ Prunus zippeliana もそうだし、ナナメノキ Ilex chinensis なんてのもある。
探せばいくらでもありそうだ。
   
ユニークな名前というのはいわゆる俗名というか和名であるので、日本の各地域ごとに異なる呼び方があるし、ユニークなのも沢山ある。
乱暴な言い方だが 何でもアリ な世界である。
   
例えばユリノキ Liriodendron tulipiferaハンテンボクと呼ばれることもあれば、チューリップツリーと呼ばれることもある。
ユリノキ、ハンテンボク、チューリップツリー、すべて同じ木を指す。
でも Liriodendron tulipifera といえば全世界共通の呼び方であり、誤解はうまれない。
   
そういうわけで和名ってのはあまりアテにならないし、学名ってのは大事なんだなぁ。