2012年3月16日金曜日

街路樹剪定見学


街を歩いていると、どこからともなくチェーンソーの音なんかが聞こえてくると、いてもたってもいられなくなって、時間が許す場合はその音源を捜して歩き回る。

そして音源を突き止めては、作業をしばし眺める・・・。

なーんか変な人のようだが、これはもう癖(へき)とでもいいましょうか、どうしようもない。

どんな人が、どんな格好で、どんな道具をつかって、どういう仕事をしているのか。

職業病といえばそうかもしれないが、興味が尽きない。

とくにチェーンソーの音というのは不思議なもので、聞いていると血が騒ぐ。

でもチェーンソーを使う現場に限らない。
植栽、剪定、なんでも良いのだけど、庭や植物に関することをやっているとどうしても足を止めて見入ってしまう。

だって他の人がどういうやり方でやっているかってとても興味深いじゃない?
勉強にもなるし。
先日見かけたのは、イチョウの街路樹剪定。


僕はこれを見つけて「しめたっ!!」と拳を固めた。

なぜならば、歩道橋のすぐ横のイチョウの剪定をしていたからで、歩道橋に上がれば作業を間近に見ることができる。
普段は見上げるばかりだものなぁ。

このイチョウの剪定は、監督さん1名、誘導員1名、剪定する人2名、下で枝を裁く人2名というチームだった。

しばらく眺めていたのだが、やはり街路樹ということもあって、イチョウにとってはかなり気の毒な剪定をされていた。

というのは細い枝を片っ端から切り落として、太い枝のみが残るような大胆な剪定方法だったのだ。

もうちょっとオトナの言い方をするならば、一年枝、あるいは二年枝を全て取り除く方法とでも言えばいいだろうか。
こうなると理屈はいらない。
片っ端から機械的に細い枝を切っていけば良い。

それでも細い枝を一本一本剪定するのはかなりの手間なのだろう。

細い枝がまとまって伸びている、その根元のやや太い枝ごと剪定ノコで切り落とす。
こうすれば、そこに細い枝が何本もついているで作業スピードがあがる。

街路樹剪定の場合、この作業スピードが重要なんだと思う。

なぜなら、「一本あたり幾ら」という金額設定があって、チーム全体の人件費、ゴミ処理代などをクリアするいわゆる損益分岐の本数があるはずだからだ。

これをクリアしないと赤字というわけだ。

なので、見栄えが良いとか、木の為になるとかならないとか、そんな面倒くさい理屈をこねている暇はないのだ。

損益分岐をクリアし、さらに利益を生み出すためには作業スピードをあげるしかない。

・・・とあくまで、これらは僕の想像だけど、恐らく概ね当たっていると思う。


なので、街路樹というのは強剪定をほどこされて、いわゆる「丸坊主」になっているものが多いのだろう。

天気が良かったので作業していても気持ちが良かったうなぁ。

どうぞ怪我のないよう、頑張ってください、と一人つぶやいてその場をほどなく後にした。





2012年3月15日木曜日

英国ツアーのお誘い


お知らせしていますように5月に一週間英国に一緒に行きませんか?というお誘いをしています。

今回は世界最大規模を誇るチェルシーフラワーショウを初日メンバーズデーにじっくりとと見て、その後に英国北東部ヨークシャー州に移動。

歴史の重みあふれる街ヨークに滞在し、周辺の庭園を訪ねます。
RHSのハーローカーや、ニュービーホールなどの有名庭園や、ハロゲイトの個人邸の庭などタイプの異なる庭を厳選しました。

庭巡りを終えて余力があれば、趣き深いヨークの街を散策することもできます。

このイギリスの旅の魅力をお伝えすべく2月9日から約2週間にわたって花咲ブログで庭、街、食べ物などさまざまな角度からご紹介してみました。

まだまだ伝え切れていない気もするのだが、あとは一緒に現地に行って肌で感じていただければと思います。

で、このツアーの申込み締切が来週19日に迫って参りましたので、改めてご案内をさせていただければと思います。

英国王立園芸協会日本支部(RHSJ)企画
『チェルシーフラワーショウツアー2012』
旅行期間:2012年5月21日(月)~28日(月) 8日間

詳細/お問合せ・お申込は直接JTBへ
TEL:03-5909-8242 (担当:銀山)

旅行パンフレットは コチラ でも見ることができます。

5月の英国は日も長く、カラッとした気持ちの良い気候です。
ヨークの庭などはこういう機会がないと個人ではなかなか行けないかもしれません。
是非、この機会に花咲ジジイと一緒に風薫る英国に行きませんか!!

ツアーお問合せ・お申込先




2012年3月14日水曜日

サクラはエラい!


今日は天気が良かったねぇ。

まだ春一番は吹いていないらしいが、なんとも春を感じさせる陽気だった。

ちょっと用事があって皇居の脇を自転車で通り過ぎた。

昨日書いたが、このあたりはサクラの時期は周囲が淡いピンク色に染まってキレイな場所である。

しかしサクラのつぼみはまだまだ固い。

ちょうど今朝ラジオを聴いていたらば、気象予報士の方がとても興味深いことを言っていた。

『サクラが開花するのは、積算温度が××度に達したときで、私が当初予想した開花日には間に合わないことが明らかになりました。仮にこれから平均11度の日が続いたとして、サクラの開花は4月3日ころになると思いますので、謹んで訂正させていただきます。』

・・・というような内容だったと思うが、やや聞き流しがら他のことをしていたので、積算温度が何度になったときにサクラが咲くのか、そしてこの情報全体を正しく聞き取ったのかどうかは定かではない。

しかしどうやらその内容はこういうことのようだった。
つまり、今日の平均気温が10度、明日が15度、明後日が10度となると、3日間の積算温度は10+15+10=35度ということになる。
これがある域に達するとサクラの花が咲く、とこう言いたいのではないだろうか。

後でちょっと調べてみたらば少し情報があった。

積算温度(平均気温×日数)が500~600度に達するとサクラは開花するらしい。

サクラの花芽は前年の夏に出来るが、これが冬の間一定の寒さにさらされた後、気温が上がっていく中で休眠打破といって、冬の冬眠から目覚めて花芽を生長させて花が咲くというのが一般的な仕組みだ。

なので寒い時期にちゃんと寒さにあたらないと、春のサクラの開花が遅れるということになる。

休眠打破後の暖かさで花芽が生長し花が咲くが、どれくらい暖かい時期があれば良いのかというのが、今日の積算温度の話なんだと思う。

しかし、サクラだって温度計や、記録紙を持っているわけでもないのに、日々の平均気温を感じとって、積算500~600度で花を咲かすなんて、本当にスゴクないか??
どうやって、「今だっ!!」と分かるんだろうか。

そしてソメイヨシノならソメイヨシノで皆の足並みが揃っているっていうのもスゴイ。



2012年3月13日火曜日

春、悲喜こもごも


歩いていたらば春を見つけた。

それは何かといえば、紫色の4枚の花びらがカワイイ小さな花、ムラサキハナナである。

この花単独でも十分春を感じるのだけど、ムラサキハナナが咲くと周りには黄色いナノハナが一緒に咲いていたり、あるいはサクラも咲いていたりするものだ。

それらを春の風情のセットとして記憶している。

例えば千鳥ヶ淵のサクラが咲く頃はこのセットが御濠沿いに見ることができたはずだ。

都内のサクラにはまだちょっと早いなぁ。
あと2~3週間くらいは掛かるだろうか。

因みにもっと早く咲いてもいいはずのジンチョウゲがまだツボミのままだ。

昨年の記憶をたどると、ムラサキハナナは3月13日には咲いていた。
さらにジンチョウゲもすでに良い香りを周囲に放っていた。

今年はウメの開花も遅れているようで、全体に花の時期がずれている気がする。

ジンチョウゲの遅れは気になるが、ムラサキハナナが咲いているのを見て、
ああ、やっぱり春が来たんだね
と実感する次第である。

あまり喜ばしくないこともある。
そう、花粉が飛び始めているということ。

先週あたりから、鼻がムズムズしたり、目がショボショボしたりしている人も多いのではないだろうか。
耳鼻科外来では花粉症の患者さんが大挙して押し寄せていると聞く。

ここそこで春の気配。

そして春も悲喜こもごもなのである。



2012年3月12日月曜日

トモダチ


便利な時代になったもので、世界中のニュース番組を日本のお茶の間にいながらにして見ることができるようになった。

良く見るのは朝のNHK-BS。
今朝はちょうどアメリカのABCのニュースを流していた。

取り上げられていたのは日本が震災から一年を迎えたこと。

一年経っても、海の向こうでも東日本大震災はいまだ大きな衝撃をもって受取られているようだった。

海外の人たちにとっては、衝撃的な映像ばかりが何度も繰り返して流されるので我々当事者とは別の意味でショックを受けているような気がする。

そんなことがあってのことか、今朝アメリカの友人からメールが送られてきた。

彼とは英国のケンブリッジ大学植物園で一緒のときを過ごしたことが縁で今もときおり連絡をとっている。
現在はシカゴ植物園で元気に頑張っている。

今日の写真は真夏のシカゴ植物園の様子。

夏は夏でむちゃくちゃ暑いので気温が上がる前の早朝からの水遣りを行っているのだ。


言葉の端々に気遣いを感じて胸が熱くなった。

近況も綴ってあって、シカゴの冬はめちゃくちゃ寒いのが通常であるが、今年はかなり暖かいらしく天候不順は世界の問題であると改めて知らされる。

さらにワシントンにサクラが贈られてから100周年ということで、20本のサクラの木が新たにシカゴ植物園に寄贈され、近々に植樹祭も開かれるのだそうだ。

植物を通じて異なる国の関係が良好に保たれるというのは素晴らしいことであるように思う。

ここ数日間の震災特番でアメリカ兵たちの献身的な復興救援活動を見たばかりだったので、なんか色んなことを考えてしまったなぁ。



2012年3月11日日曜日

3月11日


3月11日。

誰にとっても今日は特別な日。

一年前の今日あったこと、今でも鮮明に思い出す。

何が起きたのか、何が起きるのか、あの日は夢中で良く分からなかった。

そして一年後の今日、果たしてどうなっているのか、まったく想像もできなかった。

実際に一年経って、今日という日を迎えた。

自分のなかで色んな気持ちが交錯している。

テレビをつけると目を覆いたくなるような光景が繰り返し流されるのでドッと疲れてしまった。

昨年の花咲ブログを振り返ると、コメントはないがらも律儀にも写真だけアップしていたんだなぁ。


改めて亡くなられた方、被災された方にお悔やみとお見舞いを申し上げます。

われわれ日本人ひとりひとりがそれぞれの持ち場で自分の人生を全うしていくことが今一番大切なんじゃないかと思う。

春はもうすぐ。
 

2012年3月10日土曜日

南国育ち


春もすぐそこだというのに、今朝の東京は雪が舞ってたりして、イマイチ暖かくなりきれないカンジである。

その点、ガラス温室は常にポカポカ南国気分だ。

化石燃料を燃やしてエコではないではないか、と言っても仕方ない。
そもそも南国でシアワセに暮していたやつらを、無理無理連れてきてしまったのだから。

まぁそれが植物園であり、動物園というものだけど。

そんな南国の定番といえばハイビスカスとブーゲンビリア。



ハワイや伊豆大島などの場所がイメージされるように、本来は暖かい地域原産のはずだ。

しかし最近は品種改良が進んだことと、気候そのものが温暖化していることから、東京あたりでも屋外でハイビスカスやブーゲンビリアが冬越しするようになった。

南国でしか見掛けることのなかった美しい花を身近に見ることが出来るようになったことは喜ばしいかもしれないが、一方で忍び寄る温暖化の足音にちょっとおびえてしまう。

お米だって最近は北海道産のものが出まわるようになってきたし。

やはりハイビスカスやブーゲンビリアはハワイや伊豆大島、もしくはガラス温室で鑑賞するのが良いのかな、なーんて思う今日この頃であります。





2012年3月9日金曜日

モウセンゴケ


今日は朝からシトシトと雨が降り続いている。

なんかこうスッキリしないね。

そしてスッキリしないというか悶々としているのは今の自分の気持ち。
そう、確定申告がまだ終わっていなくて締め切りを目前にモヤモヤしているのである。

この週末にはキッチリとかたをつけてスッキリしたいものであります。

さて、昨日ご紹介した食虫植物のウツボカズラ、ある人にとってはまさに食いつくような話題だったかもしれないが、ご興味のない方にはスルーされてしまいかねない話題だった。

スルーされてもめげないのが花咲ブログ。

今日は別の食虫植物である、モウセンゴケをご紹介しよう。

土地が痩せたしっちたいのように植生し、栄養分を補うために虫を利用するという理屈は同じ。

ただその方法がちょっと違う。

ウツボカズラは穴に虫が入るのをジッと待つ落とし穴タイプ。

モウセンゴケは、粘り気のある液を分泌し、くっついた虫をグルリと巻きつけて虫から栄養分を吸収する。
いわばカメレオンの舌作戦である。

オジギソウも触ると葉をしぼめるのが面白いが、モウセンゴケも虫が触れていると察知するとクルリと葉を丸めるというのは不思議なものである。

もしモウセンゴケが体長3メートルくらいあったば、人間も絡めとられちゃうのじゃぁあるまいか・・・
そういう想像をするのはゴク自然なことである。

ジュラシックパークみたいなカンジだろうか。

そうやって考えるとかなりホラーであるが、細かい腺の先に水玉のように付着している粘液はなかなかどうして美しいと思うのだけどどうだろう?


2012年3月8日木曜日

ウツボカズラ



男の子であれば一度は胸がときめいたことがあるのではないだろうか。

食虫植物。

なんてったて植物が虫を食うってんだから、普段おとなしい植物とのギャップに子供たちのハートは鷲掴みにされてしまうのだろう。

食虫植物と言われるものには、ハエトリグサ、モウセンゴケなどいろいろあるが、今日は定番中の定番であるウツボカズラについて見てみよう。

これも名古屋の東山動植物園のガラス温室にあったものだ。

色々語ることはあるのだが、そもそも食虫植物といわれるようなものは、一般的に湿地帯などの土地が痩せた場所に植生していて、土から十分な栄養を期待できないので、いわばサプリメント的に虫を捕獲して栄養分を補おうとしていると考えられている。

決して「食う」なんて激しいものではなく、ジワジワと溶かして吸い上げるという地味な活動である。

ウツボカズラは葉の先端がひゅるひゅるひゅるっと伸びて虫を捕獲する部位を形成する。

葉っぱの先端が伸びてこんなになるなんてそれもかなりの不思議である。


伸びた先で徐々に膨らんで大きくなると一番上のフタのような部分がパカッと開く。
壷の縁がクルリと丸まって虫を誘いやすいように、そして滑りやすくしている。

もっと色々と工夫もあって、言いたいことも沢山あるのだけど、文章でこれを表現するのはなかなか厳しいものがある。

なんか良い方法がないか考えよう。

まずはその不思議な形をご覧頂きたい。



2012年3月7日水曜日

ガラス温室にて


昨日はついつい脱線してしまって、ちょっとマズかったかなぁと反省している。

でも花咲ブログを読んでいたらばフィッシュアンドチップスが食べたくなったというお誘いをいただいたわけで、あながちズレてもいないのでは・・・ なーんて思っているのだけど。

さてさて早くも3月。

先月出掛けた名古屋の東山動植物園について書こうと思いつつもアッという間に時間が過ぎてしまった。

鉄は早いうちに打て、とは良く言ったもので、感激や興奮をそのままに書かないと迫力がないよね。
さらに年齢のせいもあって、だんだん記憶が薄れていく。

そんなときに写真を見ると、ああ、そうだった・・ と思い出すこともできる。

今日はちょっと思い出しながら書いてみよう。

東山植物園に行きたいと思ったのは、以前どこかの雑誌で東山植物園のガラス温室を見かけたからだった。

なんとも優雅な雰囲気をたたえていて、その美しさにグッと惹かれたのだ。

なので東山植物園に到着して一番最初に見たかったのはこのガラス温室だった。

簡単な説明板があって、それによると昭和12年につくられたもので、今は重要文化財となっているらしい。

サイズも大き過ぎず、小さ過ぎず、手ごろな印象だ。

中に入るとモワッと音度と湿度が高いかと思いきや、それほどでもなくカメラのレンズもあまり曇らない程度だった。

中ではスケッチブックを広げて熱心に写生している人が何人かいた。

冬ではあるが、いろんな花が咲いていて賑やかだった。


そのうちのひとつが、この赤い花。

ノランテア・ギアネンシス Norantea guianensis と行ってその名からも分かるようにギニア原産の植物だ。
マルクグラビア科という聞いたこともない科に属しているらしい。

フムフム、と頷きつつゆっくりと歩いていると、前方にいる女性と目が合った。
彼女は蛍光の緑色のベストを着ているボランティアのガイドさんだった。
あちらの方から話しかけてきてくださった。


この赤い花の根がねぇ、このぶら下がっているものなのよぉ。
そいうって指差したのはまるで居酒屋さんの暖簾のようにぶら下がっている茶色いものだった。

写真がうまくないのだが、実際はもっと沢山ぶら下がっていたのだ。

これはねぇ、気根っていうのよぉ。
元気の気に根っこって書いて気根。

なんかその元気の気ってあたりがすごくツボだった。

このおばさんガイドさんから元気をもらった気がした。

彼女はさらに熱心にそして丁寧に温室内を案内してくれた。


聞けばこの東山植物園のボランティアガイドとしては最も古い部類に入るらしい。
30分も一緒にいただろうか。

見知らぬ土地で親切な人に出会うだけで、その土地のファンになったりもする。
良いところだったなぁ、名古屋。


2012年3月6日火曜日

本場の味の話



英国ツアーのお誘いシリーズを書いていたときに、いつもお世話になっている自転車屋さんの あしびなさん からメールを頂戴した。

僕のブログを読んでいて、ムショーにフィッシュアンドチップス(F+C)を食べたくなって調べたらいわゆるアイリッシュパブがあって、そこでF+Cが食べられるらしいので一緒に行きませんか?というお誘いだった。

もちろんこの手のお誘いを僕が断るはずがない。

というわけで、昨晩あしびなさんと一緒に都内のアイリッシュパブに繰り出した。

わりとこじんまりとした店内で、さっそくKILKENNYというアイルランドのビールを注文。

乾杯し、ビールを飲みながら品定めをした。

それほどバリエーションがあるわけではなかったので、
フィッシュアンドチップスとコテージパイを頼んだ。

しばらくして運ばれてきたF+Cは、白身魚の切り身を揚げたものにフライドポテト、そしてタルタルソースが付いてきた。

ビジュアル的にも味的にもオーセンティックなF+Cとは言い難いが、これはこれで美味しかった。
英国のサーソンズ(sarson's)というモルトビネガーがあったので、それをじゃぶじゃぶ掛けて食べたらばかなりイギリスっぽい味に近づいた気がした。

2杯目からはギネスにして、自転車の話、若かりしころの話などで盛り上がった。

なんでもそうなんだけど、料理が美味しいとか、ビールが美味しいなどは、味そのものというよりも、誰と一緒に食べたり飲んだりするのかということで大きく左右されると思う。
そういう意味で昨日はとても美味しかったんだと思う。

それと「本場」で食べたり飲んだりするものはやはり美味しい。

聞くと昨日のKILKENNYはアイルランドから空輸されてきているとお店の人は言っていたけど、僕はやや懐疑的である。
あの手のビールはとてもデリケートで飛行機と地上の温度差などを嫌うと思うし、揺らしたりされることも良くないはずだ。
日本のどこかでつくってるんではないかと勝手な想像をした。

ギネスは日本でライセンス製造しているはずで、そういう意味では移動距離が少ないので味は良いと思う。

ギネスは好きなビールのひとつだけど、ずっと思っていたのは本場アイルランドのギネスを飲みたいということだった。
ロンドンのパブでもギネスは飲めるけど、「アイルランドのギネスは味が違う。本当にウマイから。」というイギリス人に何人も会った。

で、実際にギネスを飲みにアイルランドに行ったことがある。

アイルランドのギネスはやっぱり違った。
確かに美味しかった。
味がより濃厚で泡もよりクリーミーだった。

ギネスを飲んだパブではアイルランドの民族音楽の生演奏があったりしてビールの味わいがさらに2割くらい増す気がする。

ギネスに限らず、マーフィー(Murphy's)などいわゆるスタウトという種類のビール、どれもが美味しかった。

これぞ本場マジックってやつだろうか。

そんな訳で都内でギネスをすすりながら、ふとアイルランドで飲んだ極上のギネスをちょっとだけ思い出した。

あっ、イカン、今日のどこが花咲ブログなんだろうか?!




2012年3月5日月曜日

キューガーデンの魅力




土曜日のブログをデパートの屋上でしたためている、と書いたのだけど、何でデパートにいたのか?


実は東武百貨店(池袋)8階催事場にて
British Prestige〈魅力咲き誇る、多彩なイギリスへ〉
というイベント&フェアをやっている(明日6日まで)。


イギリスに関連する服飾品、食品などを集めていて、さらにデモンストレーションやトークショーなどもある。


ご存知のかたもいらっしゃるかもしれないが、東武百貨店は日本で唯一キューガーデンのお墨付きでキューガーデン・ショップをひらいているデパートなんである。


キューガーデンと東武百貨店にお付き合いは20年以上になるのだという。


今回は東武百貨店様からお声掛けいただいて、僕のトークショーをやることになった。
それが土曜日だったのだ。


タイトルは 「イングリッシュガーデンとKEW植物園の魅力」


11:30、13:30、15:30の合計3回。
一回あたりわずか30分。


僕は仕事として、これまで色んな場面でお話をさせていただいてきたが、30分というのは経験がなかった。
この短い時間にいかに楽しく分かりやすくキューガーデンの魅力を伝えるか・・・


本当に悩んで悩んで悩みぬいた。


講義やレクチャーではなくトークショーなので、ショーらしい楽しさや華やかさもなければなるまい。


ってなわけで、僅か30分のお話をするのに膨大な時間を割いて準備した。


ショーゆえ、衣装も大切だろうと思って、キューガーデンの魅力を伝えるにはこれしかあるまい、とキューガーデンで働いていたときのユニフォームを着ていった。


ティーシャツ、トレーナー、フリース、全てキューガーデンのロゴ入り。
久し振りに着てみたが、懐かしかったし、とても気持ちが引き締まった気がした。


お陰様で3回無事に、そしてそこそこ盛況にトークショーを終えることができた。


中には続けて2回聞きにきた方もいらして感激した。


「あのー、さっきと同じ内容なんですが良いですか?」
と一応事前に確認したら
「ええ、良いんです」
とおっしゃられた。


でも終わったあとに
「テープで吹き込んだかと思うくらい同じでしたね。」
と笑っていらした。


トークショーなんて初めてだったんで、こちらとしてもあまり余裕がなかった気がする。


写真はキューガーデンのブロードウォーク(broad walk)という400メートルくらいある歩道の両脇にラッパスイセンが満開の様子。
白くみえるのはオランジェリーというもので、今はレストランになっている。


ラッパスイセンが咲くと春もそこそこ実感できる頃ということになり、この写真を撮ったのも3月の今頃ではなかったかと思う。


キューガーデンは本当に素晴らしいところであります。
是非ロンドンにお出掛けの際には足を伸ばしてキューガーデンにもいってみて欲しい。


見所や、効率的な回り方などいろいろなヒントをお教えできると思うので是非お気軽にご相談ください。



2012年3月4日日曜日

地味なクスノキの実


クスノキは誰だって知っているだろう。

常緑の大木で、葉っぱをこすれば樟脳の香りがする。

街路樹になることもあれば、神社の境内なんかでもよく見掛ける。

有名どころとしては明治神宮の夫婦クスノキがある。

勇壮な大木で見ているだけで圧倒される。

それほど馴染みのあるクスノキだけど、どんな花が咲いてどんな実がなるのか明確なイメージが沸く人は案外少ないんじゃないだろうか。

花はその図体の大きさに似合わずとても小さい。
春になったらば咲くので、そのころ改めてご紹介したい。

今日は実についてご紹介しておこう。

小さな花なので、当然にして実もまた小さい。


赤い色で鳥たちの注意をひこうという実が多い中、クスノキの実はご覧のように黒っぽくて地味だ。

これでもやはり鳥たちが食べて種子散布に一役買っている。

どうです、クスノキの実。
見たことありましたか?



2012年3月3日土曜日

デパートの屋上にて


今日は天気が良くて、風はチト冷たいながらも日なたにいるととても気持ちが良い。

今このブログを都内のデパートの屋上のベンチにてしたためている。

なんでそんなところで・・・ というのはまた今度にして、ちょっと空いた時間を有効活用しよう、と。

2月末に雪が降ったが、3月はまずまず暖かいスタートとなった。
そろそろサクラの開花予想なんてのもテレビや新聞で取り上げられるようになってきた。

開花予想などでいうサクラとはソメイヨシノのことで、我々日本人は本当にこのソメイヨシノが好きだね。

ソメイヨシノはエドヒガンザクラとオオシマザクラを交配して出来たもので、自らタネをつくる能力がない。
なので世の中に出回っているソメイヨシノは接木などのいわゆる無性繁殖の結果生まれたものである。

ってどういうことか、というと全て同じ性質をもったいわばクローンということになる。

色んな性質をもっていれば、何か病気が流行っても一部には抵抗力があったりして種として生き延びることができるが、同じ性質をもったクローンであれば全て同じ反応を示すので全滅することになる。

それは大袈裟かもしれないが、でも基本的にソメイヨシノは強くはない。

寿命だって70~90年くらいではないかと聞いたことがある。
いずれにしても普通であれば100年はもたないことになる。

戦後、空襲で焼け野原になったあと、都市整備とともにソメイヨシノが植えられたとしたらば、今は戦後から何年経つだろうか?
そろそろ具合が悪くなるソメイヨシノが見られてもなんら不思議はない。

今日の写真はそんなソメイヨシノ事情を如実に表していると思う。

場所は東京都世田谷区成城。
高級住宅地として有名だが、ここのサクラ並木もなかなか有名である。

豪邸を見物しながら、サクラ並木をそぞろ歩く、なんていうのもなかなか面白いと思うのだが、そのサクラの調子がすこぶる悪そうなんである。

枝が枯れて、危ないので大胆に切り落とされているサクラを沢山見ることができる。

街路樹なんだから、好き勝手放題に枝を伸ばすわけにはいかない。
通行の邪魔になると適宜剪定されてしまうだろう。

サクラはそもそも剪定に弱いので良いことはない。

もっと問題なのは根だと思う。

アスファルトでガチガチに根の周りを固めらていて、上を通行人が歩き、車両が遠慮なく往来する。
地面をアスファルトでフタをされてしまっているようなものなので、土中の酸素も不足しがちだろうし、水分も十分届かないかもしれない。
さらに大切な土中の微生物の活動も阻害されるだろうなぁ。

というわけで植物の健全な生育にもっとも大切な土の状態が劣悪なんだと思う。

それがサクラの寿命をさらに縮めているのではないだろうか。

枝をバッサリと切られ、包帯のようなものをグルグル巻きにされた様子はさながら野戦病院のようである。



そもそもこのようなところにサクラを植えることがどうなのかって疑問もある。
でもサクラ並木をそぞろ歩きたいという気持ちも分からないでもない。

なかなかのジレンマである。




2012年3月2日金曜日

ドングリ・・・


例年であればクマは人里におりてこないが、最近はエサが不足に困ったクマがやってきて騒ぎになっている、なんていうニュース聞いたことがないだろうか?

クマのエサとはドングリなどの木の実が多いのだそうだ。

大きくて重たいクマの身体を支えるだけのエサなんだからドングリだって10粒、20粒の話ではない。
大量のドングリが必要なのだ。

ドングリがなるシラカシ、クヌギなどのブナ科の高木はクマなどに食べられてしまうことを前提としているので、大量の実をつける。

食べられずに残った幾つかが芽を出して生き延びてくれれば良いと。

リスなどは、ドングリを拾ってその場で食べるのではなく、一旦どこかへ埋めていよいよ食べるものがなくなったらば、埋めたドングリを掘り返して食糧にする。

しかしリスはあまり賢くないし、埋めるドングリの数も多いので、いちいちどこに埋めたかなんて覚えていなくて、忘れられたドングリが春先にひょっこりと芽を出すのである。

というわけで、ドングリはリス、クマ、キツネ、タヌキなどのいわゆる哺乳類のエサになることは知られている。

しかしドングリを狙っているのは哺乳類だけではない。

そう、虫たちもドングリを狙っているのだ。

虫たちはドングリに卵を産み付ける。
卵からかえった虫の幼虫はさしあたっての食糧が必要だが、ドングリの中で生まれれば、自分は食糧に囲まれて生活することができるわけだ。

ハチミツの壷に落ちたくまのプーさんのようなもんだ。

彼らは食って食って食いまくる。
そしてサナギになって、時期がきたらば羽化してドングリから旅立つ・・・。

そんなドングリの中は虫の幼虫に食われてスカスカである。

これをクマが食べようとしても殻ばかりで肝心の中味がない。

先を越された哀れなクマ。

天候の不順によってドングリの総量が減っているところへもってきて、残ったドングリには虫たちが先に唾をつけているという厳しい競争の世界がそこにある。

この前見かけたドングリたちをよーく見てみると、ことごとくキリで開けたような小さな穴が開いていた。
写真を見て分かるだろうか?
それぞれのドングリに穴が開いているでしょ。

これは虫が卵を産みつけた形跡だ。

ドングリを拾い上げてみると、中がスカスカなのか、とても軽かった。

なかなか厳しい自然界の競争を垣間見た。



2012年3月1日木曜日

律儀なミツマタ


3月。

そうかぁ、もう3月なのか。

早いなぁ。

寒い寒いと言っていたけど、春はちゃくちゃくと近づいてきている。

フクジュソウやロウバイあたりの早春の花第一部隊はそろそろ終わりだろう。
次に控える第二舞台はジンチョウゲあたりだろうか。

毎年書いているがジンチョウゲの香りをかぐと胸がきゅ~っと締めつけられるような気がしてしまう。
柏原芳恵の「春なのに」なんて歌謡曲が流行っていたころ、卒業とか入学なんていういわば人生の節目でゆらゆら揺れていた微妙な心境であったときに、ちょうどジンチョウゲの甘酸っぱい香りが漂っていたのだ。

柏原芳恵はおいておいて、とにかく春先の微妙な心情にジンチョウゲの香りががっちりと食い込んでしまっているのである。


そろそろそんな季節をまた迎えるのだなぁなんて感慨に耽ってしまうわけだ。


ずいぶんと前置きが長くなってしまったが、今日話そうとしているのは柏原芳恵でもなければジンチョウゲでもない。


ジンチョウゲ科のミツマタ Edgeworthia chrysantha であります。


ミツマタもやはり早春を代表する花だ。


ツボミはご覧のように白くて細かい毛に覆われている。
このベルベット感というか、見た目にもスムースな毛の様子を見ていると思わず唸ってしまう。


そして面白いのはミツマタと名の由来にもなったように枝がすべからく3つに分かれていることである。



茶色い細い枝がグッと3つに分かれていて、その茶色い枝の先に白っぽい新芽が付いているのを見ると、なんだか鳥の足のように見えなくもない。


しかしどの枝も律儀に3つに分かれているのをみると、なんでそうなるのか、なんでそうなっているのか、無性に知りたくなる。


なんでだろう?